「眠れる巨人」

いま さん@【三界の扉】作「眠れる巨人」読了。
ファンタジー連作短篇「幻影の国の吟遊詩人」シリーズの一作。短篇。
砂漠の旅もの。悪党がたくさん出てきます(笑)。けっこうハードなのでちと大人向け?

『ある日、爆弾がおちてきて』

ある日、爆弾がおちてきて (電撃文庫)
古橋 秀之 緋賀 ゆかり
4840231826

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読了。
時間SFの短編集。
冬木さん感想を読んで気になっていたところ、ちょうど書架で発見したので借りてきました。

面白かった!

話はしっかり時間SFなんだけど、基本はボーイミーツガールなんで非常にとっつきやすいです。
時間SFにはなんとなくせつないというイメージがありますが、切なくてしあわせなのから切なくて甘く哀しい、さらには切なくて苦く哀しいと読後感がいろいろあって、なかなか読み応えがありました。

時間SFというとパターンがたいてい決まってしまい、読みながら「ああ、あれだな」とわかってしまうこともけっこうありましたが、とくに最後のなどは「うわー、これは『金星樹』だー」と心の中で叫んでしまったりしましたが、それでも最後まで読み手を逸らさない、作者独自の小説としてのヒキがありました。

収録作品は以下の通りです。


ある日、爆弾がおちてきて
おおきくなあれ
恋する死者の夜
トトカミじゃ
出席番号0番
三時間目のまどか
むかし、爆弾がおちてきて

あとがき



私は『ブラックロッド』を読んだ口なんですが、面白かったしどちらかというと好きだったけどあまりに難解なのでその後遠ざかっていたのでした。
こんなに読みやすいものも書ける人だったんですねー。
他の本もみつけたら借りてみようと思います。

ところで、佐藤史生の『金星樹』はもうどこからも出ていないんですかね。
アマゾンでサーチしてみたけど見あたらなかったです。

『聖なる花嫁の反乱 1』

聖なる花嫁の反乱(1)[KCデラックス MiChao!KC] (KCデラックス)
紫堂 恭子
4063754022

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無料WEBコミック誌『MiChao!』連載中の異世界ファンタジーマンガ。第一巻。

地獄のような外界とは隔てられ、森の神の恩恵を受けて平和を満喫する美しいエーレ。
村一番のじゃじゃ馬エリセは森の神様の「花嫁」に選ばれた。
11年ごとに選ばれる花嫁は二年のつとめを終えれば栄誉とともに里に下がり、幸福な人生を約束されている。
だが、エリセの恋人リオンは、彼女が森の王に捧げる最後の――九番目の花嫁であることを知る。それは彼女が森の王に命を捧げる運命にあることを意味していた。
リオンは禁を犯してエリセを救おうとするが――。



『辺境警備』の紫堂恭子さんの新作。
かなり壮大な物語世界にハードなストーリー展開が仕込まれていそうな、ファンタジーの雰囲気を満喫できる物語で、たいそう嬉しいです。

ただ、ヒロインの性格が……私の好みからずずっとずれているのが苦しいところ。
あかるくて元気でいい子なんですけどねえ。『オリスルートの銀の小枝』のアリアンや、『東カールシープホーン村』の女の子(すみません、名前忘れた)の系統で。ただ、アリアンは男の子だったし、もうひとりは子どもだったしなー、これで年頃の女の子のキャラクターとしては……ううむ。

ついでなのでその他のキャラクターについていうと、リオンは神官さんで執行官のザディアスはカイル。そして最後に出てきたヴァンは若かりし頃の隊長さん、の雰囲気です(笑。

というわけで、つづきが楽しみ!

ちなみにこのシリーズは電子書籍版が先行発売されていて、そちらでは第2巻が12月26日に発売されるそうです。
Macじゃ見られないので、私には関係ないけどね(涙。

辺境警備 1 (1) (HMB S 4-1)
紫堂 恭子
4834273784


オリスルートの銀の小枝 (1)
紫堂 恭子
4048526324


東カールシープホーン村(上)
紫堂 恭子
4048536281

『銀の犬』

銀の犬
光原 百合
4758410690

[Amazon]

読了。

ケルトの伝説・神話をモチーフに描かれた、連作短編集。

これはたいそうな掘り出し物でした。なんの予備知識も持たずに好みの本に出会えると「うわあ、これは当たった!」と思うのですが、今回のは弾丸ライナーでのフェンス上部直撃スリーベースヒットくらいの当たりでした。うれしいー。

この作者さんはミステリを一冊読んだことがあるのですが、そのときにはやわらかでやさしすぎて、ちょっと食い足りないなあ、という感想でした。
図書館で手に取ったのはホントに偶然。装丁にひかれて、中身をバラバラと見たらケルト系の名前がじゃかじゃか出てきて、最後のほうには「ディアドラ」とか「フィン」とかを発見。
これは借りねばなるまい、ともう一冊借りようと思って手に持っていた本を書架に戻してカウンターに向かったのでした。

その決断に誤りはなかったです。
ミステリでは物足りなかった優しさが、ファンタジーの美しさはかなさと調和して、とても素敵な物語になっています。

話の主軸はこの世ならぬものとの邂逅そこに生じる現実とのトラブル。
伝説ではおもに悲劇的におわるエピソードですが、声を失った祓いの楽人オシアンとかれの相棒兼通訳の少年ブランが丸く収めてゆくという枠が、伝説の残酷さをやわらげてせつなくいとおしい読後感に繋がってます。

