20080929の購入

〈本の姫〉は謳う 4 (4) (C・NovelsFantasia た 3-5)
多崎 礼
412501048X


購入。
発売日にもより駅周辺の本屋をすべてまわったが、ゲットできなかったのでe-honで。

四軒のうち、いつも買ってた本屋で訊ねたら入ってるけど二冊とも予約済みだといわれたのが痛かったです。
あとの三軒はそもそもノベルスをほとんどもしくはまったく扱ってないんだもんなー。一縷の望みをかけて突進したけども、筋肉痛が残っただけだった。

なにもかもが途上

読書が進みません~。
時間的にはけっこう読んでるつもりなんだけど、いつもより濃度の濃いものを選択してしまったので。
貸出期限があるので、いっしょに返さねばならないもう一冊も同時に読みはじめた。
どっちも面白い! 
でも進まない!

分厚いせいもあるけど、進まないんじゃなくて進めたくないのかも。二冊ともずっと浸っていたくなる本だから。

旧ブログの過去記事移動もぼちぼちやってます。
一番多いあたりを移し終えたので、もうじき終わるんじゃないかと期待。

Last.fmのおかげでCDのリッピングに励んでます。
お友達が出来ました。ポーランド人。会話はまったく成立しません。ただただ音楽を聴きあいするだけの関係ですが、うれしいです。

でもご近所さんはおひとりだけです。いまだに。

そんなこんなで生きてます。

ここらを見ると管理人が何をしているのかの一端がわかるかも。

http://profile.livedoor.com/frosty_moon/

『メイプル戦記』全二巻

メイプル戦記 (第1巻) (白泉社文庫)
川原 泉
4592883195



読了。

日本プロ野球に誕生した女性だけの新球団、メイプルズの初めてのシーズンを理知的に日常的にほのぼのとユーモアたっぷりに描く、少女野球マンガの傑作。文庫版の全二巻です。


「私は
三遊間のゴロを
逆シングルで捕球して
即座にノー・ステップで
一塁送球できる技術と
肩を持ったショートを
流花に要求している」

『メイプル戦記』第一巻55ページより



野球協約の変更により女子でもプロ野球に参加可能となった日本を舞台にした、ある意味では並行世界的なSFとでも呼べそうなお話です。

まったく荒唐無稽なお話であちこちでかなりの誇張やかさ上げがされています。
けれど、野球の基本そのものは外していない。
それは引用したスイート・メイプルズの広岡真理子監督のお言葉からもうかがえると思います。
彼女が主張するプレイはまさに遊撃手の見せ所、もっとも華々しくゆえにもっとも難度の高いプレイなのですから。

女性の体力、俊敏性、パワーが男性に対抗できるはずがないとか。
こんな少人数の選手だけでひとシーズン試合をし続けられるはずがないとか。
コーチを含むチームスタッフ、チーム運営を管理するフロントスタッフの人手不足にもほどがあるとか。

数えだしたらきりがないほどツッコミどころは満載なんですが、でも、それっていままでの野球マンガだって多かれ少なかれやってきたことじゃん。

むしろ現場やフロントの苦労を描いているほうが少数派なのではないかと、私は思うのですが、あんまり野球マンガって読んでないからな。それも高校野球中心でプロ野球ものはえーと……『すすめ!! パイレーツ』くらいなんで。実際はどうなのかはよくわかりません。

というわけで、このマンガは野球ファンにとってもそれほど馬鹿にするようなものではなく。
むしろ、野球の精髄、もっとも澄んだうわずみの部分をすくいとって、日常的に理知的に、たんたんとほのぼのと、辛いのや甘いのを取り混ぜたユーモアとをたっぷりとまぶして創りあげられた、川原泉的なプロ野球物語なのだと私は思います。

それに、発表当時の平成三年から平成七年、というと西暦ではどうなんだ? 最近西暦でしか時代を認識していないのでよくわかりませんが、そのあたりの本物のプロ野球を知っている人には懐かしい名前(もちろん偽名にしてあるけど、みればすぐわかる)がずらずらとでてきて、懐古気分にひたれること請け合いです。

なにしろ、スイート・メイプルズの本拠地は北海道。
ホーム球場は札幌ドーム。
そう、まだいまの札幌ドームが出来ていない頃の話なのです。

西武ライオンズと読売ジャイアンツが日本シリーズで争っていた頃。
阪神タイガースがまだまだ弱かった頃。
ヤクルト・スワローズが野村監督を得て、力をつけていく途上だった頃。
野茂がまだ近鉄で投げていた頃。
イチローの姿はまだありません。

そしてわがベイスターズがまだホエールズだった頃。

以前他人様に借りて読んだシリーズ。読んだ当時もすごく好きだったのですが、あらためて読み返してみて、そのすばらしさに感動しました。これはほんとうに名作、傑作です。

例によってこの本もYちゃんが貸してくれました。素敵な作品との新たな出会いを作ってくれてありがとうございます。

メイプル戦記 (第2巻) (白泉社文庫)
川原 泉
4592883209


『メイプル戦記』未読の方にはこちらから読むのをお薦め。
メイプルズ広岡監督とコーチ高柳氏の過去のお話です。
タイトル通り、高校野球のお話です。

甲子園の空に笑え! (白泉社文庫)
川原 泉
4592883128

デスクライトを設置する

延々とつづいてきた(途中で頓挫していたともいえる)頸椎対策パソコン周り整備計画がとうとう最終段階にやってきました。

元々一番始めに変えたかったデスクライト。なかなか良さそうな物が見つからず、良さそうと思うものはそれなりの価格がしたりしてこちらの都合に合わず、というわけで電器量販店やカメラ量販店にいくたびに物色していたのですが、この度、めでたくデザインがまあまあで価格も身の丈にあったものを発見、購入することが出来ました。

うふふ。

それで昨日はその設置を勇んでやりました。
いつもなら家族に頼るのですが、家族内の三分の二が腰痛に苦しんでいたので依頼するに忍びず、自分で頑張ることにしました。

机にベースで置くことも出来る物ですが、今回は接地面の関係でクランプで天板を締めつけて設置することに。
箱から中味を取り出して説明書を見ながら一生懸命やりました。

箱開封から完了までにかかった時間はたぶん一時間以上。
設置したライトは予想外に使い心地がよくて、すでに汗まみれ疲労困憊でしたが、しばらくのあいだは満足感にひたっておりました。

とりつけた商品はこちら。

ヤザワ アームライト クリアホワイト CFS5CW
B000IA6YO8

『ピアノの森 1』

ピアノの森―The perfect world of Kai (1) (アッパーズKC (30))
一色 まこと
4063460304


読了。

青年誌に掲載されている野性的天才児をめぐるピアノ(音楽?)マンガ。シリーズの第一巻。連載はまだ続いているのかな。よくわかりません。

某弟に貸してもらって読みました。
ものすごく読んで欲しそうだったんで。
そしたら、たいへんに面白かったので、弟が布教したがっていた(言葉にはしなかったが態度にあらわれていた)のがよくわかりました。

