『黄金の王 白銀の王』

黄金の王 白銀の王
沢村 凛
4344013980

[Amazon]


読了。


異世界歴史ロマン?

仇同士の男ふたりが、国を育むためという同一理想のために情を殺して実利に生きようとする、ライバル友情物語、と私は読みました。
志を同じくしても敵同士であることにかわりなく、周囲の無理解がかれらの立場の不安定さに拍車をかける。
相手を信頼しつつだからこそ完全な味方になるとも思えず、警戒しながら協力し続ける。
じつに緊張感に満ちたお話でした。

うーむ、疲れた。

疲れた原因は緊張ばかりでなく、視点が低く、どこか作者が物語に入り込んでいるような文章のおかげもあるかと思われます。
さらりとしてはいない。触れると抵抗がある。けれどべたつくような感じではなくて、まるでゴムの上を歩いているみたいにときどき弾む、繰り返す。

テーマが理想的なのに比べて、描写はけっこう日常的なのもそのせいか。
佐藤賢一まではいかないけど、かなり下世話な話も入る。
だからこそ、英雄物語ではなく、人間たちの物語としてこころに食い込んでくる気がする。
宗教の要素がすっかり排除させていることも、あきらかに凡人とはかけ離れて有能なふたりを苦悩する人間として描こうとしているのだなと思われました。

かなり面白かったです。
でも、個人的にはもうすこしゆとりが、物語世界的にも描写的にも適当な距離があってくれたらいいかなと思いました。この緊迫感と若さが著者の持ち味なのかなとも思いますけど。

蛇足。
読みながら、この話のモデルは明治維新なのかと思いましたが、どうやら元寇だったみたいですね。
この辺、海も満足に渡れないのに敵陣まで攻め込んで討ち果たしてくるってのは、無理なんじゃないかとちと感じました。

20080628の購入

リアル書店で発見できなかったぶんをネットで注文しました。
今回なんだか到着が早い。

イムリ 4 (BEAM COMIX)
三宅 乱丈
4757742975

王と最後の魔術師 上 (ハヤカワ文庫 FT カ 2-4) (ハヤカワ文庫 FT カ 2-4)
エレン・カシュナー デリア・シャーマン 井辻 朱美
4150204705

王と最後の魔術師 下 (ハヤカワ文庫 FT カ 2-5) (ハヤカワ文庫 FT カ 2-5)
エレン・カシュナー デリア・シャーマン 井辻 朱美
4150204713


ここ数週間でとつぜん積ん読が山になりました。
しばらく自重します。

『Landreaall 12』

Landreaall 12 (12) (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)
おがき ちか
4758053537



読みました。
DXはいろいろと経験を積んでる途中なのねーと思いつつ、
イオンちゃんが好きだー。
イオンちゃんが活躍してくれて嬉しいーv

しかしいきなり未確認のモンスターです。
そーいう世界だったのか……。
てきぱきと自分の仕事をしたり、不安からケンカを始めたり、責任を自覚したりと、危機管理能力の試される展開ですね。

DXはどこらへんで活躍するのでしょう?

私としてはマイナーの活躍のほうが嬉しいのですが(笑。

『ヴィンランド・サガ 6』

ヴィンランド・サガ 6 (6) (アフタヌーンKC)
幸村 誠
4063145107



中世ヨーロッパを舞台にしたヴァイキング叙事詩。第六巻。

トルフィンとトルケルの一騎打ちがすごい。
スピード、重量感、ギリギリの駆け引きに鮮烈な一撃。
作者ならではの迫力だなー。

とおもったらぼんくらだったクヌート王子が覚醒。
いきなり。ばちっと。
しかもキリスト者としてすっかり悟っているではありませんか。

とても丁寧に臨場感を保ちつつ奥深く物語を描いているという感触が好ましいマンガです。
しかし、このペースだといったい完結まで何年かかるんだろうと少々不安にもなったりする。

トルケルとトールズさんの過去話が感慨深かった。
トルケルってただの戦闘バカでもなかったのか。
つーか、戦闘を極めたもののたどりつく一種のさとりに気づけるだけの能力ある戦闘バカなのかも。

つづきをお待ちしています。

『天空の瞳 ウォルドの婚礼と時の封印』

天空の瞳―ウォルドの婚礼と時の封印 (コバルト文庫 (た14-37))
橘香 いくの
4086010283

[Amazon]


読了。

異世界ロマンティック小説。シリーズ開幕編。

年頃の娘ルシアは美人なのに男に興味がなく、考えることは医師だった亡き父親の残した書物で勉強すること、身につけた知識で人々の役に立つこと、貧乏暮らしでも弟を立派な医師にすることだ。ある日、ソーンウォルド領主の使いが現れて、ルシアは領主の娘ヘレナの病を治療をすることになった。驚いたことにヘレナはルシアとそっくりの容姿をしていた。病は快方に向かうが、領主ヘンリックは容姿に瑕が残ったヘレナの身代わりにルシアに敵国ノールウォルドの領主に嫁ぐよう命令する。弟を人質に取られたルシアは仕方なく従うが、ノールウォルドへの道中で盗賊に襲われ、囚われの身となってしまう。



身代わり花嫁が自分を捕らえた盗賊にひとめぼれ、盗賊も彼女にひとめぼれという、あらゆる意味でベタな展開の少女向けロマンス小説。
タイトルはファンタジーぽいし、ネーミングが北欧ぽいのですが、ファンタジーとはいえないんじゃないかな。