収録作品は以下の通り、デス。


第1話 声なき楽人(バルド)
第2話 恋を歌うもの
第3話 水底の街
第4話 銀の犬
第5話 三つの星

あとがき



最後の「三つの星」は、元ネタの理不尽さと不可解さがかなり緩和されて、ずいぶんとすっきりと感情移入しやすい話になってました。べつの話と言ってもいいくらい改変されていたけど(笑。
ミステリも書いてる作家さんだからかな、内容がかなり明解で整理されてるので読みやすい。

文章はやさしくやわらかく、ファンタジーの醍醐味である美しい言葉遣いがたいそう嬉しい。
シリーズキャラクターがかなり立っていて、かれらの描き方も文章と雰囲気を損なわない程度にくだけているので、どっぷりのファンタジーファンでなくても苦労せず読めそう。

というか、装画を変えたらラノベとしてもいけるのではないかしらんと読みながら思いました。
なかの、ラナン・シーとケルピーの息子であるガンコナーの話(恋を歌うもの)などは、規制がかかるかもですが、『伯爵と妖精』あたりが読める人ならすらすらと読めるんじゃないかなあ。

読みやすくうつくしく幻想的。
ケルト系ファンタジー初心者にも、ふつうのファンタジー好きさんにもお勧めしたい一冊です。

オシアンとブラン(それにヒューも?)の出てくる話はまだまだ構想があるそうなので、ぜひぜひ続きも出して欲しいです。

ところで。
巻末の参考文献に『クリスタル・ドラゴン』だの『指輪物語』だの『妖精国の騎士』がある本を初めてみましたよ(笑。

すっかり気に入ってしまったので、他の本も探してみました。
星月夜の夢がたり (文春文庫 み 34-1)
光原 百合 鯰江 光二
4167717344

うーん、このあたりかな?

参考文献に出ていた「クリ・ドラ」。
クリスタル・ドラゴン 24
あしべ ゆうほ
425309550X

12月に新刊が出るらしい。

妖精国の騎士Ballad (プリンセスコミックス)
中山 星香
4253193552

いつのまにか完結していた。

『Landreaall 10』

Landreaall 10 (10) (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)
おがき ちか
4758052875

[Amazon]

異世界学園ファンタジーコミックの第十巻。

今回もまたリドと、DXのアカデミーへの不審の話。
なんですが、なんといってもイオンちゃんが!
イオンちゃんがかわいい、かわいすぎる勇ましさ!!

こんなに強気なのにほんとに可愛い女の子で反感買わないのって珍しいよなーと思います、私的に。
私は多分人より素直でないのでいい子のキャラクターは基本的に斜めに見てしまうので。
さすが天馬の世話係に選ばれるだけのことはあります。うむ。

他の世話係に田舎の子だと思われてるのが……たしかに田舎の子なんだけど楽しいというか嬉しいというか。

あとおかしいのはアンちゃんですね。
茫洋としたDXを影で見守るはずがふりまわれさて、可哀想といえば可哀想ですがそれを補ってあまりあるお茶目ぶり(?)。

この巻ではティティの台詞が印象的でした。


DXは
夢は掴めな
かったけど

夢の中には
立った

それだけで
僕らはDXに
憧れる

側にいるだけで
お姫さまと竜の
物語みたいな
夢を見る



さあ、あと一冊で追いつくぞー。おお!

『血と砂 下 愛と死のアラビア』

血と砂 下―愛と死のアラビア (2)
ローズマリ・サトクリフ 山本 史郎
456204053X

[Amazon]


読了です。
すごくおもしろかったー。
結局、これはやっぱりサトクリフ得意の苛酷な運命を前向きに受け入れ、なお最善を尽くそうと努力する人間のドラマでした。
舞台がイングランドだろうとスコットランドだろうとエジプトだろうとヒジャーズだろうと、それはかわらないものでした。
したがって、読後感には気高い魂の最後に対する哀切な感情とあこがれ、のようなものが残りました。
だから単純に面白いと言ってはいけないのかもしれないけど、とにかく私にとってはいつものサトクリフよりもさらに面白かったのです。

理由はおそらく舞台が十八世紀のオスマントルコ帝国だったから。
歴史上のその時代の中東はかなり混乱していて、私もさらっとゆきすぎただけでそんなによく知っているわけではないのですが、それでもいろいろと知ってる単語もしくは知っていた知識が甦ってさらにそのたんなる知識がいきいきとうごいて物語世界に息づいている感動。

最近までイスラム関連の本を読んでいたからよけいにイメージがわきやすかったようです。
なんか、この本のために予習していたような感覚にまで陥りました。

さらに、砂漠の自然が皮膚感覚で伝わってくるサトクリフ独特の緊張感あふれる描写が涙ものです。

そして、驚きなのはこれがほとんど実話だったということ。
スコットランド高地出身のトマス・キースの物語は、彼の妻のエピソードをのぞきすべて史実だそうです。
この絵に描いたような波瀾万丈の人生が現実にあったことだなんて、あとがき読むまでぜんぜんそんなこと思いつきもしませんでしたよ。

T.E.ロレンスよりも百年前にこんな人物がいたんですねえ……。
ああ、びっくりしたあ……。

個人的には、トマスがイスラムに改宗するシーンなどにあらわれる「すべてはひとつだ」という感覚にとても親近感を覚えました。
これは私がスーフィズムについて習っていた時、「これってケルトの一なる女神の思想とおんなじだなあ」と感じたことにかさなりまして。

そういえば、アラブの遊牧民は街のものから異教徒と呼ばれるくらいはじめから熱心なムスリムではなくて、かれらのイスラム化はスーフィズムが浸透したことにより進展したと、以前読んだ本にありましたなー。
トルコのイスラームはスーフィズムが主流だったのかな。

帝国が崩壊する時は、他国との関係とともに多民族多文化多宗教のシステムに破綻を来している場合が多いような気がしますが、トルコの場合もそうなのですね。
腐敗した権力者に代わりより原理的な宗派を名乗って台頭する勢力というのは、ほんとのとこ民族主義者が多いような気もする。

