更新情報

創作サイトを更新しました。
『天空の翼』短編「銀の鈴ふる」第二回。

今回は少し長めです。
次回はおそらく一週間後くらいになる予定です。

『バガボンド 3』

バガボンド(3)(モーニングKC)
井上 雄彦 吉川 英治
4063286444



借りて読了。

江戸時代の初期に活躍した剣豪・宮本武蔵の生涯(?)を臨場感たっぷりに描く、時代コミック。シリーズ第三巻。

前巻でさまざまな行き違いから故郷と決別した武蔵(たけぞう)。
新免武蔵の名を捨てて、ここに宮本武蔵が誕生します。

で、何をするかというと、やはり「天下無双をめざす」んですな。
そしてそれを剣の道で実現しようというわけです。
ようするに、俺が一番強いんだ! ということを公言したいんだと思うけど、それを他人をのして証明しなければならないあたりが男の子ってヤツなんだろうな。

自分が強いことは自分がわかってりゃいいことなんじゃないかと思うのですが。
それは悟りの境地に達した引退者の意識ということなのか。

生き物の雄としては縄張り争いとか集団での地位へのこだわりとかが本能に組み込まれているのかなあ。

とにかく京の都に出て道場破りを試みる武蔵です。
相手は天下一の吉岡道場。
ここでの出来事がこの巻のすべて。で、まだ終わってない模様です。

そして武蔵を裏切って女と遁走した又八君が再登場。
かれはもうひとりの武蔵として今後もへたれっぷりを披露してくれるのかなと感じています。

血湧き肉躍る展開でした。
面白かったです。

余談。
前の感想に、リアルな絵なのにどれだけ血みどろになっても気持ち悪くならないと書きましたが、その理由はなんだろうと考えておりました。
もしかすると、線に色気が少ないからかなー。

こんなところで例としてあげていいものかどうかわかりませんが、私、手塚治虫がすごく苦手なのです。手塚マンガのグロい表現はちっともリアルじゃないのにものすごく気持ち悪い。あれって手塚マンガの線がエロいからなんじゃないかと、ふと思ったのでした。

で、井上雄彦の線にはエロさが少ないのかなと思いいたったというわけです。

ほんとにまったくの余談でした(汗。

バガボンド(4)(モーニングKC)
井上 雄彦 吉川 英治
4063286584

『伯爵と妖精 白い翼を継ぐ絆』

伯爵と妖精 白い翼を継ぐ絆 (コバルト文庫 た 16-42)
谷 瑞恵 高星 麻子
4086013452



[Amazon]


読了。

ヴィクトリア朝のイギリスを舞台にした妖精博士の女の子とタラシ伯爵のファンタジックロマンス。シリーズ二十冊目。


妖精国への地図を手に入れたリディアとエドガーは、地図を読み解くための鍵を求めて日々奔走していた。そんなある日、リディアはエドガーがひそかに“レディ・K”なる人物の調査をしていたことを知る。メースフィールド公爵夫人のカントリーハウスの集まりに招かれたふたりは、そこでシルヴァンフォード公爵家の唯一の生き残りキャスリーンに出会う。キャスリーンには公爵家を継ぐ資格はないが、彼女が産む男子はシルヴァンフォード公爵家の跡取りとなる。リディアは“レディ・K”がキャスリーンであり、エドガーは本来自分が受け継ぐはずだった生家のシルヴァンフォード家に未練があるのではないかと感じる。しかもキャスリーンは婚約者がいるというのにエドガーに熱心な視線を送っているのだった。



ふーん、そうきたかーという感じの二十冊目です。
新婚さんなのにリディアの不安は尽きませんねえ。
今回はエドガーにも同情の余地がありますうえ、リディアの繊細すぎる感受性や持って回った思考回路に少々苛立たしい気持ちになったことは否定できません。
もっと強気になっていいのに……と。

だからメースフィールド公爵夫人に喝采!
ペット好きの三姉妹にも感謝!