ベタな展開を理屈で詰めるために少々無理をしているという雰囲気が感じられ、文章が少々そっけないのと、その反動かひとめぼれという突発的な出来事がかなり苦しく感じられるのが難で、なかなか乗り切れませんでした。

しかし、盗賊に攫われたあとはかなり楽しかったです。
ルシアが気になってしかたがない盗賊の親玉オレグは子供だし、男女の仲にまるで無知なルシアも自分が恋におちていることにまるで気づかない。このふたりのとんちんかんなやりとりが笑えます。

舞台をノールウォルドへ移してからは、若き領主ローアルさまの葛藤が読み所。ヘレナとルシアの間に挟まれてなぜか苦悩に陥るのです。

オレグがあまりにおバカなのが悲しいですが、話としてはきれいにまとまってます。
読み始めたときの予想よりは楽しかったです。

これがシリーズものになるのはどうしてなんだろうと思いつつ、つづきはこちらです。

天空の瞳エルスタッドの祝祭と裏切りの密約 (コバルト文庫 た 14-38)
橘香 いくの
4086010690



ここからごく個人的な感慨。

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『鋼の錬金術師 19』

鋼の錬金術師 19 (ガンガンコミックス)
荒川 弘
4757522371



異世界アクションファンタジーコミックの第十九巻。
ようやく追いついた最新刊は、風呂敷たたんでまーす的雰囲気の驚愕展開ビシバシな一冊でした。

エドってとーちゃん似だと思ってたけどこれほど瓜二つだったとは思わなかったです。
外見だけでなく中身もけっこう似ているようだ。

じらされてじらされて明らかになったとーちゃんの秘密にはびっくりした。
敵陣営に関わりがあるだろうと予想はしてたけど、それの上を行く展開でしたね。
その一方でシン国関係での展開はもう広がることはないのかなと少し寂しい。

いまの疑問はホムンクルスの知識の源はどこなのだろうということです。

そして気になるのはクセルスセスの文化背景はペルシャなのかいなということです。
ヴァン・ホーエンハイムって名前はどこからひねり出してきたんだろう。

……そういうことは多分このマンガではたいした意味は持たないと思うのだけど、私は気になるのです。すみませんこだわる奴で。

ともあれ、終わりが近いことをひしひしと予感させてくれる一冊でした。
つづきが楽しみ!

余談。
ホークアイ中尉の長々とした世間話を暗号として解読したマスタング大佐をちょっとだけ尊敬(笑。

20080625の購入

二十五日発売の本を買いに最寄り駅まで出かけました。
収穫はこちら。

〈本の姫〉は謳う 3 (3) (C・NovelsFantasia た 3-4)
多崎 礼
4125010374


故郷に降る雨の声 上―バンダル・アード=ケナード (1) (C・NovelsFantasia こ 1-5)
駒崎 優
4125010366


Landreaall 12 (12) (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)
おがき ちか
4758053537


六冊予定だったので勝率は五割でした。
むー。

『風の王国 波斯の姫君』

風の王国 波斯の姫君―小説+まんが (コバルト文庫 も 2-28)
毛利 志生子 増田メグミ
4086010089

[Amazon]

読了。

唐王朝の時代、吐蕃に嫁いだ公主の波乱の人生を描くシリーズの十一冊目は番外短編集。マンガ付。

収録作品は以下の通り。


小説 波斯の姫君
小説 しるしの石
まんが ジスンとシェリン(其の一)
まんが ジスンとシェリン(其の二)
まんが ジスンとシェリン(其の三)

あとがき(毛利志生子)
あとがき(増田メグミ)



マンガについては正直言って意味のわからないところが多々あっていまいちでしたが、短編小説はさすがのクオリティでした。

「波斯の姫君」はヒロイン翠蘭の護衛官だった尉遅慧(うつち・けい)の西域の旅を描くお話。もうじきサマルカンドに到達する隊商が取り残されたペルシアの姫君との関係でとある事件に巻き込まれる。慧ってもしかして作者さんのお気に入り?

「しるしの石」は吐蕃の宰相ガルとその奥方エフランのお話。
まっすぐに愛情を表現するエフランにとまどいつつもひそかにぞっこんのガルの姿がすごく楽しかったです。

シリーズのこの次はこちら。
そろそろ本編に戻るかな。

風の王国初冬の宴 (コバルト文庫 も 2-29)
毛利 志生子
408601064X

『鋼の錬金術師』16~18

鋼の錬金術師 16 (ガンガンコミックス)
荒川 弘
4757519656



異世界アクションファンタジーコミックの十六から十八巻まで。

とうとうイシュバール殲滅戦の実態が明らかに。
とうとうホムンクルスと軍部の関係が明らかに。
とうとうアームストロング兄弟の現実が明らかに?(笑。

だんだん話が展開してきたなあと感慨深いです。

それと前に読んだあたりから、エドの顔が大人っぽくなってきているようなと思っていたのですが、自然変化じゃなくて意図してのことかもしれないなーと感じはじめてます。

エド←ホーエンハイム←お父様のながれがイヤでも想起されるから。

とくに横顔の大人っぽさには時々ドキリとします。
似ている……。

まったくの余談ですが、ホークアイ中尉の飼い犬ブラックハヤテ号がかわいいデス。

さあ、あと一冊で追いつくぞー。

鋼の錬金術師 17 (ガンガンコミックス (0744))
荒川 弘
4757520646


鋼の錬金術師 18 (ガンガンコミックス)
荒川 弘
4757521758


『罪と罰』

罪と罰 (Wings comics)
鈴木 有布子
4403617611


『丘の上のバンビーナ』がとっても楽しかったマンガ家さんの、現代日本ほのぼのファンタジー。タイトルは「ツミトバチ」と読みます。

借金五千万、長男夫婦の危機、父親の失踪と不幸つづきの一色家。
借金取りの催促にあって、次男坊の太郎は、一色家が代々「東の神さん」と呼んで祀ってきた開かずの間の主に救いを求める。
するとそこにいたのはあきらかに人間ではない着物姿の子供。
かれは200と十余年のあいだ一色家を呪ってきたという。