トマスたちが戦う原理主義のワッハーブ派は、今のサウジアラビア王家の元ですが、かれらもいまでは精神的にはどうか知らないけど物理的には清貧とはかけ離れた生活をしているわけで、歴史はくり返すのかなあ、などと思ったり。

あー、なんか読んでいていろいろと別のことを考えてしまいましたが、とにかく、たいそう楽しい時間を過ごさせてもらいました。

あとは、トマスと義弟トゥスンの関係はアヤシイの一歩手前だよなーとか。
アノウドが悲劇のヒロインのままだったのは、ナイリお嬢様とのバランスをとるためだったのかなとか。

訳者あとがきにトマス・キースの生没年がきちんと記されていないとか、誤植が多いとか、とつぜんお江戸の下町言葉みたいな言い回しが出てきて雰囲気を削いでくれたりするのが残念でしたが、総じて読み応えのある、歴史小説であったと思います。

そういえば、ナポレオンのことが風の噂のようにときどき登場しますが、おかげでこの本のことまで思い出してしまいました。

アラビアの夜の種族〈1〉 (角川文庫)
古川 日出男
4043636032

こちらはたぶん、トマスの物語よりもすこし前の話だと思います。

20071126の購入

録画してあったフィギュアスケートのロシアカップを見ながらまたも爆睡。
ぜんぜん進歩しない自分の脳みそに活を入れてやりたいです。

コランタン号の航海 1―水底の子供 (1) (WINGS COMICS)
山田 睦月 大木 えりか
4403618820


そちこちの感想を読んで気になったので思わずポチ。
そして到着。
ネット書店は罪作りです(汗。

『血と砂 上 愛と死のアラビア』

血と砂 上―愛と死のアラビア (1)
ローズマリ・サトクリフ 山本 史郎
4562040521

[Amazon]

読了。

オスマン帝国末期に、イギリスのスコットランド連隊の一員としてエジプトに従軍、しかし作戦の失敗により捕虜となった青年トマスが、異国の地でとまどいながらも友と出会い異なる教えを受け入れて人生を歩んでゆく物語。

サトクリフの作品としては大人向けのほうにはいるのかな。
陰謀や血なまぐさい暴力などはこれまでもありましたが、戦でないのにここまで凄惨な戦闘シーンはなかったと思うし、後宮のお姫様とのあやしげなかけひきや罠はいままで読んだこと無かったと思う。

特に太守のお姫様ナイリの、利己的で刹那的で状況を弄ぶようなキャラクターは新鮮でしたねー。
いつものサトクリフの作品には出てこないタイプだった。

それと、太守の次男のトゥスンとの友情もこれまでにないパターンだった気が。
中東の人の激しやすいといわれる性質がどれほどほんとのことなのかは私はわかりませんが、この熱さ、激しさは、友情と言うよりも恋とか愛とかみたいだと思った。

いっけん、アラブを舞台にした話に期待されるあれやこれやがサービスされた作品であるかに見えて、もしかしたら作者本人がそういう物語が書きたかったからこの舞台を選んだのかと思われたり。
現にかなり細かいところまでしらべて書いたんだなあということもつたわってきます。
トルコで奴隷軍人のマムルークたちがどんどんお荷物になっていった状況なんかが、なんだかよくわかったような。もともと出身地はバラバラであるはずのマムルークをマムルーク人と訳すのはどうかとおもうんだけれども。

それにしてもサトクリフは舞台となったカイロやアスワンに行ったのでしょうか。
情景を丁寧に描いて登場人物の心中を暗示する寡黙な作風はかわらず、中東を舞台にした物語のたたずまいにもいつもの威厳がみちています。

ただ、この時代のくだった物語にその威厳はすこうし浮いているような気がするんですよね。叙事詩だと重すぎるというか。
なぜか、古い時代の人間は大きく書かれても違和感がないのに、時代が現代に迫るほど小さく人間を書いたほうがリアリティーを感じるのは、私が昔の人間に神話伝説みたいなものを重ねているからなのだろうかなあ……。
それとも抑制のきいた表現が、トゥスンたちの熱情を異質なものと思わせるからなのか。
うーん。わからん。


なんだかとりとめない感想ですが、ナポレオンが生きているというので時代的にはちょっと違うかなとおもうけれども、映像的にはアラビアのロレンスにオーバーラップさせると読みやすいかなと思います。

読みながら、トゥスンの父親ムハンマド・アリーってたしかムハンマド・アリー朝をたてた人物じゃないかなーと思いつづけていたのですが……うわーもうぜんぜん覚えてないよ……。

先が読めないのは本を読む上ではいいことじゃないかと言い聞かせつつ、下巻に進みます(汗。

20071124の購入

また買い物に出かけました。ここ数年家にこもり続けていたので外に着ていける服がなにもないのです。
今回は妹一家に便乗。
姪っ子を本屋につきあわせる代わりに貢ぎ物を差しだしました(笑。

Landreaall 11 (11) (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)
おがき ちか
4758053189

しゅごキャラ! 3 (3) (講談社コミックスなかよし)
PEACH-PIT
4063641392


貢ぎ物は……どれかはわかりますね(笑。
らんどりおーるはこれもまたいちばん行きつけの店で初めて発見しました。いつもゼロサム・コミックスが二次創作しか見あたらなかったとこなんですが、新刊だとちゃんと入るんですねえ。