青年誌掲載なのでかなり露骨というか下品な部分もありますが、音楽マンガとしては出色なのではと感じました。

森の奥に秘められた壊れたピアノを弾きこなす少年、という設定からして魅力的です。

一巻の視点人物は転校してきたばかりの小学生雨宮くん。経済的にかなりゆたかな家の子で、親の意向でピアノを習わされている。基本に忠実なテクニックをしっかりと身につけていてなかなか上手でもあるけれど、ピアノに対して素直な情熱をもってない。

そんな雨宮くんがイジメにあっているときに成りゆきながら助けてくれたのが、主人公の一ノ瀬海。
雨宮くんの同級生だった海は女の子のような容姿を持ちながら言動はかなりぶっきらぼう。周囲から「インバイの子」と蔑まれている存在だった。

そのあとはまあ、興味のある方には読んでいただくことにして。

読んだあと、このふたりの関係って『ガラスの仮面』の姫川亜弓と北島マヤなのでは、と感じたワタクシはなにか誤解をしているのかもしれないです。
そういえば亜弓さんは演劇に全身全霊をかたむけていたしなあ。むむむ、どうなんだろう。

とりあえず面白かったのでつづきも借りてみたいと思います。

ところで、私が借りたのは上記のものなのですが、どうやら途中で掲載誌が変わって版も新しくなった模様。

ピアノの森―The perfect world of KAI (1) (モーニングKC (1429))
一色 まこと
4063724298


でもこちらも在庫がありませぬー。

20080922の購入

悩んで悩んで悩んだ末に買いました。

タマで弾き語り
谷山浩子
B001CCHIY6


購入するのに迷ったわけではありません。
ただ、そのうちiTunesStoreに入荷するんじゃないかと思われて、現物とどちらを選ぶかで悩んでいたのでした。価格にかなり差があるので。

でもやはり、浩子さんなら歌詞を堪能しないと!

最後の悪あがきとして初回限定版DVD特典付きは見送らせてもらいました。
スミマセン、スミマセン。

でもあれっ?
いまアマゾンで見たらかなりサービス価格になってますよ?
DVD無しとそんなに変わらないじゃないの?
これはちょっと私をいじめているのかい?(泣)

タマで弾き語り(初回限定盤)(DVD付)
谷山浩子
B001CCHIXW


気をとりなおして。
これから聴きたおしまーす。

『聖なる花嫁の反乱 3』

聖なる花嫁の反乱(3) MiChao!KC (KCデラックス) (KCデラックス)
紫堂 恭子
4063755657


読了。

行方不明になった追放された恋人リオンを求めて楽園エーレを飛び出した少女エリセが、荒んだ外界でたくましく旅をつづける、本格的な異世界ファンタジーコミック。第三巻。


作者さんの作品はデビュー作から読んでいるワタクシですが、彼女の魅力は浮世離れした華やかな絵柄で、地に足のついた、しかも異世界であること魔法や不思議のあることに本質的に意味のある物語をきちんとした構成力を持って紡ぎつづけていることにあると思います。

ちょっと古風な絵柄は異世界ものを描くのにとても向いていると思う。
絵柄そのものの浮世離れしたキャラクターと現実感覚にすぐれて庶民的なキャラクターが違和感なく絡み合い、ときにはシリアスにときにはギャグやコメディーを演じながらテンポよく進んでいくストーリー。

身近な視点から遥か彼方へと広がっていく大きな世界。

物語の中心に埋め込まれて全体にしっかりと根をはるシリアスなテーマは、ファンタジーだからこそてらいなく語ることに出来るものだと思うのです。

この作品はそんな作者さんの資質を存分に活かしてつくられているなあと感じるので、そのことがとても嬉しいです。

主役のヒロイン、エリセは明るく元気いっぱいで、しかもかなり現実的かつ前向きな女の子。
私は彼女の登場時にはちょっと典型的すぎかつ出来すぎかしらと違和感をもちましたが、いまはこのダークな話で主体性をもってヒロインを描くには絶対に必要な資質の持ち主だったと納得しています。
既出の紫堂キャラでは、『オリスルートの銀の小枝』のアリアン少年の少女バージョンかな。

彼女の恋人リオンは美貌で賢くおだやかな好青年。彼の運命は楽園の行く末を先取りしたものなのかなーとおもったり。
かれは『辺境警備』の神官さん系統のひとですね。

偶然エリセの道連れとなる世間ずれして悪者ぶっている若者ヴァン。かれはもう隊長さんの若かりし頃しかないかと。

楽園から送り出された捜索者ザディアス。生真面目で使命感に燃えた若者であるかれは、呪術師のカイルくんにそっくり。

あら、なんだか作者さんがおなじキャラクターを使い回していることを非難しているように思われるかもしれませんが、そんなことは全然! 気になりませんからご安心をv

この巻では前巻予兆のそのものにリオンがとんでもなく恐ろしい危機に陥ってます。
エリセは足止めを食らうたび、正義感に燃えてあちこちで元気に人助けをしてますが、そんなことしてる場合じゃないってば!

やきもきしながらこれからどうなるのーと目の離せない展開です。

つづきはオンラインコミック誌『MiChao!(ミチャオ)』で無料で読めるのですが、これMacのSafariには対応してないんですよー。しくしく。

以前は時々Firefoxで見ていたのですが、つい最近接続してみたらもう見られなくなっていたし。

どうせ買うから、もういいですけどね。

シリーズ既刊はこちら。

聖なる花嫁の反乱(1)(KCデラックス MiChao!KC)
紫堂 恭子
4063754022

聖なる花嫁の反乱(2) MiChao!KC (KCデラックス) (KCデラックス)
紫堂 恭子
4063754790


上記言及の別シリーズ。

オリスルートの銀の小枝 (1) (あすかコミックスDX)
紫堂 恭子
4048526324


辺境警備 1 (1) (HMB S 4-1)
紫堂 恭子
4834273784

旧ブログを完全閉鎖します。

このブログの前に使用していた跡地を完全に閉鎖し、消去することにしました。

移転後、跡地では更新停止のお知らせとともに記事を凍結していました。コメントはともかく、トラックバックしていただいた物を移動させるのは迷惑かなと思ったためです。

なぜ今になってこんなことをするかというと、スパムが後を絶たないためです。
標準装備のアクセスデータで過去記事をご利用いただいていたことを認識していたこともあり、長いことためらっていたのですが、先日は多分ロボットだと思うのですが、RSSデータに大量のアクセスが発生しました。更新してないのに。

無料サーバーに自分で設置したので容量に制限があります。
無意味な大量アクセスも迷惑です。

というわけで、過去記事はこちらのブログに移動させることにし、ブログそのものを撤去することにしました。

現在、その作業をすこしずつ行ってます。
その間、いろいろと妙なことになるかもしれないのでお知らせしておきます。

記事そのものは時系列降順でならんでいるため、過去の記事が最新として表示されることはないようですが、コメントは最新の物として表示されてしまうようです。
現在の物ではない月日のコメントは過去の物を登録したときに表示されてしまった物なので、その点ご承知おきください。