というわけで神さんを開かずの間から解き放ってしまった太郎君。なぜか神さんとほのぼのと暮らしてしまうのでした。

この神さんがとってもかわいくて、のほほんとした太郎君がとってもおかしくて、一件常識人な兄ちゃんもなんだかんだいってけっこうおひとよしで、神さんもちょっとぬけてて、そんなほのぼのとした雰囲気の中で家族の危機はどうなる! というお話です。

このお話もすごく好きだー。
家族と民話っていうと『百鬼夜行抄』もそうだけど、あちらは異界の怖さがしみじみとするのにたいして、こちらは心と心のつながりにほんわりとする。
家族っていいなあと思わされます。

収録作品は以下の通り。


罪と罰
罪と罰 2
ゆきむし
お伽噺、ひとつ。
12年前の罪と罰



「ゆきむし」と「お伽噺」はシリーズ外単発作品。
私は「ゆきむし」がかわいくてせつなくて好きです。

すっかり気に入ったので二巻も買ってしまいました。

罪と罰 (2) (WINGS COMICS)
鈴木 有布子
4403618200

20080623の購入

図書館帰りにゲットしてきました。

ヴィンランド・サガ 6 (6) (アフタヌーンKC)
幸村 誠
4063145107




こちら↓『ヴィンランド・サガ』のスピンオフ作品。主人公の姉ユルヴァちゃんがヒロインってことで読みたいな買おうかなどうしようかなとさんざん悩みましたが、これからしばらく自分的新刊ラッシュなんで我慢しました。

元祖ユルヴァちゃん 1 (1) (アフタヌーンKC)
西本 英雄
4063145115

『鋼の錬金術師』13~15

鋼の錬金術師 13 (ガンガン コミックス)
荒川 弘
475751638X



はい、異世界アクションファンタジーコミックの十三巻から十五巻です。

この前あたりから話の基本線がわからなくなりつつあって、この巻は何度か読み返したりしてました。それできちんと理解できたかというとそうでもなく、しかもあちこち順不同でつまみ読んだばかりにストーリー展開を見失ってしまったりしている。うーん、いったい私は何をしているのか。

軍部がぜんぶクロと断定された時点で、人造人間たちの意図はなんなのかが話のメインになったのかなあ。
軍部の黒幕の存在があきらかになってからもまだ謎は深まるばかりです。

それと私がこの話をきちんと理解できていないのはたぶん、この話における錬金術のあり方が理解できていないからじゃないかと気づきました。
エドたちの国の人たちは基本的に無宗教なのに、どうしてこんなに錬金術が盛んになったのだろう。もしかして、無宗教だから歪んで発展したとかいうことなのかな。錬金術を発現させるときのポーズが神に祈っているようなのは、かつての宗教の名残なのかしらん。

あと、真理の扉ってのもよくわかんないのですよね。
異界すなわちあの世への扉みたいに考えていたのですが、なにか違うような?
アルとエドの扉が違うってことは、ひとりにひとつずつ存在するものなのかな。うーむ。わからん。

わからんわからんとおもいつつ、キャラクターの活躍は楽しんでます。

今回はホークアイ中尉の背中にびっくりどっきりしましたよ。

あと小さいパンダが可愛い~。

鋼の錬金術師(14) (ガンガンコミックス)
荒川 弘
475751719X


鋼の錬金術師 (15)
荒川 弘
4757518129

20080622の購入

ムシムシとして今にも泣き出しそうな空模様のもと、靴の微調整のために靴屋に行きました。

罪と罰 (2) (WINGS COMICS)
鈴木 有布子
4403618200


帰りに人を案内して大規模店に寄ったので、「あのつづきを買わねば!」と買ってきました。

あとは超久しぶりにピザを食べた。
何年ぶりだか考えても考えても思い出せないくらい久しぶりだった。
量が多かった。

途中で泣き出した空の下、帰宅したときにはしたたか濡れていた。

『鋼の錬金術師』10~12

鋼の錬金術師 (10) (ガンガンコミックス)
荒川 弘
4757513860



異世界アクションファンタジーコミックの十巻から十二巻です。

軍部の敵であるはずの人造人間(ホムンクルス)たちは軍の上層部に食い込んでいた――。
軍部とエルリック兄弟VS人造人間の戦いの裏で、なんとも薄気味の悪い流れが見えてきたような。

しかし、錬金術、賢者の石、人造人間とくるとどうしてもグロテスクな方向に行ってしまうのがワタクシ的にはなんとも。
いや、清廉潔白で正しく美しい錬金術なんて想像もできないのだけれど。
この絵柄のどこかに少しでも湿り気があれば、私には読めない。
小学生くらいの時に読んでたらきっと気持ち悪くなって放り出してたと思う。
なにしろ『恐怖新聞』がトラウマになってるくらいです。
手術のドキュメンタリーとか自分の頭蓋骨のレントゲン写真とかMRIとかをいっぱい見たからだいぶん鍛えられたのだと思います。
現在の私はかなり楽しく読んでいるので。
なにごとも経験ということか……なんか違う。