ここ数日、バーゲン中の店を渡り歩いて下着と手袋と帽子とボアフリースのロングパーカを手に入れました。
満足v

サトクリフの新刊

ネットでふらふらしていたら発見。

女王エリザベスと寵臣ウォルター・ローリー 上
ローズマリ・サトクリフ 山本史郎
4562041307

女王エリザベスと寵臣ウォルター・ローリー 下
ローズマリ・サトクリフ 山本史郎
4562041315


紹介に「歴史ロマンス」とありますのでどうやらこれも大人向けの小説みたいですね。
しかしとろい私はいまようやく『血と砂』に取りかかったばかりなのに、こんなにどんどん新刊が出ると追いつきませんー。
でもきっと読みます。

『しゅごキャラ! 2』

しゅごキャラ! 2 (2)
PEACH-PIT
4063641295

[Amazon]

姪っ子が貸してくれたので読みました。

小学生が主役の「すてきな自分になりたい」願望を満たしてくれる変身ファンタジー……かな、ちょっと弱気。

一巻の時書き忘れたけど、ヒロインのしゅごキャラ(ちびっこな妖精守護神みたいな)の名前が、「ラン、ミキ、スゥ」なのが最初の(笑)でした。
このマンガの正統派読者層には通じてないと思うが……現に姪っ子もなんの反応もしないです(笑。

あと、妹が読んだ感想が「『ミルモでポン!』に似てる」で、そういえば登場人物とペアのちびっこ妖精がたくさん出てきてわらわらやってるあたり、雰囲気が似てるかも。

この巻でいいなと思ったのは変わりたいと思ってるヒロインが、同時に変わるのが怖いとも思ってることをきちんと書いているところです。

ドキッとするのはところどころでビミョーにエロいところ。
絵もさりげなくエロい。ロリっぽくエロい。
たぶんうちの姪っ子にはぜんぜんわかってないと思うけど……読んでるとちょっと焦ります。
姪っ子が読まなければぜんぜんかまわないんだけど(笑。
ほかの作品は読んだことがないけど、もともとがこういう作風の作家さんなのかもしれないですねえ。

アニメもこんなにエロかったらどうしよう(じつは一度も見てない)。

ミルモでポン! (12) (ちゃおフラワーコミックス)
篠塚 ひろむ
4091303986

こちらはアニメしか見たことないです(汗。

20071122の購入

あんまり寒いので手袋をして出かけたのですが、買い物の途中ではずして両方のポケットにしまいこんだら、つぎに取り出そうとした時左のポケットが空でした……。
右手だけの手袋、役立たないことこのうえなし(涙。

聖なる花嫁の反乱(1)[KCデラックス MiChao!KC] (KCデラックス) (KCデラックス)
紫堂 恭子
4063754022


以上購入。

午後からはインフルエンザの予防接種に行ってきました。
待ち時間に手軽なものをとまだ未読の文庫本を持参。しかし途中で呼ばれたので三分の一くらいで止まってます。
最近こういう読み方ばかりで、読み途中の本が四冊もできてしまった。
どれかに狙いを定めた方がいいのではと思いつつ、おかげでなかなか読了に至らない。

『Landreaall 9』

Landreaall 9 (9) (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)
おがき ちか
475805262X

[Amazon]

異世界学園ファンタジーコミックの第九巻。

前巻にひきつづきの美麗表紙イラストに「あれ、舞踏会は終わったのでは?」と疑問を抱いたのですが、なかを読んで「まーあ、めずらしくなんとロマンティックな場面がー」とニマニマいたしました。

今回はリドの話の続きですが、これを契機にDXのほうも変化してゆきそうな予感。

イオンちゃんと天馬のエピソードが可愛かったです。
ふだんはフツーの学園ものなのに、こういう何気ないところに何気なくファンタジーが仕込んであるのが私の好きなところです。
こういういろいろがあとあとになって話に生きてきたりするとなおよいのだけどなあ。期待。
同時に幼児の頃からDXはあなどれんヤツだということが判明。

うーん、この話、DXは王様になるのかなあ……。
あいかわらず展開が全然読めないけどたのしいシリーズです。

20071120の購入

まだ読んでいない本をたくさん手に入れると何故こんなに嬉しいのでしょう。
というわけで図書館帰りなのにまたも購入。

Landreaall 10 (10) (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)
おがき ちか
4758052875

イヴは夜明けに微笑んで (富士見ファンタジア文庫 174-1 黄昏色の詠使い)
細音 啓
4829118806


らんどりおーるはいつもは置いてない本屋で発見したので、つい。これで最新刊がすぐに手に入れられるわ、ハハハ(汗。

ファンタジアのは気になってたのがどうやら図書館にナイっぽいので、これもつい。

借り出してきた本を優先して読むのでいつ読めるかはわからない。
こうしてまた積読の山ができてゆくのね。
いまのところはまだ丘くらいだけど。

『GOSICKs 春来たる死神』

GOSICKs ―ゴシックエス・春来たる死神―
桜庭 一樹 武田 日向
4829163100

[Amazon]

読了。

キャラクター中心のミステリ小説『GOSICK』シリーズの、2004年に『月刊ドラゴンマガジン』や『増刊ファンタジアバトルロイヤル』に掲載されたものに書き下ろしのプロローグと序章を加えた、第一短編集。

図書館の書架になかなかつづきをみつけられないので、短編集なら大丈夫かもと借りてみました。
ながらくご無沙汰してたので時代背景とかなんとか(えーと第一次大戦後のヨーロッパでしたっけ)を忘れかけてましたが、これだけキャラが立ってればわけがわからなくなることはありませんね。そういう意味ではビバ、キャラ小説。

そういうわけで純然とキャラ小説で萌え小説ではあるのですが、物語世界の背景や空気感、キャラクターの心情などの描き方がじつにさりげなくてうまいので、読んでいて自然に呼吸のできる小説でした。
作者さん、いまや大人向けミステリでもブレイクしてますもんねー。
そちらからきてこちらを読んだ人はかなりとまどうかもしれませんね。