ぐうたらなにわか家臣のフランシス、いつのまにかギャグ担当になっていて悲劇を背負った人物だということを忘れます。

レイヴンはあいかわらずレイヴンでニコのために一生懸命。
今回のニコはちょっと役立たずでしたが、そのぶん侍女のケリーちゃんがけなげに奮闘しています。対レイヴンでもw

最初から最後まで楽しみました。

が、残念だったのはファンタジー要素がどんどん物語に占める割合を低くしているところ。情景描写も減ってるし。
今回は白鳥乙女だったのですが、ほんとにただの地図のおまけみたいでちょっと哀しい……。

私にとってのこのシリーズはロマンティックファンタジーからファンタジックロマンスに変化しかけております。

面白いことには変わりないんですけどねw

ところで、まったく出番のないケルピーが堂々と登場人物紹介にのさばっているのは何故(苦笑。
レイヴンのお姉さんは、このままいなくなっちゃうわけじゃないですよねえ(汗。

『ピアノの森 12』

ピアノの森 12 (モーニングKC (1509))
一色 まこと
406372509X



借りて読了。

社会の底辺に生まれ育ったピアノの天才児・一ノ瀬海とかれをとりまく人びとの人間模様を描く、音楽コミック。

海の満を持してのコンクール出場がなぜ無名の場だったのか、が判明する第十二巻です。面白かったー!

阿字野先生の音楽的背景がこれだけ明らかになるのはおそらく初めてですね。
阿字野先生は失った自分の夢を海に託したのだと思えますが、阿字野先生のえらいところはけして海を自分の身代わりとして見たてていないところです。海には海の音楽があり、海自身の道を自分で選び取って欲しいと思っている。

ただ、それが徒になって海は阿字野先生の敵討ちに燃えちゃうんですけどねえ。
阿字野先生の師であるセロー先生も、けっこう感情的なおかただ……(汗。

そしてふたたび相まみえる雨宮君。
かれはいつのまにここまでライバル心を育てていたのでしょう。
海が雨宮君のことをライバル視するような人間だったら、雨宮君はここまで海を嫉妬しなかったんじゃないかしらんと思う。

雨宮君は海に勝ちたいんじゃなくて、海にライバル視されたいんじゃないか。
海にライバルとして認められることがイコール自分の存在証明になっちゃってるのかなあと、感じてしまいました。

その雨宮君の気持ちが痛いと感じる雨宮父の心中がやるせません。
今回このシーンが一番印象的でした……。

始まったばかりのショパンコンクール。
これからどう展開していくのか、どきどきしています。

一緒に予選に出た平田君、いいキャラしてるなあ……。
もう出番はないのか知らん(笑。

『乙嫁語り 1』

乙嫁語り 1巻 (BEAM COMIX)
森 薫
4047260762



読了。

十九世紀カスピ海近くの草原を舞台に、十二歳の夫と嫁いできた二十の妻とのほほえましい日常を、遊牧生活から半定住、定住へと生活を変化させていく遊牧民の暮らしとともに描く、時代コミック。開幕編。

十九世紀の大英帝国を緻密に再現した『エマ』の作者さんの新作はシルクロードでした。

話を聞いたときは驚きでしたが、実際に目にしてみるとやっぱり、うわあすげえなー! でした。
なにこの躍動感は、馬の疾走感は、生き生きとした新妻の愛らしさは!

それにやっぱりすごい描き込み!
細かい装身具までびっしりと丁寧に描いてあるのに脱帽。でもぜんぜん画面がうるさくないのもすごい。

この方、絵を描くことに相当思い入れのある方なんだなあとしみじみしました。
好きなんだなあ。

中で大工のおじいさんが木で浮き彫りをつくってるシーンがあるのですが、そこで削り出されていく紋様には溜息が出ました。

キャリアを積み重ねていくうちに絵が記号になっていってしまうマンガ家さんは多いですが、この方は絶対にそうならないだろうなー。

絵のことばかり書いてしまいましたが、お話は小さなエピソードを積み重ねて雰囲気をつくっていく、自然ともりあがっていく展開で、これもたいそう好みでした。

ヒロインのアミルちゃんの野性的な天然さんキャラがすごく可愛い。
普段はおっとりしているのに矢を射るときの鋭い目つきとの落差がたまりませんw

年下の弟みたいな夫、カルルクくん。
まだ幼いけどなかなかいい男に成長しそうで楽しみです。

で、思ったのですが……。
もしかして『エマ』のふたりも姉さん女房だったのかも……。

しかし私はエイホン家のバルキルシュおばあさんの気っ風の良さにめろめろです。
かっこええ……。
アミルちゃんが歳を食ったらこうなりそう。
ということはバルキルシュばあちゃんはアミルみたいだったのか?(汗。

つづきを楽しみにしています。