以下は自分のための覚え書きです。

続きを読む »

『祈祷師の娘』

祈祷師の娘 (福音館創作童話シリーズ)
中脇 初枝
483402010X

[Amazon]


読了。

現代日本を舞台とした、少女の成長物語。かなりファンタジーですが幻想シーンはありません。

中学一年生の少女ハルは、田舎の町でおとうさんとおかあさん、和歌ちゃんと暮らしている。家は祖母の代から祈祷師をしており、地元では“おんみょうさん”と呼ばれている。ハルは家族が大好きだったが距離を感じることが多く、学校ではいわくつきの家の子としてやはり距離を置かれていた。



おむらよしえさんが紹介されていたので読んでみた本です。
これはとてもよい本でした。紹介していただきありがとうございます。

昨日借りてきたのですが、寝る前にちょっと雰囲気だけでも見てみようと思ったらもう、最後まで一気に読んでいました。
それほど長い話ではないとはいえ、こんなことは年に何回もあることではありません。

うーーーん、心にものすごくしみたあ………。

とりあえず、どんな感じのお話なのかは伝えなければと考え、すこしだけ書いてみましたが、私としては本当は予備知識のない白紙の状態で読んで欲しいとおもう本です。

言葉に敏感で字面にも気をつけているひとなら、冒頭から次第に明らかになっていく過程をかなり楽しめる本だと思うので。

物語的にはファンタジー要素がふんだんにあるのですが、主人公視点で語られる文章に幻想的な部分はほとんどありません。
それが何故なのかは読んでみるとあきらかなのですが、そのことが物語の雰囲気や展開そのものにも深く関わってくるのです。

うう。書きたいことはいっぱいあるのにダメだ、すべてネタバレになっちゃう。

いえるのは、主人公ハルが周囲の総てに距離を感じ、自分の居場所がないと思っているということ。
これは彼女が自分を受け入れていく物語なのだということです。

ある程度の年を重ねた人にも楽しめると思いますが、とくに若い方に読んで欲しいなあ。

祈祷師と周囲の関係、ハルの学校生活は、まさに舞台は現代の日本だなと感じました。
それから、金魚のエピソードがとてもよかった。

簡潔で端正で、地に足がついておりながら感覚的でもあり、ときおり現れる独特の表現にハッとさせられる、なんとも素敵な文章も魅力的でした。

超おすすめ。

ところで、この本、ネット予約してから届いた時間がいままでの最短だったような。受けとってから読んで感想をアップするまでもおそらく最近では最短だったとおもいます。

同著者のほかの本も読んでみたいとおもって調べたら、最近作は絵本でした。

こりゃまてまて (0.1.2.えほん) (0.1.2.えほん)
中脇 初枝
4834023435


幼児向けですが、とってもかわいいなあ。
手にとって読んでみたいなあ……。

『恋のドレスと約束の手紙 ヴィクトリアン・ローズ・テーラー』

恋のドレスと約束の手紙 (コバルト文庫 あ 16-21 ヴィクトリアン・ローズ・テーラー)
青木 祐子
4086012030

[Amazon]


読了。

ヴィクトリア朝のイングランドを舞台に、仕立屋の娘と公爵の跡継ぎの身分差恋愛をこまやかに描く、少女向けロマンス小説。すこしミステリ風味。シリーズの十三冊目。本編としては十一冊目です。

このシリーズを読んでいて思うのは文章のやわらかさ、そして安定感。
キャラクターを見つめる作者さんの愛情をもちつつも冷静な客観性です。

本当に読みやすくて、多分に最近まで読んでた本でえらい苦労をしてしていたためもあるかとは思いますが、するすると頭の中に入り心にしみいってくる文章に、安らぎすら覚えました。

相変わらずドレスの描写も華やかだし、それぞれの登場人物の個性も心情も、むりやり押しつけるように書いてあるわけではないのにすんなりと受け入れられるし印象に残る。

とてもお上手になったなあと、僭越ながらデビュー文庫を読んでいる私は感動すらしてしまったのでした。

お話は、本編の前巻で転機を迎えたクリスとシャーロックが、幸せな未来を築いてゆけるかどうかに焦点が移ってきました。

現在の状況を受け入れるのに懸命でシャーロックのために強くなろうとする必死で頑張るクリス。
みずからの置かれた立場を受け入れた上で、将来のことを考え始めたシャーロック。
ふたりの行く末にはまだまだ困難と波乱が降りかかりそうです。

普通に考えたら幸せになれるはずもない組み合わせだから、どういう結末になるのか、ちょっと想像がつきません。

『エマ』よりも条件が悪そうだしなー。階級差が違いすぎる。

この先どういう展開になっていくのか、目が離せませんね。

ところでこの巻を読んでいて私は、シャーロックがカッコイイ、と初めて思いました。いや、ほんと。これまではクリス視点だったり、田舎で遊んでいるときばかりだったから、なんてずうずうしい奴なんだろう、貴族だから仕方ないけどさ、などと馬鹿にしていたのですが、失礼いたしました。彼ってホントにデキる男、だったんですね。

でもパメラちゃんの偉大さにはどうしたってかないません。
あなたは素晴らしい女性です。
パメラちゃん、大好きだー!!!

つづき、お待ちしています。

前巻は番外短編集でした。
窓の向こうは夏の色 (コバルト文庫 あ 16-20 ヴィクトリアン・ローズ・テーラー)
青木 祐子
4086011832


こちらが本編の前巻。クリスとシャーロックの転換点です。
恋のドレスと黄昏に見る夢 (コバルト文庫 あ 16-19 ヴィクトリアン・ローズ・テーラー)
青木 祐子
4086011484

『オペラ・エリーゾ 暗き楽園の設計者』

オペラ・エリーゾ 暗き楽園の設計者 (ビーンズ文庫)
栗原 ちひろ
4044514046

[Amazon]


読了。

病弱の薬師兼剣士カナギ・サンスイと年齢正体不明の美貌詩人ソラ、元暗殺者でいまは魔導師の女の子ミリアンが旅をする、異世界ファンタジーシリーズ、第四巻。

この巻は前巻『オペラ・フィオーレ』から思い切り続いてます。前後編と言ってもよいくらいです。なのでなるべくフィオーレからお読み下さい。

硬質な文章で端正に世界と幻想を物語る。
私がこの作品を好きなのは、それによって脳裏に鮮明な光景が浮かびあがるからなのだ、と思います。

そしてその光景を見るだけでなく感じるためは、キャラクターたちへの思い入れが必要なのかもしれません。

「フィオーレ」を読んでいて登場人物たちへ感じていた距離感がだいぶん縮まってきたように思います。
キャラクター小説なのか世界を描くファンタジーなのか、どっちつかずでちととっつきにくかった。

とくにカナギとミリアン。
詩人さんは謎の中心的存在、魔法の核なので、感情移入する必要を感じないのですが、メインのふたりに素直に思い入れ出来るようになったことが大きい。

それと、詩人さんを追いかけ回す銭形警部もといギスラン・バシュラールさんの周辺もかなり楽しくなってきました。
カナギとソラのツッコミ漫才よりも、光魔法教会の上司と部下コンビ、バシュラールさんとシュナルさんのやりとりに、帝国聖騎士団所属のラングレーがからんでのシーンがとってもおかしいんです。ラングレーは真面目な話をしているのにひらひらと話を逸らしまくるバシュラール、そのバシュラールに冷静な一言をグサグサと刺しまくるシュナルさん。

あー、おかしい。

お話そのものも、黒魔法教会内部の騒乱と秘密結社黒いゆりかごにミリアンの出生の謎がからんで、大変に盛りあがってきました。

面白いです!