それはそうと、この短篇集、仕掛けと展開が短いなかできりりとしまってかなりいいなあと思いました。
文字によって情報を得る小説ならではの仕掛けがあったり、なかなか楽しかったです。

そしてどこかシャーロック・ホームズっぽいヴィクトリカの変人ぶりがきわだって魅力的。
わがままだし傲慢だし尊大だし横柄だけど、ひたすらかわいいんですよね(笑。

書き下ろしがプロローグと序章なのにとまどいましたが、プロローグは連作短篇のプロローグで、序章は『GOSICK』全体の序章なんですね。
だから時系列的には序章から読むべきなのかも。
しかしこの短篇自体が本編より前から始まっているのですよね。そして途中に本編が挟まってるのか……? むむ? すみません、忘れました。現物が手元にないので確かめられません。あしからず。

とりあえず、収録作品はこんな感じです。


プロローグ
第一章 春やってくる旅人が学園に死をもたらす
第二章 階段の十三段目では不吉なことが起こる
第三章 廃倉庫にはミリィ・マールの幽霊がいる
第四章 図書館のいちばん上には金色の妖精が棲んでいる
第五章 午前三時に首なし貴婦人がやってくる
序章 死神は金の花をみつける

あとがき



そういえば、ドリルヘアのにーさんはあいかわらずヘンでしたな。
この時代にドリルヘアーはなにで固めているのだろうか。

このシリーズに私が願うのは、灰色狼の謎がきちんと深みある納得できるものであることかな……。

『毒杯の囀り』

毒杯の囀り (創元推理文庫)
ポール・ドハティー 古賀 弥生
4488219020

[Amazon]

読了。
14世紀のロンドンを舞台にした中世ミステリシリーズの一作目。

中世ロンドンの街の現実をこれでもかこれでもかとリアルに再現してくれる、私にとってはヒジョーに楽しい本でした。
はっきり言って謎解きは二の次だ(笑。
賑やかで猥雑で不潔で雨が降ればさらにどろどろな中世都市。
中世に騎士物語だのなんだのの夢を抱いているひとはもしかしたら幻滅してしまうような、たいそう不衛生なようすがたまらなくいとしい←お馬鹿。
ここに住め、といわれたら迷うことなく逃げ出しますがね。中世に住むんだったら農村の方がマシよね(苦笑。

そのリアリティーのなかで活躍する探偵役が、飲み助の検死官クランストンと生真面目な苦悩する托鉢修道士アセルスタン。
巨漢(デブとも言う)中年のクランストンとまだ青年といってもよいインテリでスマートなアセルスタンのコンビは、解説にあるとおりイギリスミステリの定番コンビ。
巨漢というとレジナルド・ヒルのダルジール警部を思い出しますが、じつはラグビーでならしたダルジールのようにわがクランストンも物語中で意外な俊敏さを発揮します。
アセルスタンは罪を背負いつつシニカルにものを見ますが、いっぽうで星を観察するのが好きだというロマンチスト。

エリス・ピーターズのカドフェルシリーズと比べると探偵役にまだまだいろいろとドラマがありそうな、活発なシリーズになりそうです。

ところで、ランカスターがどうのこうのいっているということは時代背景的にはどのあたりが絡んでくるのかなあ……。こんど調べてみよう。

謎解きについては何も書きませんでしたが、私はミステリ読みではないのでご容赦を(苦笑。
その他の感想というと、翻訳がいぜんどろどろした愛憎ミステリを訳されていた古賀弥生さんだったのでびっくりしたことくらいかな。

シリーズはつづきが出ている模様です。
赤き死の訪れ (創元推理文庫 M ト 7-2)
ポール・ドハティー 古賀 弥生
4488219039

『ぐるりのこと』

ぐるりのこと (新潮文庫 な 37-8)
梨木 香歩
4101253382

[Amazon]

読了。
「考える人」2002年夏号~2004年秋号に掲載されたエッセイ集。

以前、『春になったら苺を摘みに』を読んだ時にも感じたことですが、梨木さんはとても敏感で傷つきやすい人で、それでも痛みをうけとめて逃げ出さず、懸命に現実に向かって意識を開いていこうとする人なんですね。

異なる文化を背景にした人とのつきあい方や同時多発テロや少年による幼児殺害事件などについて、もんもんとおもいをめぐらせている彼女を、強い人だなあと思うと同時に痛々しいなと感じるところと凄いなと尊敬するところと、とにかく私にとってはあまり冷静に読めないのが梨木さんのエッセイ集です。

なんというか、痛いと感じるところがとてもよく似ていると同時にそれについて感じることもかなり似てるんですよね。
でも、梨木さんは私がうやむやにして逃げてしまうところで踏みとどまって、痛みを分析しながら考え続けている。
共感するところと、私にはとてもできないところとがないまぜで、読んでいるととても哀しくなってくる。

でもそれだけでなくて、同時に織り込まれた周囲の自然の描写や殺伐とした社会で出逢う温かみなどがささやかな希望として感じられるのがとても嬉しくて、そういったいろいろなことどこもがすべて等価値を持って記されているところも好きなんです。