今回のうひょーは、エドとアルが錬成したおかーさんがおかーさんじゃないって事実でした。

あと、エドとアルのオヤジさんヴァン・ホーエンハイム。
出てきたら少しは謎が解けるのかと思ってたのに、いざ登場してみるとまったくヒントも出してくれずにご退場。
ムッとした(苦笑。

この話、女性陣が強くやさしく美しいですね。
ウィンリィちゃんもホークアイ中尉もお師匠様もピナコばっちゃもカッコイイ!
とくにホークアイ中尉。私彼女に惚れてますぅv

いま気になるのはシン国のリンとメイの関係です。
このふたり、同国人でも別陣営の所属なんだろうか。

鋼の錬金術師 (11) (ガンガンコミックス)
荒川 弘
4757514964


鋼の錬金術師 (12) (ガンガンコミックス)
荒川 弘
4757515731

Bento購入

MacBookを購入してOSがLeopardになったので、先日からBentoを試用していたのですが、どうやらファイルメーカーProのデータも変換して使える目処が立ったので製品版を購入しました。

Bento
B0014UB84M


ずっとファイルメーカーProをバージョンアップするかどうかで悩んでたんですが、自分の必要よりはるかに高機能で高価格なソフトをほいほい買えるような状況ではないので、個人向けのより価格の手ごろなデータベースソフトが出てくれてたいへんありがたいです。

残念だったのは価格の安いダウンロード版販売というのがなかったこと。
オンラインで買ってもリアルで買っても価格がおんなじなので、ポイントがつくリアルで買ってきました。

さすがにファイルメーカーProのようになんでもできるというわけではないけど、読了本管理しかしてない私程度のユーザーならこれで充分です。

『バカとテストと召喚獣』

バカとテストと召喚獣 (ファミ通文庫)
井上堅二 葉賀 ユイ
4757733291

[Amazon]


読了。
能力別クラス分けで最低のクラスに振り分けられたバカたちが自分たちのあまりにも貧乏くさい教室に憤慨し、学校が開発した試験召喚獣で上位の教室を奪う無謀な戦いを始めるという、オオバカギャグストーリー。シリーズ第一作。

最近あちこちで目にするので買って読んでみました。
噂に違わず、お馬鹿な話でした。
バカですが、話としては筋が通ってるバカなので安心して読めます。
雰囲気としてはかるーいギャグマンガぷらすゲームテイストなかんじ。
まちがっても実はこんな重い真理が隠れてるよとかそういうのはないので、シリアス好みで意味のない話がきらいな人は止めた方がよいと思われます。

私はけっこう好きです。こういうお馬鹿なの。
いちいちお約束なキャラクターも、ここまで現実味がないといっそ爽やか。
お馬鹿すぎる主人公のテストの答案に何度も吹き出してしまいました。
今度から病院で読むのは止めますよ……恥ずかし。

読み終えてから思ったのですが、こんなに対クラス戦争ばかりしていたらふつーに勉強する暇がぜんぜんないんじゃないかと。このまま授業がないままだと他クラスとF組の格差は自然とひろがる一方なのではあるまいかと。

いいのか、F組。

つづきはこちら。

バカとテストと召喚獣 2 (ファミ通文庫 (い3-1-2))
井上堅二 葉賀 ユイ
4757735057

『記憶の肖像』

記憶の肖像
中井 久夫
4622045540

[Amazon]


読了。

精神科医・大学教授・現代ギリシャ詩翻訳家のひとの初エッセイ集。

大阪の近郊で育ち、神戸の高校を出、京都で大学医学部を、大阪大学でインターンを終え、京大と東大の研究所でとにかく働き、東大(分院)、東京都下の(東大系でない病院の)精神病院、名古屋市立大学、神戸大学で教育精神科医として働いている。



というのが著者の経歴ですが、このコースはたいそう珍しく、限りなく再現性が低いのだそうです。

以前読んだのは最近のものでしたが、こちらは1992年に刊行されたもの。
体験と英知に裏打ちされた、明晰で穏やかな文章が心地よいです。
いわゆる昭和一桁生まれのかたなのですが、こんなに受動的で攻撃性のない文章を書かれるひともいらっしゃるんだなーと感心する。

収録タイトルは以下の通り。


 I
島の病院
たそがれ
信濃川の河口にて
龍安寺にて
ドイツの同世代の医師
N氏の手紙
過ぎた桜の花
ある応接間にて
ピーターの法則と教育の蟻地獄
日本人の宗教
日本の医学教育
桜は何の象徴か
人間である事の条件 英国の場合
ささやかな中国文化体験
「故老」になった気持ち
戦後に勇気づけられたこと
ロシア人
待つ文化、待たせる文化
花と時刻表
国際化と日の丸
一夜漬けのインドネシア語
荒川修作との一夜
淡路島について
顔写真のこと
花と微笑

 II
神戸の光と影
あるドイツ人老教授の思い出
神戸の額縁
名谷に住む
住む場所の力
ある青年医師の英知
ワープロ考
神戸の額縁の中味
野口英世とプレセットさん
悲しい親たち
暴力に思う
ギリシャ詩に狂う
神戸の水
ある大叔父の晩年

 III
私の仕事始め ウイルス学の徒弟時代
精神医学と階級制について
治療のジンクスなど 精神科医のダグアウト 1
私の入院 精神科医のダグアウト 2
神戸の精神医療の初体験 精神科医のダグアウト 3
知念の年に 精神科医のダグアウト 4
ジンクスとサイクルと世に棲む仕方と 精神科医のダグアウト 5
意地の場について
治療にみる意地
精神科医から見た子どもの問題
見えない病気の見えない苦労
精神科医としての神谷美恵子さんについて
井村恒郎先生
日本語を書く
一つの日本語観 連歌論の序章として