つづき、早く借りなくちゃ。
でもまだ予約枠がいっぱいなんですよねえ。
はやく次の本が来ないかなー。

オペラ・ラビリント―光と滅びの迷宮 (角川ビーンズ文庫 56-5)
栗原 ちひろ
4044514054


『犬夜叉 8』

犬夜叉 (8) (少年サンデーコミックス)
高橋 留美子
4091252087



最近、テレビで流れるアニメ犬夜叉メインテーマ曲「半妖犬夜叉」に反応しまくっているゆめのです。こんにちは。

やー、ホントによく流れるんですよ。
私は普段スポーツ中継と夕方からのニュースとアニメと世界遺産番組しか見ない人間なんですが(それで十分だ)、家族がクイズ番組好きなんです。そのクイズ番組とかほかにも最近見かけるようになった日本史を題材にしたバラエティーとか、あとニュース番組中のグルメコーナーなんかにビシバシ流れてます。

壮大だけど和風が混じってるのが受けるのかしらん。

じつは私も大好きなんですが。一時携帯の着信音にしたくて探しまわったりしてました……。

それはさておき、戦国時代トリップ伝奇冒険ファンタジーの八巻です。
凄い盛り上がり! 七巻にひきつづいての奈落と桔梗と犬夜叉の因縁話。かごめと犬夜叉の関係の変化。そして桔梗の再登場と盛りだくさん!

とくに桔梗と犬夜叉のシーンはものすごくものすごくよかったです。
影から見ているかごめちゃんもかわいそうなんだけど、罠にかけられてたしかにあったはずの信頼と愛情が歪んでしまった形で再会するふたり。絶対会うことはないと思っていた相手にまったく違う感情で相対する桔梗、ふたたび守りたいものを得てしまった犬夜叉。

読んでいても、もどかしくて悲しくてでもどうしようもできなくて、ああ、とか、うう、とか唸ってしまいそうでした。

すごいなー、高橋留美子。
『うる星やつら』で会ったときに面白い! と思って、『めぞん一刻』ではギャグだと思ってたのが次第に真剣なしかも最上のラブストーリーになっていく展開に驚いて、『炎トリッパー』でこんなSFも書くんだーとまた好きになって、「人魚シリーズ」にはもう迫力に圧倒されましたが。

それらをすべて集大成したような作品なんですね、『犬夜叉』って。

『らんま1/2』だけちゃんと読んでないのですが、『犬夜叉』読み終えたらどうにかして読んでみたいと思います。

でも、今はとりあえず『犬夜叉』だ!

犬夜叉 (9) (少年サンデーコミックス)
高橋 留美子
4091252095

『中国古代の文化』

中国古代の文化 (講談社学術文庫 441)
白川 静
4061584413

[Amazon]


ようやくようやく読了。

とても読んでよかったーと思える本でした。
古代中国に興味があるむきには当然のこと、中国それほど興味がなくても人間の文化がどのようにして生まれたり変化したりしていったのかに関心がある方は読んで損はないと思います。

しかし、手放しではすすめられません。
なぜかというと、かなりとっつきにくい本だからです。
買ったときに読み始めたのにそれからすでにどれほどの月日が流れたのか……。
調べたらわかるけど調べたいとも思いません。

読み始めると寝てしまうので寝物語? として寝る前に読んでいたのですが、図書館の本を優先するために幾度も中断するうちに以前読んだ分の記憶がどんどんなくなって、というか初めからちゃんと理解しているか怪しかったのですが、そんなこんなで読んでるつもりだけど放置、という状態が一年くらい続いたような。

そうして一念発起して始めから読み始めたのがだいたい今年の7月くらいだったと思うのですが、苦闘の連続でした。

なにが問題かというと、私の文章理解レベルが低いことであろうと。
文中にひかれる漢文は当然のこととしてよくわからないのに(オイ)、そのうえに地の文の格調高さにもついていくのがとっても大変だったのでした。さすがに漢字研究の権威の文章は凄いなあと感心しましたが、高校時代の古文・漢文の成績まで思い出してしまい泣けてくることしばしば←全然よくなかった。むしろ悪かった。

書かれていることはとっても興味深くて面白いのに、その内容の半分も理解していないような気がしてならない。もったいない。猫に小判とはこのことか。

というわけで漢文の素養のある方ならもっと深く楽しめるのではないかと、とても羨ましいのでした。
もっと真面目に授業を受けとけばよかった……。後悔先に立たずです。

私が内容を解説するのは無理なので、ここに目次を記しておきます。


第一章 文の理念
 〈1〉文の字形
     文とは何か 文の字形 文と寧
 〈2〉聖化と加入の儀礼
     屍体聖化 文の系列字 アヤツコの説
 〈3〉文の理念
     文と武 文の徳 斯文と天命 天文と人文 文の意義 文身文化圏 文の歴史

第二章 考古の世界
 〈1〉偏枯の神
     洪水説話 彩陶土器と禹の神像 偏枯の神
 〈2〉埋もれた聖器
     人面文の器 人面文の意味するもの 山中の聖器 南人の故郷
 〈3〉望の儀礼
     江南の大鐃 異族への呪儀 山上の祭祀 壺と銅鐸

第三章 秩序の原理
 〈1〉家族と氏族
     原始の秩序 家の字形 家と室 氏族について 氏人のちかい
 〈2〉盟誓の方法
     誓いの形式 血の盟い 誓と哲 自己詛盟
 〈3〉社稷について
     社の起源 稷と畯 諸侯の盟誓 宗廟と社稷

第四章 原始法の問題
 〈1〉神判について
     聖と俗 羊神判 亡命の法 大祓の詞
 〈2〉刑罰の形式
     罪と罰 自由刑について 伝棄の法
 〈3〉法の起源
     異族の神 伯夷と共工 四凶放竄

第五章 巫祝の伝統
 〈1〉巫祝王
     守護神と悪神 殺される王 焚巫の俗
 〈2〉神巫と聖職者
     巫咸の国 巫系の文化 医と筮と鼓
 〈3〉聖職の人
     巫と祝 霊の授与者 彭咸の遺則

第六章 歌舞と芸能
 〈1〉歌舞について
     巫俗の地 歌謡のおこり 舞楽のおこり
 〈2〉遊戯について
     遊行する神 戦争と遊戯 遊部と歌舞
 〈3〉道術について
     方相氏 道と術 芸能の起源