そして、使い回されてすれきれそうな日本語が、彼女の感性をとおしてみずみずしさを取り戻しているようなところも好きです。

つるつると読める読める簡単な文章にはない、思慮深さをかんじる。

そうして読み終えた時には、今という時に傷つけられながらも前向きに生きてゆこうとする梨木さんの姿勢に、すこし勇気づけられているのでした。

収録されたエッセイには、取材でトルコを訪問した時のこと、菌類のことについて取材をした時のこと、がふくまれています。


向こう側とこちら側
そしてどちらでもない場所
境界を行き来する
隠れたい場所
風の巡る場所
大地へ
目的に向かう
群れの境界から
物語を



ちなみに私が読んだのは文庫ではなく、単行本でした。
ぐるりのこと
梨木 香歩
4104299049


トルコが舞台のお話。
村田エフェンディ滞土録 (角川文庫 な 48-1)
梨木 香歩
4043853017


菌類の話。
沼地のある森を抜けて
梨木 香歩
4104299057


前半を読んでいる間中私が思い出していたマンガ。
鎖衣カドルト (WINGS COMICS)
吟 鳥子
4403618839

『チャリオンの影』の続刊

東京創元社からきた近刊案内によると、
来年(2008年)の1月にビジョルドの『チャリオンの影』の待望の続刊が出る模様です。

タイトルは『影の棲む城』上下巻。

ヒューゴー、ネビュラ、ローカスの三賞受賞作品だそうです。
うわー、いまから楽しみー。

20071115の購入

きのうは持病の通院日でした。
いつもの血液検査に加えてレントゲンを五枚もとりました。

Landreaall 9 (9) (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)
おがき ちか
475805262X


以上購入。
もう予定外のものは買わない、と宣言したのにもかかわらず。
あと1冊で追いつくわ! もうすぐ新刊も出るし!! と喜んでしまったワタクシです。

そして帰る途中、隣のビルのロビーでクラシックのピアノ三重奏のミニコンサートをしているのを発見して生演奏を堪能したり、

家電量販店でiPod touchにさわっていろいろ試したあげくに電源の切り方がわからずに逃げ去ったり、

OA用の椅子を探していくつも座りまくったり、

と久々の大都会を満喫(?)して帰宅しました。

『百鬼夜行抄 16』

百鬼夜行抄16 [眠れぬ夜の奇妙な話コミックス]
今 市子
4022131020

[Amazon]

異界のものを見ることができる主人公飯嶋律とその家族をメインに描く、怪奇幻想短篇の連作シリーズ、十六巻。

出版元が変わって初めての新刊で発売のことをまったく知らなかったもので、店頭で「これ、出し直しの巻なんじゃ……」とずいぶん悩んでしまいました。
何巻まで買って読んだのか、表紙カバーの絵すらぜんぜん覚えていないのが一番の問題という気もしますが。

中身はいつものとおり、面白かったです。
今回は理解するのに苦労するような話はなかった。
飯嶋家の隠れ住人の活躍がちょっと少なかった←ちと不満。
だんだん律の存在が狂言回しのようになってきてますが、しらないうちに家族がとんでもないことになっていて「ゾーッ」とした話もありました。

それとちっちゃいキツネが可愛かった。
管狐ってむかーしコロボックル物語に出てきたアレですよね。

最近司ちゃんより晶ちゃんの出番が多いような気がして今後の展開が気になります。
律に今後の展開があるのかどうかは知りませんが(笑。

そういえば、開さんが不動産会社の霊障担当者になってるのがおかしかったです。

収録作品は以下の通り。


羽擦れの島
異界の水守り
襖絵の女
病み枝


『扉をあける風 うるわしの英国シリーズ5』

扉をあける風 (フラワーコミックス)
波津 彬子
4091313965

[Amazon]

19世紀イギリスを舞台に富裕階級の恋愛をユーモアとともに描いてきた短篇連作、「うるわしの英国シリーズ」も五巻にして最終巻。

今回は最後だからかいつもにも増してヴィルヘルム大活躍! な話がおおくてたいそう楽しゅうございました。

コーネリアス・エヴァディーンくんも(ようやく)結婚できましたね。過去編の「私の一番大好きな」と破格の二つ名をひそかにくれた彼女がまた出てきてくれるものと思っていたので、ちと残念でしたが。

でも、コーネリアスのご母堂の登場で完結、という予想が的中したのは満足ですv

収録作品は以下の通り。


秘密のヴィルヘルム
夢を見るひと
猫は誰にも言わない
花の記憶
ヴィルヘルムの待ち人
扉をあける風

あとがき



心霊学者とその息子コンビのつづきがなかったのもちょっと残念でした。
でもなんといっても私はヴィルヘルム、ラブなので(笑。
未収録の「ヴィルヘルム・某日」がまだ二作あるそうなのでそれも読んでみたかったです。
どうせならフォーマットなんか気にせず中に入れてくれればいいのに。

短い間に一気に読んでしまいましたが、これは雑誌掲載を追って一作ずつ読むとまた味わいが違うのだろうなあ、と思いました。

ゆったりとティータイムにでも楽しみたいような佳作だと思います。

『のだめカンタービレ 19』

のだめカンタービレ #19 (19) (講談社コミックスキス)
二ノ宮 知子
4063406733

[Amazon]

のだめも19巻かー。
言わずとしれたクラシック音楽コメディーマンガ。
本屋には平積みだけでなくカウンターにも山がありました。
売れてるんだなー。

今回はかなり楽しかったです。
冒頭から千秋がのだめに面と向かって謝るとは……(笑。

のだめ・ヨーダのレッスンシーンがなかったのが残念でしたが、ターニャが頑張っているのがたいへんめずらしく(苦笑)かなり心に訴えるものがありました。心からの向上心が努力を産み、自分を育てていくのだろなあと、我が身を省みてちと反省しました。

のだめたちのウィーン観光が爆笑もの。
「こんなはずじゃなかったのに……」とぼやく千秋がちょっとかわいいです。
そういえば今回はゲストキャラやなつかしの面々の再登場があったりして、登場人物全体の日本人割合がかなり高めでした。

そのうちR★ Sの問題も絡んでくるようになるのかしらん……。

20071113の購入

のだめを買いに行ったらこんなものまで買ってしまいました。

古時計の秘密 (創元推理文庫 M キ 5-1 ナンシー・ドルーミステリ 1)
キャロリン・キーン 渡辺 庸子
4488250033

のだめカンタービレ #19 (19) (講談社コミックスキス)
二ノ宮 知子
4063406733


以上、購入。

ところで、最近雨上がりの上天気、南風が吹くと目が涙でにじみ鼻水がたらりと落ちてきます。
これってやっぱり花粉症?