あとがき



精神科医のこと、神戸のこと、いじめのこと、日本と外国の文化のこと、ご自分の思い出とどれも興味深い題材ですが、一番面白かったのはやっぱり日本語のこと。
日本語について書かれたエッセイが、私がこの方を認識する初めだったのです。

あと、意地の場の話はものすごくなるほどなーと思いました。
説明するのは私にはむつかしいので省きますが。

ほんとうに読みながらいろんなことを考えさせられてしまう一冊。
読み終えると少し視野がひらかれたような気がします。
たぶん、一時的なものですぐに元に戻ってしまうのだけど。

『鋼の錬金術師』7~9

鋼の錬金術師(7) (ガンガンコミックス)
荒川 弘
4757511655



ひきつづき、異世界アクションファンタジーシリーズの七、八、九巻です。

面白いです。
面白いんですが、訳わかんないところがある。
というのも、こんなに立て続けに読んでるのにディテールというか細かい情報が頭からするすると抜け落ちてるのです。いや、多分蒸し暑いから集中力がつづかないせいだと思う。そうだと思いたい……。

錬金術をとりあつかったフィクションっていつごろからブームなんでしょうね。
最近、あっちでもこっちでもこんな雰囲気の作り話を見かけます。
そして出てくるキャラクターの身体のどこかが欠落していることが多い。
ビジュアル的に心理状態を表しているのだろうけど、私には見ているだけで痛くてなりません。
エドの義手義足も、生身のところとの接触部分を想像すると痛くていやんになる。
なんでみんな痛いのが好きなのかなあ。
やっぱり日頃から心が痛いと思っているからかしらん。

余談。
ずっと書こうと思っていたのに忘れ続けていた事を覚えているうちに書きます。
ピナコばっちゃのことです。
ムーミンシリーズのミムラに輪郭が似てませんか。
ばっちゃを見るたびにミムラ姉さんとちびのミイのとなりにばっちゃを並ばせてあげたくなります。

鋼の錬金術師 (8) (ガンガンコミックス)
荒川 弘
4757512309


鋼の錬金術師 (9) (ガンガンコミックス)
荒川 弘
4757513186

『鋼の錬金術師』4~6

鋼の錬金術師 (4) (ガンガンコミックス)
荒川 弘
4757508557


ひきつづき、異世界アクションファンタジー、ハガレンの四巻から六巻、読みました。

失った身体を元に戻すために人体錬成の術を求めるエルリック兄弟。
損得関係で繋がる兄弟と軍部。
独自の目的をもち国家錬金術師と敵対する謎の組織。
さまざまに絡んだお話はかなり説明するのが困難に(苦笑)

でも今回はエドとアルが母親の死後いかにして禁忌を犯すに至ったかという過去編が、暗さに絶妙の明るさを交えながら描かれていてたいそう面白かったです。

エドの幼なじみのウインリィちゃん、元気で可愛くてけなげだなー。
隣人に機械鎧技師がいるという設定にすこし都合がよいなあと思わないでもないが。

あと、これは娯楽マンガだからあっさりとでいいとは思うんだけど、義肢とか装具とかを身体にぴったりとつくるのってもの凄く大変ですよ。
技術もいるけど、患者と技師がどれだけ辛抱強くコミュニケーションをとりつづけられるかが大変なんです。
だいたい、患者のほうが先にあきらめちゃうけど、技師はあきらめさせちゃいけないと思うのね。
合わない装具なんてつけていても無駄だし、場合によっては害になりますからねえ。

その点、エドとウインリィちゃんの場合は遠慮会釈ナシにやり合いそうだから大丈夫だろうと思いますが。

エドが極限の状態で見た真理ってなんなのか、とても気になります。
そういや、この世界の錬金術はいったいどこからエネルギーを得て実現しているのだろう。
説明、読み落としてしまったかな(汗。

鋼の錬金術師 (5) (ガンガンコミックス)
荒川 弘
4757509669


鋼の錬金術師 (6) (ガンガンコミックス)
荒川 弘
4757510470

『“文学少女”と死にたがりの道化』

“文学少女”と死にたがりの道化 (ファミ通文庫)
野村美月 竹岡 美穂
4757728069

[Amazon]

読了。

愛するがあまり本を食べてしまう〝文学少女〟天野遠子と、彼女にとっつかまって文芸部に入った今は普通の男子高校生井上心葉。心に瑕を抱えたふたりの出逢う事件を描く、文学風味の学園心理ミステリ。シリーズ開幕編。

かなりの評判のようなので借りてみました。
カバーイラストが可愛かったし←ビジュアルにつられる人。
しかし、これってミステリなんですよね。
ミステリってうーむ。

本を食べてる遠子先輩とか、遠子先輩のおやつを書き続けてる心葉くんとか、そのあたりのキャラクターや設定は面白いなあと思います。
文学が大好きだから文学がらみの展開となるのも予想はできたこと。
健気なようでミステリアスな竹田さんのことも、まあ理解できる。