第七章 文字と古代文化
 〈1〉文字の成立
     群形象と意味系列 犬の形象 「うつ」の意味系列
 〈2〉社会と生活
     婦人の地位 臣と妾 死喪の礼
 〈3〉文字の背景
     自然観について 存在と真 漢字と思惟

第八章 古代文化の展開
 〈1〉具体と抽象
     鳳と風 道徳と道術 数について
 〈2〉呪術と儀礼
     軍礼について 裁判について 青銅器の文化
 〈3〉神話と教典
     禹と墨家 堯舜と儒家 神話と思想

あとがき




そういえば、読んでいてよく酒見賢一の『陋巷に在り』が思い出されました。たしか、あのシリーズの各巻の冒頭には白川静の漢字の辞書(すいません、タイトルを忘れました)が引用されていたんですよね。

それから、最近よく読んでいる宮城谷昌光が引用される人物についての予備知識になってくれて、たいそうありがたかったです。

ところで、巻末あとがきに「このシリーズは全部で五巻である」と書かれていたのですが、調べてみると講談社学術文庫の本だとそれらしきものが一冊しか見あたりません。
うーん、残りの三冊はどれなのかしらん。

中国古代の民俗 (講談社学術文庫 484)
白川 静
4061584847

「未来少年コナン 1」

未来少年コナン 1
アレクサンダー・ケイ
B00005NJKT


機会があって『未来少年コナン』のDVDを見ました。
一枚目だから、一回目と二回目だけですが。
念のために書いておくと、コナンは名探偵ではなくて、某公共放送で自局制作のアニメシリーズとしては始めて放送された作品です(たしか)。それでもってあの宮崎駿監督作品です。

私はリアルタイムで見ていてでも全部は見ておらず、たしか塾通いの時間とかぶっていたからだと思うんですけど、それから何回かの再放送もほとんど見逃してました。

ので、もうもんのすごく久しぶりにこのアニメをきちんと見たことになります。

いやもう、すごかったです。
全然古びていないし、むしろ今の大概のテレビアニメよりも密度が濃いのではと感じました。
ストーリーを考えるとごくシンプルなんだけど、キャラクターの演技がすごい。演技に見入ってしまってストーリーを考える余裕が与えられないというほうが近いのかな。

なにがすごい演技かというと、とにかく主人公のコナンです。
かれの動きはまさにアニメならでは。超人よりすごい神懸かり的。こんなコトできるわけないだろ、と心の中で叫びたくなりますが、それがぜんぜん不思議に見えない。ただただ「すげーーーー」と「おおーーー」の連続。性格はごくごく普通の男の子なのに、うごきだけでこんなに個性が発揮されるなんて、すごいです。

二回分、一時間見ただけなのにえらい体力を消耗してしまいました。
以前見ていたときはなにを見ていたんだろうか。
うーーん、昔の私、今にも増してぼんやりものだったからなあ……。

で、ちょっとショックだったのが、劇中で世界文明が崩壊した年です。
2008年7月、なんですよーーー!

にわか鑑賞会の参加者たちは「ええっ、今年じゃん」「もう崩壊してるんだ」「うわーーーもう未来の話じゃないじゃないか!」と大いに騒いだのでした。

でも、コナンの物語のはじまるのはそれから20年後ですv

未来少年コナン 2
アレクサンダー・ケイ
B00005NJKU

『二の姫の物語』

二の姫の物語 (フラワーコミックス)
和泉 かねよし
4091304176


読了。
以前からあちこちで評判を目にし、ずっと気になっていた作品です。
同著者の別タイトルが本屋にあったのを見つけてそれにとても惹かれ、でもノンブルがふってあったので「つづくのかー。どうしよう」と周辺を見渡したら単品のこの本が目に飛び込んできたので買ってしまいました。

いやー、面白かったです。ほんと、私の感じる正統派の少女マンガでした。

表題作、「二の姫の物語」。

舞台は中国風、異世界なのか古代なのかはよくわかりませんが、作者さんのあとがきによると和華折衷とのことなので微妙に異世界なのかもしれません。

才色兼備の一の姫、みんなに好かれる愛嬌の持ち主三の姫に挟まれて、とことんめだたない二の姫と、父の命令により彼女に仕えることになった時の宰相の息子の物語。

引っ込み思案でおとなしく自己主張をしないため愚図だとおとしめられていた二の姫。
父のような宰相までのしあがることを夢見る超有能だけど超俺様キャラの青推。

八歳と十一歳の出会いから育まれてゆくむすびつき、絆。
身分を意識するがゆえに距離を置いた間柄をつづけつつ、いつのまにか通い合う心と心。

いいなあ、これ。大好きだー。

不必要なものはとことん排除しそれでいて無理を感じさせない展開に、かつてのタイトだった時代のマンガを思い起こさせました。胸が熱くなった。ほんとに感動した。

なので、同時収録のつぎのタイトルページを見たときには、本気で倒れそうになりました。

「サーキットの女王様」
生存競争の厳しいレースクイーンのお話です。

「地上20mで会いましょう」
痴話げんかしているうちに学校の屋上に閉じこめられてしまったバカップルのお話です。

いや、読んでみるとけっこう本気で面白かったんです。
女性のプライドや意地や上昇志向や弱みや足の引っ張り合いなど、いろいろな負の感情を昇華させるお話を書ける作家さんなんだなあと、感心しました。

台詞が少女向けにしてはけっこうきわどいというかお下品だと感じるけど、イマドキの子はこれが普通で、私が年取ったせいなんだろなあと思うし。だいたい『銀魂』好きで見てるひとの言うことじゃないよね。

けど、シリアスな歴史物の次にこれはなかろうと。
おなじようなテイストの話で一冊にして欲しかったです。
こういう歴史物は作者さんも始めて書かせてもらったようなことがあとがきにありましたし、ということは定着したファン層もとりこもうという意図があったのだろうけど。

でもやっぱりー。と思ってしまう。

それからこれは作品感想とは外れますが、別コミもずいぶん雰囲気が変わってたんですねえ。私が読んでた頃は学園ラブもの載ってたんだろうけどぜんぜん覚えてません。ずいぶんと昔の話だから当たり前だとは思うけど小学館の少女マンガ雑誌の購買層って、私の頃とはずいぶん違うんだろうなあ。

ちなみに、読んでた頃に印象に残ってるのは渡辺多恵子『ファミリー!』とか吉田秋生『吉祥天女』とかあとは大野潤子とか……うーん、そのくらい? 田村由美はまだブレイクしてなかった気がします。

あ、古すぎて引かれた気がする(汗。

とにかく、今回とても楽しかったので、新しいシリーズが読みたくてたまらなくなりました。どうしよう、節約するって宣言したのに。

新シリーズはこちらです。
女王の花 1 (1) (フラワーコミックス)
和泉 かねよし
4091320090

20080912の購入

ごめんなさい。書くのを忘れてました。

聖なる花嫁の反乱(3) MiChao!KC (KCデラックス) (KCデラックス)
紫堂 恭子
4063755657


発売日に買いに行ったのに忘れた自分に茫然。

発売日にこだわるのは、最寄り駅で手に入れるための最上の手段だからです。
マイナーなマンガは一、二冊入荷するかどうかだから、早い者勝ちなのです。

これがマイナーな文庫だと、発売日に入荷しない可能性もあるのが辛いです。

『愛と経済のロゴス カイエ・ソバージュIII』

愛と経済のロゴス―カイエ・ソバージュ〈3〉 (講談社選書メチエ)
中沢 新一
4062582600

[Amazon]