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ちょっとずつ、更新?

季節がめぐったので(反応遅いですが)創作サイトの壁紙を変更しました。
変更する時にはいちおうあらたな素材を求めてさまよったりもするのですが、なかなか好みのものが見つからず、結局またクローバーの色バリエーション変更に落ち着いた。
いぜんおなじように羽根壁紙の色バリエーションをローテーション使用していたことが思い出されます(汗。

感想サイトのほうもすこしだけ、変更しました。
こちらはいいかげん告知記事をとりさげてレイアウトもなんとかしたいと目論んでいたのですが、半分やっただけで疲労し、頓挫。
サイト運営に関するスキルがすっかり地に落ちてしまっていることを痛感致しました。
リンク用CGIのバージョンアップにもずいぶん苦労してしまったしなー。
なにかどこかでポカをしてなければいいんだけど←自分に自信がない。

告知記事を取り下げたあとぽっかりあいた空間がマヌケだったので、このブログの更新RSSを表示させてみました。
Javascriptを使用しているのでこの機能を利用されていないかたはやはりマヌケなままですが(汗。

感想サイトはきっちりとした文章を書きたいという気力がもどってこないので、しばらくはこのままつづけます。
じつのところ、一番苦痛なのはあらすじを書くことなんですけどね……。

『蒲公英草紙 常野物語』

蒲公英草紙 常野物語 (常野物語)
恩田 陸
4087747700

[Amazon]

読了。

不思議な力を持ちながらけして集まらず、めだたず、力を求めずにながれていく常野一族を描いたシリーズ。
第一作『光の帝国』は短編集でしたが、今回は長編。
短篇に出てきた光比古くんたち一家がからんできます。

この著者の魅力は読み手が自分を意識せずに物語と同化できるような描写力、だと私は思っているのですが、今回もそれに違わず。

舞台は日清戦争後の日本。
世の中の流れがひとびとの未知の方向へとすすんでいく不安感が全体を覆っている状況がとてもよくつたわってくるのとどうじに、地元の名家の家に病弱な末娘の遊び相手として通うようになったヒロインが体験する新たな世界、輝くような季節と不可思議な出来事、のちにいくども思い返す宝物のような記憶があたかも自分が体験しているかのようにこころにしみこんでいくのです。

読み終えた時には細部がおもいだせないほど、のめり込んで読んでしまいましたが、こういう読書は久しぶりでした。
日本語の文章のもつちからをあらためて思いしった次第。

しかし、物語自体がその――な予感に満ちているうえに、語り手の現状が戻ってきたラストで私は呆然としてしまいました。
こんなとこで終わるんですか、と。
私も光比古くんにあって訊ねたいです。つーか、訊ねるところまで書いてくれればいいのにと思いました。

文中に日本画と西洋画の違いをかたるシーンが出てきますが、この終わり方は日本画のそれなのでしょうか。
おもしろかったんですが、釈然としない読後感でした。
まちがいなく尾をひいてます。

シリーズの第一作。
光の帝国 常野物語 (集英社文庫)
恩田 陸
4087472426


常野シリーズ第三作。『蒲公英草紙』のつづきではなく常野一族のべつの人物がでているらしい。
エンド・ゲーム 常野物語 (常野物語)
恩田 陸
4087747913

『花々のゆううつ うるわしの英国シリーズ4』

花々のゆううつ (フラワーコミックススペシャル)
波津 彬子
4091307949

[Amazon]


上品なユーモアにほのぼのムードがすてきな19世紀イギリスを舞台にした連作短篇。
シリーズももう四巻目です。

今回の収録作品は

花々のゆううつ
ヴィルヘルム・某日 秘密の温室
レディ・ダルリンプルの呪い
ヴィルヘルム・某日 招かれざる客
5番目のコーネリアス
ヴィルヘルム・某日 空想科学猫(キャット)
お決まりの結末
Under the Rose

あとがき



となっています。

今回はあいかわらず結婚できないコーネリアス・エヴァディーンのほかに、心霊学者のアシュリー教授とその息子ノーマンくんのコンビがでてくる話がふたつ収録されています。
それとヴィルヘルムの掌編が(苦笑。

オッサン猫のヴィルヘルムはコーネリアスより人気があるらしいです。じっさい、コーネリアスの話でもヴィルヘルムが出てくるとついなにをしてくれるかと期待してしまいます。
「ヴィルヘルム・某日」のシリーズはメイドさんとヴィルヘルムの関係が微妙におかしいショートストーリー。

心霊学者の親子の話は当然ながら当時のイギリスの心霊主義がらみの話を描くちょっとビターだけどたのしいお話に仕上がってます。
能天気な父ちゃんをいつもフォローしているしっかりもので神秘的なノーマンくんが印象的。

ところで、興味津々だったコーネリアスの二つ名ですが、タイトル通り「五番目の」でした。
なんつー手抜き……というかあんまりめだたないヤツなんだな、ウエストン子爵って、と納得しました。だから素通りされちゃうんだなー。

それにしても一族に同い年の男の子が五人もいて、ぜんぶにコーネリアスとつける両親たちの気持ちがよくわかりません(苦笑。

『バビロンまでは何マイル 下』

バビロンまでは何マイル (下)
ダイアナ・ウィン・ジョーンズ 原島 文世
4488019420

[Amazon]