話としてはよくまとまってるし、若者たちの物語としてはこれでいいのかなと思います。

しかし、弓道部OBのひとたちの経年変化のなさにちとひいた。
事件は伝聞だけで処理してこのひとたちは出てこない方がよかったのではと思いました。

面白くなかったわけではないのだけど、
微妙な後味だ。
青春だからかなあ……。

つづきはこちらみたいですが、読むかどうかはわかりません。

”文学少女”と飢え渇く幽霊 (ファミ通文庫)
竹岡 美穂
4757729154

『鋼の錬金術師』1~3

鋼の錬金術師 (1) (ガンガンコミックス)
荒川 弘
4757506201


失った身体を取り戻すため、人体錬成のすべをもとめる国家錬金術師の兄弟ふたりのお話。
異世界アクションファンタジーシリーズ。

二巻まで読んだあと買うのを躊躇しているうちに忘れていたハガレン。
Yちゃんが貸してくれたのでつづきが読めるようになりましたv

というわけで以前の記憶はあてにせず一巻から読み始めました。
描線はシンプルなんだけど量感があるのがこの方の絵柄の特徴かな。
筋肉の重量感やアクションのスピード感はスゴイのに、シンプルさのおかげで湿度がなくてリアル感も薄く、錬金術や戦闘のためにかなりえげつない描写もあるけどあまり気持ち悪くない。

いつもの私なら途中で放り出していたかもと思うようなシーンがかなりあるのに滞りなく読めてしまうのはどうしてだろうと思っていたのですが、そういうことなのかなと今回感じました。

おちびで短気な兄ちゃんと大柄(苦笑)でおっとりタイプの弟君。
このコンビの存在感が絶妙だなと思います。
名前もいいです。エドワード・エルリックにアルフォンス・エルリック。
私的には白子の皇子エルリックを思い出すのですがね。

余談。
アルがつけている白い布はなんだろう。ふんどし?

鋼の錬金術師 (2) (ガンガンコミックス)
荒川 弘
4757506996


鋼の錬金術師 (3) (ガンガンコミックス)
荒川 弘
4757507917

『ジーヴズの事件簿 P.G.ウッドハウス選集1』

ジーヴズの事件簿 P・G・ウッドハウス選集1 (P・G・ウッドハウス選集 (1))
P.G.ウッドハウス 岩永 正勝 小山 太一
416324090X

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読了。

少し前のふるきよきイングランドを舞台にした、ウッドハウスの代表作品。
エムズワース卿が楽しかったので、ジーヴズシリーズも借りてみました。
わ、笑える……。

のほほん能天気で陽気で心の広いあるじバーティとその仲間たちがまきおこす珍事件を、バーティの万能従僕ジーヴズが手段を選ばず解決してゆく、どたばたコメディー。

思慮が足りないうえ、強烈な個性の持ちぬしである叔母や友人や友人の思い人やその親のあいだでつねに翻弄されて窮地に陥るバーティ君。お調子者の上にすこし見栄っ張り。服の趣味は奇妙奇天烈。しかしそれをうわまわる超お人好しです。

そんなバーティを救うのが従僕のジーヴズ。とにかく冷静つねに有能、頭の回転はおそらくバーティの目にはとまらない。かれの欠点はあるじの服の趣味に寛容でおれないことと、目的遂行のためにはあるじの評判を落とす事も厭わないこと。

その容赦のない実行力が笑い所でもあるのですが、こんなにあるじをないがしろにしてこんなに感謝されている召使いっていいのか(笑。

この本は短篇を選りぬいた選集です。収録作品は以下の通り。


序文 トニー・リング

ジーヴズの初仕事
ジーヴズの春
 その一 ジーヴズ、知恵を絞る
 その二 婚礼の鐘が鳴る

ロヴィルの怪事件
 その一 アガサ叔母の直言
 その二 真珠は涙か

ジーヴズとグロソップ一家
 その一 ウースター一族の名誉の問題
 その二 勇士の報酬
 その三 クロードとユースタスの登場
 その四 サー・ロデリックとの昼食

ジーヴズと駆け出し俳優
 その一 紹介状
 その二 エレベーター・ボーイの瞠目すべき装い

同志ビンゴ
 その一 同志ビンゴ
 その二 ビンゴ、グッドウッドで敗退

トゥイング騒動記
 その一 長説教大賞ハンデ戦
 その二 レースは神聖にして
 その三 都会的センス

クロードとユースタスの出帆遅延
ビンゴと今度の娘
 その一 ビンゴと今度の娘
 その二 終わりよければ

バーティ君の変心
ジーヴズと白鳥の湖
ジーヴズと降誕祭気分

特別収録作品 ガッシー救出作戦

巻末付録 文豪たちのウッドハウス讃
P.G.ウッドハウス頌 イーヴリン・ウォー
P.G.ウッドハウス 吉田健一

収録作品解題
訳者付言



お馬鹿なのはバーティだけじゃなくて、バーティの親友かどうかよくわからないビンゴ君
などは意味不明なまでに惚れっぽくてその恋愛沙汰につねにバーティーを巻き込みたがるという奇癖の持ち主だし、バーティの従兄弟たちはとんでもない悪ガキふたり組だし、みんなその場限りの言い逃れてうそをつきまくるし、アガサ叔母さんはアガサ叔母さんだし、出てくる人物みんなおかしくて読んでる途中で吹き出す事しばしば。

「ビンゴと今度の娘」なんてタイトルだけでしばらく身動きが取れなくなりました。
「今度の娘」!
なんと言い得て妙。

このシリーズって立派にキャラクター小説だと思います。
バーティーたち明るいお馬鹿者のくり広げた混乱をジーヴズがきれいに解決するというお決まりパターンの連続を、軽妙な会話とどんどん泥沼にはまりこんでいく状況と、ジーヴズの意表を衝いた解決方法で楽しむ。ジーヴズの解決法がかなり黒いのがまた笑えるところ。