やっと読了。

宗教学者による大学での講義録。
第一巻はあっという間に読み終えたこのシリーズですが、二巻はちょっと苦戦。
しかし三巻は苦戦どころではなく、この本最後まで読めるのかしらんと不安になるほどとっつきにくかったのでした。

題材が経済で、経済なんてぜんぜん知らなかったからだと思うのですが。
経済のことを抽象化して考えることに経験が無くて、交換と贈与、純粋贈与という概念がまったく腑に落ちないのですよ。

そうしてよくわからないまま読む本てのはとてつもなく眠くなるんだということを、ざんざん思い知らされました、前半は。

中盤あたりでこの概念論に具体例としてラスコー洞窟が出てきたあたりからちょっと頭の中が反応し始めて興味がちょいと頭をもたげ、それから事例としてどーんとヴォルスング・サガがでてきたら、ここで目がぱっちりと覚めました。われながら単純。

しかし、マルクスがこんな愛と贈与の関係を真剣に考えていた人とは驚いた。
共産主義ってなんだか冷たくて抑圧されてる息苦しい社会のイメージしかなかったから。

それに、ヴォルスング・サガがベースのニーベルングの指輪やパルジファルの作曲家ワーグナーに、そんな思惑があってこの楽劇を創作していたとは、びっくり。まさになんということでしょう、です。

やはり芸術家というのは時代の社会そのものを表現する人なんだなあと、感慨深かったです。

同時に私のキリスト教知識の薄さにもちとがっかりしましたが。
谷瑞恵の『魔女の結婚』シリーズなんて今読んだらまったく違う読み方が出来るかも。でももう手元にないんだよな。

で、原始的な贈与中心の世界はまさにアボリジニーの生きていた世界だなと思ったわけですが、資本主義がもういちど贈与の機能を取り戻すにはどうすればいいんだろうねえとちょっと悲観的になったことでした。

なんだか、クリスマスみたいな贈与イベント以外に、現代における贈与による利益増加って贈収賄事件以外思いつかないんですけど……。


覚え書きとして目次を書いておきます。


はじめに カイエ・ソバージュ(Cahier Sauvage)について

序章 全体性の運動としての「愛」と「経済」
第一章 交換と贈与
第二章 純粋贈与する神
第三章 増殖の秘密
第四章 埋蔵金から聖杯へ
第五章 最後のコルヌコピア
第六章 マルクスの悦楽
第七章 聖霊と資本
終章 荒廃国からの脱出

索引



つぎの巻は最初からちゃんと読めることを期待しています。

神の発明 カイエ・ソバージュ〈4〉 (講談社選書メチエ)
中沢 新一
4062582716

『犬夜叉 7』

犬夜叉 (7)
高橋 留美子
4091252079



読了。

神社の涸れ井戸から戦国時代にトリップした女子中学生日暮かごめが、半妖の犬夜叉たちとともに四魂の玉の欠片を求めて旅をする、冒険伝奇ファンタジー。第七巻。

面白かったです!
ずーっとここまで読んできてどの巻もとても楽しく読んでたのですが、この巻は特に面白かった!

とうとうストーリー総ての原点といってもいいかと思われる敵役の奈落が登場。奈落がなぜ犬夜叉をつけねらうのかの理由も明かされて、それだけでも十分に興味津々の展開なのですが。

犬夜叉の腹違いの兄・殺生丸と犬夜叉の対決がもうサイコー。

戦闘の合間にだんだんあきらかになっていく犬夜叉の想いが、とても切なくて。
そのために殺生丸の想定以上の力を発揮する犬夜叉が、すごくかっこよかった。

弥勒様や七宝ちゃんもそれぞれに活躍してくれるし、殺生丸の腰巾着・邪剣は楽しいし。
シリアス展開なのにギャグも満載で、もう読んでいて楽しくて楽しくて。

この巻はアニメで見逃したところが多分にあって、その分新鮮だったためもあると思うのだけど、続けて二回読み返してしまいましたよ、アホですね。

ああ、早く続きが読みたーい!

ところで、殺生丸って普段なにをして暮らしてるんだろう?
というのが今回の私のおバカな感想でした。

何でこの巻の書影がないのだ。かなしいぞ、アマゾン。

犬夜叉 (8) (少年サンデーコミックス)
高橋 留美子
4091252087

『鋼の錬金術師 20』

鋼の錬金術師 20 (ガンガンコミックス)
荒川 弘
475752353X


貸してもらいました。
読みました。
Yちゃん、ありがとう!

世界制覇をめざして暗躍するホムンクルスと対決する、錬金術師たちの異世界冒険アクションファンタジー。第二十巻です。

しかし、なんですかね私の記憶って、つい最近通して読んだはずなのに直近の出来事を思い出せなかったですよ。なんでエドとアルは分離してるんですか。そこからしてもうわからない。ああ、自分のハードディスクを換装したい。

しかたないんでそれはもう前提として受け入れることにし、この巻だけの話として読みました。伏線の意味がなくてすみません。

でもよかったエドアルとーちゃんホーエンハイム氏の過去だけは覚えてた。
だのにこんなふうに簡単に、ではないんだろうけど冷静に父親を受容してしまえるアルをとても尊敬しました。
たしかにいろいろとつらい経験してるけど、まだ子供なんですよ。甘えたかったときにいなくなっちゃったとーちゃんを前にして、いくら非常事態にしても行動がものすごくおとななんですよね。

アルってほんとうに可哀想。

エドも境遇としてはおなじなんだけど、アルほど可哀想に思えないのはなぜなのかしら。
短気だから? 暴力的だから? 強引だから? 面白いから?
よくわからん。

ストーリーは全体的にまとめ時期に入ってるって感じで、このあたりこそまとめ読みをした方が面白いんじゃないかと他人様に借りてるくせに思う私でした。

最後に。
ハヤテ号かわいい!!!


鋼の錬金術師 19 (ガンガンコミックス)
荒川 弘
4757522371

私の趣味はそんなに変わってるのだろうか

今回は音楽の話です。

先日からワタクシ、Last.fmに加入しまして、それは楽しく音楽ライフを楽しんでおりました。

自分のライブラリができると、自分のライブラリから嗜好に合わせたお薦めの曲が試聴できたり、そこからまた似たテイストのアーティストのリンクを辿ることが出来たり、それはもういろいろといろいろと! たくさん知らなかったアーティストを発見して、延々聴きつづけたりして、ほかのいろいろがたいそう疎かになったりしておりました。

ところで、ほかの機能に「ご近所さん」というのがありましてですね。
ここには自分のライブラリに登録されてるデータに似通ったデータを登録している他のユーザーさんが表示されます。

この機能のいいところはそのご近所さんユーザーのライブラリにあるトラックからLast.fmがデータを持ってるものを無料で試聴できるところ。

私もさんざんいろんな曲を試聴して楽しんでました。

ところが、ひさしぶりにというか多分一週間ぶりくらいにご近所さんページにいったところ、なんとご近所さんはたったおひとりになっていたのです!