読了。
多元宇宙を管理するマジドの青年があっちこっちを走り回されて厄介事を背負い込み続ける、どたばたファンタジー。もちろんコメディー。

いやー、面白かった。
やっぱりDWJ、さすがにDWJ、なにしろDWJというかんじで、めちゃくちゃ複雑な話を大勢の登場人物を絡めてよくもこれだけまとめあげるものだと感心致します。

すべての道はバビロンに至る。コードネームのバビロンとマザーグースのバビロンがこんなふうにつながっていたとは。バビロンホテルのすてきにめちゃくちゃさ加減も、そこでおこなわれている SFファンダムのお祭りも、主役のルパートくんに個人的に意地悪をしているようで、いちいち大騒ぎになるのが楽しかったです。

このコンベンションがあるから普通の児童書として出しにくかったんだろうなあ、たぶん。

ところで、上巻の感想で前作『花の魔法、白のドラゴン』との重複人物はいないとか書きましたが、ちゃんといるじゃん!
しかもものすごく重要な人物で!
なんで忘れるのかなあ、私。いったい読んだ記憶をどこへしまっているのか、私。

ぽかぽかとあたまを自分で殴りつつ、両方読みたい人はやっぱり『バビロン……』から読んだほうがよろしいかと申しておきます。

本自体はたいへん楽しゅうございました。
ルパートくんの苦労も報われてよかった。
ただ、さいごのニックの報告はすこし蛇足っぽかったけど。
でもコレを途中に突っ込んだらテンポ悪くなるだろうな。謎は謎のままではダメなのかしら……やっぱダメか。

『Landreaall 8』

Landreaall 8 (8)
おがき ちか
4758052271

[Amazon]

異世界、いまのところ学園ファンタジー、の第八巻。
運命の恋に破れた若者の、その後を描く話なのかなーと思い始めているところ。

今回はアカデミーの舞踏会である銀蹄祭がメインということで、どんな華々しい活躍がみられるかと期待していたところ、一番派手だったのはいつも地味だったリドでした(苦笑。

イオンちゃんはあいかわらず元気で明るく可愛かったです。

それで主役のDXですが


からっぽなんかじゃ
ないわ DX

あなたはもう
傷付いていないもの

大丈夫…

満ちるのを待つだけよ



という台詞がたいそう印象に残りました。
だれが言ったのかはヒミツですv

『バビロンまでは何マイル 上』

バビロンまでは何マイル (上) (創元ブックランド)
ダイアナ・ウィン・ジョーンズ 原島 文世
4488019412

[Amazon]

読了。

並行多元世界ファンタジー。
『花の魔法、白のドラゴン』の前日譚です。(以前書いた『花の魔法、白のドラゴン』の感想
うっかりものの私は後日譚のほうを先に読んでしまいましたが、どうやら登場人物はそれほど重複していないみたい……な気がする。断言できないのが哀しい鳥頭です。

前日譚とおなじ出版社から出なかったのは、こちらの主人公が二十代の大人だからかもしれません。ヒロインも大学生だし。

でもジョーンズの話では子どもだからといって大人となにが違うというと答えに困るくらいなので、とりたてていつもと雰囲気が違っているということもなく、あいかわらずたくさんの人たちがどたばたとかしましくうごきまわっているなあ、という印象でした。

どこか三谷幸喜のコメディーと似ている気がする。

巻き込まれ型貧乏くじひきっぱなしの主役、ルパートくんの任務はいつになったら完了するのか。

ルパートくんの努力をことごとく無意識に粉砕していく、“魔女踊り”が得意技のヒロイン・マリーはまさかほんとうにマジドになっちゃうのか。

ホテルバビロンはなにゆえ異様に複雑な建てられかたをしているのか。

謎がきちんと解明されることを祈りつつ、愛すべき登場人物たちの大騒ぎの続きを読みたいと思います。

バビロンまでは何マイル (下)
ダイアナ・ウィン・ジョーンズ 原島 文世
4488019420

『鎖衣カドルト』

鎖衣カドルト (WINGS COMICS)
吟 鳥子
4403618839

[Amazon]


異世界ファンタジーコミック。連作短編集。

倫理、道徳、罪悪、刑罰の法を“鎖”に例えて統括する鎖の国。
身に巻き付ける鎖でその信念を表現する神祇官“鎖衣”となった、己の存在の意義と孤独に苛まれる少年カドルトの別なる価値観とひととの出会いの物語。

カドルトの融通の利かない真摯な生き方に、非常に胸が苦しくなりましたが、読んでよかったと思えるマンガでした。

人間はおなじ地盤に立っていてもなかなか理解はしあえないものですが、この話はまったく違う価値観を持った、使う言葉すらすれ違うような異質なひとびとのあいだにさえ、思いやりやときには共感といったものが生まれうるのだ、もしくはその努力を放棄してはいけないのだ――というようなことを語っているような気がしました。

しかし異なる思考をする相手のそんざいを受け入れるのってほんとに大変なんだなあ、ということもきちんと描かれていて、そのあたりがたんなる夢物語ではない現実感をもたらしてくれているのだなとおもった。

そういう展開で苦悩するカドルトが痛々しいのですが、そのあたりがこの話の肝であるような気もするので、たぶんかれの魂が解放されたらこの話は終わりなのでしょう。

収録作品はつぎのとおりです。


鎖衣カドルト
12年前の、あの日
スイズル卿の恋
水の花



鎖衣はひらたくいえばキリスト教会の聖職者みたいな官吏なんですけど、そこに修行僧とか聖者みたいな要素が付け加わっているところがおもしろいです。