ジーヴズってあるじに対する忠誠心があるのかなあ、とときどき疑問になりました。
優秀な従僕ってあるじをあやつるものなのか(苦笑。

とっても楽しかったので国書刊行会から出ているジーヴスのシリーズも読んでみようかなと思います。

比類なきジーヴス (ウッドハウス・コレクション)
Pelham Grenville Wodehouse 森村 たまき
4336046751


『夏期限定トロピカルパフェ事件』

夏期限定トロピカルパフェ事件 (創元推理文庫)
米澤 穂信
4488451020

[Amazon]


読了。

少々こまった本性を押し隠して小市民として生きるために互恵関係を続ける、高校生の小鳩くんと小左内さんのミステリシリーズ、第二作は長編仕立て。

面白かったです。
〈小左内スイーツセレクション・夏〉。
甘いもの命の小左内さんがセレクトした町内の夏期限定スイーツメニューをハシゴするうちにストーリーが展開していくこの話。
読んでいるとなんだか無性にスイーツが食べたくなってくるのです。
特に小鳩くんが一線を踏み外した〈ジェフベック〉のシャルロットの描写にはもだえました。
あー、ここで小鳩くんからシャルロットを横取りしてしまいたい~。

ミステリ部分は例によってぼんやりと謎を追いかけて、そうかやっぱりそうだったんだで終わった私です。
解説によると、ミステリ者にはとても興味深い仕掛けがいろいろとあるらしい。
ミステリの歴史にも技巧にも無頓着な私には、小左内さんと小鳩くんの関係の変化を読みとろうとする事しかできません。

思春期って融通が利かないなあ……。
人間関係なんて誤解とノリで成り立ってるようなものなのに。
すべてを思い通りにコントロールしたいんだねえ。
それを潔癖というのでしょうが。

繊細すぎる青春を送るふたりのそばで豪快に青春している堂島健吾くんに和みます。

表紙イラストのかわいらしさから読み始めたこのシリーズ、秋期とか冬期とかは出ないのかな~。
出たら読みます。

一作目はこちら。

春期限定いちごタルト事件 (創元推理文庫)
米澤 穂信
4488451012

20080614の購入

靴購入の帰り道に大規模本屋に行ったので、今まで見つからなかったタイトルを探してみた。

罪と罰 (Wings comics)
鈴木 有布子
4403617611


バカとテストと召喚獣 (ファミ通文庫)
井上堅二 葉賀 ユイ
4757733291


ホントは『旬』が読みたかったのだけど見あたらなかったのです。
もう一冊は以前から作者名に妙に親近感を覚えていたのですが初めて現物を発見したため、つい出来心で。

しかし大量に在庫のあるマンガ売り場に行くと、かえって買う意欲が萎えてくるなあ。
もう、ここにこんなにあるから私が買わなくてもいいじゃん、みたいな気分になるというか。
私にとっては希少価値がかなり購入意欲につながってるみたいです。

靴を新調する

靴を新調しました。たぶん八年ぶり?
ただ一足の靴を八年もよく履きつづけたものだと思います。我ながら。

なんでそういうことになったかというと、その靴しか足に合うものがなかったから。
長さはともかく、足囲がAの足用の靴なんてそんじょそこらには売ってないのです。
しかも関節にも病変がかすかにあるため、中敷きはオーダー。
必然的に靴はとっても高価になり、二足目を買う金銭的精神的余裕が生まれません。

でも八年も履くと靴は傷む。
靴底が靴から剥がれかけて、雨の日には水がどんどん中に入ってくるようになってしまったのです。
革靴なのに、どんな天候でも履いていたのも痛みを早めたかもしれません。

でもふつー、靴って八年もはかないよね?

このまま壊れた靴をはき続けるのも、途中で分解してしまったらどうしようと不安になってきたので、八年前に行った靴屋さんにでかけて新たな靴を購入しました。

清水の舞台から飛び降りる覚悟で、今回は二足。
雨の日用の水に強い靴も買う事にしました。

中敷きは前回の足形を基本に新たに計測したデータを加えたイージーオーダーで。

二足だったのでちょっとおまけしてもらえましたが、それでもただの靴と考えると法外なお値段でした。

いやいや、この靴はただの靴じゃない。
これがあるから私は外出できるのだから、日常必需品なんだ、と強く念じてお金を支払ってきました。

注文したのが先週の土曜日で、水曜日にはお店から完成の連絡が来ましたが用事で行けなかったので昨日受け取りに行ってきました。

試し履きにはさんざん注文をつけて調整をしてもらった。
絶対に不満の残らないようにしておかないとと必死だったので。

おかげで満足のいく買い物ができました。
二足を持ち帰るのは大変だったけど、帰宅して梱包を解いてみると嬉しさがこみあげてきた。

わーい、とっても久しぶりの新しい靴ー。

ぜんぜんファッショナブルじゃないけど、たまにはスニーカー履いてみたいと思わないでもないけど、足にぴったりと合った靴を履くと心が軽くなります。

とりあえず、今回は二足あるので十年は保たせないとねv


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20080613の購入

予約を取るのに半月かかった整形外科にようやく行ってきました。
病院を出たらくらくらするくらい暑かったので、なにか救いをと購入。

本屋の森のあかり 1 (1) (講談社コミックスキス)
磯谷 友紀
4063406539


間があくうちにあんなに痛かった頸はふつーの痛さに回復。
レントゲンもべつに異常なしとの事でした。
「ガリガリバリバリ音がするんですけど」という訴えに対しては、
「ああ、それはしますよ。レントゲンには映ってないけど、多分病変があるから」
というお答え。
それは音がしても放っておいてかまわないという事なのだろうか。
……なのだろうな。むー。