ええっ、どうして?

このあいだまで60人くらいいらしたのに!

わけがわからないながらいろいろと推測してみました。

まず、私の音楽嗜好傾向は、三方向に分かれているみたいです。
というのも、Last.fmが推薦してくるお薦め音楽アーティストがだいたいこんなふうに分かれているからです。

ロリーナ・マッケニット系 これが多分一番多い。
尾崎亜美系 いわゆるニューミュージックを推薦されるけどほかのひとはほとんど聴かない。
スティング系 うーむ。よくわからん。

そのほかにはザ・コアーズ系 これはロリーナとかぶってる。
サラ・ブライトマン系 これもロリーナとかぶってる。

とこんなふうなイメージで、私のご近所さんもだいたいそんなふうな三方向の方たちが混じっていたのです。
最初は100人くらい表示されていたのが、だんだん淘汰されていったのか最後に見たときは60人になってました。

だけど、いきなりひとりとは。
なんだか穏やかじゃない気がする。

いったいなにが原因なのだろうと……ちょっとへこんでしまいました。

もしかしてアレかなあと思いあたることはひとつあるんだけど。

それは一昨日、こんなものをリッピングして聴いていたこと。

横浜ベイスターズ’98選手別応援歌
Toshitaro ザ・ベイスターズ 井辺清
B00005FR1U

横浜ベイスターズ選手別応援歌2002
ザ・ベイスターズ
B000066IQC


選手別応援歌はともかく、いい歌なんですよ~、「勝利の輝き」とか、ダ・カーポの「BayStarsを観にいこうよ」とか!

これにクレイジーケンバンドの「BE A HERO」があればいうこと無いんですけどまだ持ってないのです。iTunesStoreにあるのを見つけたのでいまは狙いをつけてるところ。

しかし、たしかにこんなアルバムが入ったらデータベースは混乱するかも、しれない。

だれかベイスターズファンで仲間になってくれる人がいないかなあ。

それよりも他の曲をうんとスクラブルしたほうが早道なのかもしれないけど。

ちなみに私のLast.fmページはこちらです。
moonsing ミュジック・プロフィール – Users at Last.fm

20080908の購入

本当は図書館の本を受け取りにだけ行くつもりだったのですが。

二の姫の物語 (フラワーコミックス)
和泉 かねよし
4091304176


以上購入。

だって一冊しかなかったんだもん、予約本。
受け取りが図書館じゃないからべつに借りることは出来ないのでございます。

で、ついつい。はい、ついついです。
もうしません。

『トレマリスの歌術師 1 万歌の歌い手』

トレマリスの歌術師 1 (1)
ケイト・コンスタブル 浅羽 莢子 小竹 由加里
4591103439

[Amazon]


読了。

歌で魔法を使う歌術師の滅びかけているトレマリスを舞台に、好奇心旺盛な少女を中心とした一行の冒険と苦難を描く異世界ファンタジー。三部作の開幕編。

この本は読み始めて来た来た来た~!
と叫びたくなるほど私の趣味にマッチしていました。

三つの月が女神としてあがめられる世界トレマリス。
九つの力をわけあたえられたそれぞれの民族が、歌による魔法を駆使してきた歴史があるものの、次第に歌術を受け継ぐものが減少し、歌術師はひとびとに蔑まれ、歌術はもはや現実のものではないと認識されるようになっていた。

ヒロインのカルウィンの住むアンタリスは氷の壁によって外界から完全に孤立し、歌術を大切に受け継いできた巫女たちによって統べられている小国。
しかし、カルウィンは好奇心旺盛で落ち着かない女の子。巫女見習いをしているが、死んだ母親がアンタリスから逃亡し、彼女を身ごもったまま帰還したという生まれのせいもあって監視の目がとてもうるさく、外の世界に憧れていた。

そんなカルウィンが一人前の巫女になる年の春を迎える頃、絶対に通れないはずの氷壁の内側に重傷を負って行き倒れたひとりの男を発見する。

かれはどうやって侵入してきたのか。警戒する巫女たちに、異邦人ダロウは、すべての力の歌を求めすべてを破壊する大国メリツロスの皇子サミスに追われている、アンタリスにも危機が近づいているのだと告げる。

巫女たちは精神的に病んでいるように見えるダロウの言葉を信じなかった。かれが正気だと感じたカルウィンだけが耳を傾ける。

ところが、怖ろしい歌術師は本当にやってきた。
カルウィンはダロウを逃がそうとして衝動的に自分も後を追いかけてしまう――氷壁の外へと、抜け出してしまったのだ。


――というわけで、カルウィンとダロウの旅がはじまります。
はじめは逃亡のために、それからあとは戦うために。

旅物語の定番としていろんな登場人物が増えてゆき、必ずしも親しくないものたちが次第にうち解けたりケンカをしたりして、そのやりとりが楽しい。話も大変起伏に富んでいて、つぎからつぎへと災難に巻き込まれます。悲劇もあります。悲しみの描写は、昨今のどんどん死人が出るようなものとは異なり、距離を置いてですがたいへんに深く描かれて胸をうたれます。

魔法の歌の描写がすてきです。歌の魔法は最近ファンタジーにとてもよく出てくるのですが、この作品のは別格のような気がする。

歌術師という設定もとてもユニークだと思いました。さまざまな力の歌はそれぞれに歌えるひとの資質に民族だけではない違いがあったりして、そんなこまごまとしたことを知れば知るほど、ストーリーにとても上手く絡んでくるのが面白い。

それに微妙に遠回しですがロマンスもあります。
ダロウははじめ三十代に見えたのに実は意外と若くて、それはたぶん心労と疲労のためだとおもいますが、言動がとても厳しいのとサミスへのゆれうごく心情が表情に表れる落差が魅力的。
十五歳のカルウィンとはずいぶん年の差カップルで、なかなか進展しませんが、このじれったさも王道ファンタジーならでは?

とにかく、役立たずかとおもわれた人物まで活かしきり、最後まで満足満足。

作者さんはオーストラリア出身だそうで、そのあたり南半球の出来事なのかなーと感じられる文章があったり、アボリジニーみたいだなーと思われるところもあったり、そんなディテールもとても楽しかったのでした。

なんといっても翻訳家浅羽莢子さんの遺作? というのかなんというのかわかりませんが、とにかく最後に手がけられたシリーズなのです。残念ながら一巻の途中でお亡くなりになったそうで、共訳として記されている方が引き継ぎいで全体を仕上げられたそうなのですが、随所に浅羽節が垣間見られ、シャープで威厳ある雰囲気が物語のムードをさらに押しあげている感じ。

つづきは2008年9月刊行予定だと、巻末広告に載ってました。
はやく読みたいです。

唯一残念だったのは、この予告広告、ネタバレしすぎなんじゃないでしょうか。
読まない方がよかったなんて思う広告を、その本そのものにつけるなんてちょっと無神経な気がする。むう。

図書館のネット予約を始めてみた

以前、我が都市の図書館がネット予約を始めた、ということは書いたことがあると思う。あれ、書いてないか?