『滝まくらの君』

滝まくらの君
牧野礼 照世
4265820182

[Amazon]


読了。

大和王朝風異世界ファンタジー。
第六回ジュニア冒険小説大賞受賞作。

滝津神に守られた〈滝津島水津保国〉の一の宮は、身分の低い母親が気がふれて水に身を投げたことと、特別に滝津神にことほがれた〈滝まくらの君〉としての性質とが原因で気のふれた皇女と噂され、帝からも疎まれていた。帝からの寵愛を一身に受けるのは三の宮。だが彼女は物の怪に取りつかれたとかで病に伏せり、いっこうに回復する気配がない。みずからも三の宮を深く愛する一の宮は、妹姫の病を治すため宮廷を出る決意をする。
いっぽう、右の大臣の次男である朝霧は意に沿わぬ縁談から逃れるために宮廷を離れようとしていたところ、偶然おなじように宮中から脱走する童と出くわす。遥と名乗った身のこなしの軽い童は朝霧とおなじ十五歳。三の宮の病をなおす方法を探して旅をしたいという。興味を持った朝霧は遙とともに西の抜け道をめざす事になる。




古代日本の香しい空気を仄かに漂わせた、すっきりとまとまったファンタジー。
繊細で品のよい文章が紡ぐ色彩の豊富できらきらとかがやくような情景描写が、自然のうつくしさや幻想の妖しさを読む楽しさを味わわせてくれました。

お話は素直に進んでゆきますが、一の宮のお供の灯火の正体が最後までわからないのが隠し味。
締めくくりも後味よく、たいへん読後感の爽やかなお話でした。

じつは「薬草園の魔女の弟子」の真乃旦さんの商業デビュー作と知って読みました。
期待に違わない、品のよいお話で大満足。
「薬草園……」は西洋風ですが、こちらは和風のしっとりとした質感があってよかったです。

 雨のにおいがする。それから、むっと立ちのぼる草いきれ。
 絹すだれのような淡い雨は遠くの音を近くに伝えて、僧侶たちの低い読経の声をつれてくる。その読経の底をはうようにして、さらに低い修験者たちの祈りのうなりが、地鳴りのごとくひびいていた。

『滝まくらの君』7ページより

「銀のムテ人」第四幕2

わたなべ りえさん@【姫様御殿】作「銀のムテ人」第四幕「新しい家」~「春の嵐」まで読了。

異世界ファンタジーけっこうどろどろロマンス連作。
ダウンロードファイルで読んでます。

『風の王国 花陰の鳥』

風の王国 花陰の鳥 (コバルト文庫 も 2-27)
毛利 志生子
4086008718

[Amazon]


読了。

中国の唐王朝時代を舞台に、吐蕃の王に嫁がされた公主の波乱の人生を描く歴史ロマンスシリーズ。十冊目はヒロインの舅の大王ソンツェン・ガムポと妃ティモニエンの出会いを描く番外編。


「ソンツェン・ガムポ王が二人目の妃を捜している」
モン家は宰相だった当主のマンツァプが王に処刑されてから落ちぶれてゆくばかり。マンツァプの娘ティモニエンは母親から王を恨んでの悪口ばかりを聞かされるが、王に出仕した兄はその偉大な事を褒めちぎった。そろそろ年頃のティモニエンには隣の領地に住むテペックから求婚されていたが、大乗り気の母親に反して、ティモニエンは彼の人柄がどうしても好きになれない。そんなある日、テペックから屈辱的な扱いを受けたティモニエンは、ソンツェン・ガムポ王の妃候補に名乗りをあげると宣言した。




若き日のソンツェン・ガムポ王=レグンの姿が鮮烈な番外編。
このシリーズはいつも一定レベルで楽しめるのですが、ひさびさに大変面白かったです。

男女の出会いと恋の話でありながら、政治的な勢力争いの話でもあり、ちょっとしたミステリでもあるという、一粒で三度美味しいお話でした。

やっぱり、私は出会いのところが一番好きなんだなと自覚しましたよ(苦笑。

不覚にして、私はティモニエンがどういう妃だったかすっかり忘れ果てているわけですが(嗚呼、涙)、そんなことは記憶になくても十分に理解できました。

それにレグンがたいそうかっこよいです。
最初から善悪を超えた存在である事がわかってたからか、何をやっても背後に深謀遠慮を想像してしまい、かなりお得な立場であった事は否めませんが、女性であってもひとりの人間としての扱いを求めるティモニエンの才気煥発さをおおきく受けとめる懐の深さに痺れました。そして、守ってやるなんてお安く保証はしない代わりに自分の言葉で説明する。たしかに回りくどい言い方ですが、ティモニエンなら理解できるという信頼の元に発せられた言葉には重みがあります。

だけど理解できなかったらまた態度も変わるのだろうなー……。
冷たいかもしれないけど、そういう状況で生きると覚悟した人間の、それが周囲に対する敬意の払方なのかもしれないですね、

レグンに比べるとリジムはまだ甘いと言わざるを得ませんな。
偉大な人物の息子という立場はいろいろと難しいなあとつくづく感じました。

本編よりもこの続きを読みたいような気がする……。
本編もいまは激動の展開らしいですが。

のろまな私はまだ当分追いつけそうにありません。
このつづきはこれですね。

風の王国波斯の姫君―小説+まんが (コバルト文庫 も 2-28)
毛利 志生子
4086010089

「吟遊詩人の恋の歌」

七杜和音さん@【飛婉蛾】作「吟遊詩人の恋の歌」読了。

異世界ファンタジー短篇。