そのときは、メールで到着お知らせが来てから取り置き期間が一週間、ということで利用を断念したのでした。なぜかというと、図書館の本はいつも貸し出し制限数限界まで借りていたし、それを貸出期限の二週間でようやく読める、あるいは読めないこともある、という状態だったから。

しかし、ある出来事が私を変えた。
というのも大げさなんだけど。

じつは通いつけの図書館が耐震強度補強工事のためにしばらく休館することになったのです。
休むのは十月からなんですが、それまでに届かなかった予約本は仮設貸し出し所で受けとることになるという。

そんなのやだ。だってその図書館まで行くのにバスと電車に乗ってるのですよ私は。それもこれも予約本以外に書架にある本をいろいろ物色したり雑誌をパラ見したり、市内の催し物のポスターを眺めたりと楽しみがあったから。なのに、交通費使ってまで予約本を受け取りにだけ行くのはイヤー。

というわけで、いろいろと方法を探したあげく、予約本を受け取るだけなら最寄り駅にある市の行政サービスセンターで可能なことに気づきました。それなら、個人的理由から交通費実質無料で週に何度でも(暇があれば)行けます!

やったー、と思いつつ、いままでさんざん渋ってきたオンラインの登録をしました。図書館利用だけならカード番号の登録だけでもいいらしいけど、受け渡しだけのところの場合はメール登録も必要です。なのでメアドも登録しました。

さあ、これで図書館のデータベースで予約が出来るようになり、本がサービスセンターに到着したらメールでお知らせが来るようになりました。

ちょっと長くなったのでつづきはまた書きます。

『オペラ・フィオーレ 花よ荒野に咲け』

オペラ・フィオーレ 花よ荒野に咲け (角川ビーンズ文庫)
栗原 ちひろ
4044514038

[Amazon]


読了。

病弱なのにそれを否定する薬師兼剣士と白髪美貌の詩人と元暗殺者で魔導師の女の子が旅をする、文明が一度滅んだあとの世界(異世界?)を舞台にしたファンタジーシリーズ。第三巻。

ものすごーくご無沙汰していたシリーズ。前巻を読んだのは2006年のことでした。図書館通いに復帰したときにすぐ借りようとしたら、すごく予約が混んでいたのです。といっても蔵書が一冊しかないからしようがないんだけどね。

というわけでようやく借りたのですぐに読み始めました。が、ここまでのいきさつですでにご推察と思いますがブランクが長くて今までの話が思い出せない。

手元に前の巻があるはずもないので読みながら懸命に記憶をたぐり寄せましたよ、ええ。なので最初のほうではかなり頭脳労働した気がします。

ここで自分用に覚え書きしておくと、

この世界では鳥の神を信仰しているらしい。
同時に神と呼ばれる不死者がいるらしい。
建て前重視で魔法を一般学問化し、権力を持って世界を統制しようとするのが光魔法教会。
個人主義で魔法を代価に依頼を受けたりもする魔導師の集まりが闇魔法教会。

主人公カナギ・サンスイは魔物に呪われた瀕死の状態で故郷を救うために不死者と呼ばれる神めいた存在を探している。
おしゃべりな詩人はカナギにソラと名づけられ、自分には心がないといっているが、えらい博識で超絶技巧と魔法の声の持ち主である。
元暗殺者だったミリアンはカナギをつけねらっているうちに偶然覚醒者となり、魔導師になったが、身元が謎。

こんなところでしょうかね。

で、今回はどうみても前巻『オペラ・カンタンテ』のつづきからはじまっていて、かれらはカエキリアという魔導都市から闇魔法教会の総本部にこっそりと赴きます。こっそりとというのは事情がいろいろとあるようですが、前巻のネタバレみたいなので伏せときます。

私のおぼろげな記憶によると、このシリーズ、いままでは話に乗れるまでかなり時間がかかったような気がするのですが、今度はけっこう冒頭から没入できました。キャラクターがこなれてきたからでしょうか。

それとミリアンちゃんがずいぶん魅力的になってきて、詩人さんへのひいきをちょっと忘れそうになった。本人無頓着なだけにかなりどきりとします。あの何でも知ってる詩人さんもびびる、無頓着。

おまけに彼女の身元はただ不明なのかと思っていたら、じつはいろいろと伏線があったようなのです。

あいかわらず魔法とかの幻想的なシーンがすばらしくて、ときどき嬉しくて泣けてきます。どうしたらこんな言葉遣いがでてくるんだろう。

いろいろと話が本格的になってきたようなので、つづきもすみやかに借りてみたいと思います。

オペラ・エリーゾ 暗き楽園の設計者 (ビーンズ文庫)
栗原 ちひろ
4044514046

『犬夜叉 6』

犬夜叉 (6) (少年サンデーコミックス)
高橋 留美子
4091252060



中学三年生の女の子が涸れ井戸を通って戦国時代へトリップ。半妖の犬夜叉と四魂の玉のかけらを探す旅に出る、冒険伝奇ファンタジーの第六巻。

借りてきました。読みました。

今回は桔梗編の第1エピソード完結編と、不良法師の弥勒様登場のカップリングです。

桔梗の髪型が一定しないのでときにかごめちゃんそっくりに見えたりする。性格と年齢経験が違うのでよけいに違和感が。高橋留美子ってキャラクターデザインは雰囲気重視で細部にはあんまりこだわってないみたいですね。

弥勒様って原作の登場時は面堂終太郎系だったんですねえ。閉所恐怖症も暗所恐怖症も持ってないけど、髪型とか顔のスカした感じがそっくりだ。

このちゃらちゃらした弥勒様がじつは深刻な運命を背負っているなんて……。
犬夜叉と桔梗の過去といい、可愛くてギャグっぽい見た目に反して奥深いストーリーだなあと思います。

つづきをはやく読みたい。
アニメで知ってるんだけど、なんか味わいが違うんですよね。

犬夜叉 (7)
高橋 留美子
4091252079

『チェンジリング・シー』

チェンジリング・シー (小学館ルルル文庫 マ 2-1)
パトリシア A.マキリップ 柘植 めぐみ
4094520821

[Amazon]


読了。

大好きな作家マキリップの新刊は、なんとルルル文庫からでした。
ルルル文庫、ひそかにすごいです。一見ありきたりの少女向けラノベレーベルなのに、海外ファンタジーのセレクトに関してはあなどれません。
創刊時タニス・リーが入ってたためけっこう注目していたんですが、それからかなり私的ヒットがつづいてます。
ときどき、すこし外れてるところもありますけどね。

というわけで、マキリップのルルル文庫はルルル文庫らしいのだろうかとちょっと不安を抱きつつ読んでみましたが、ルルル文庫よりマキリップ度がずっと強くて最高に楽しめました。

しかもなぜかふたたび海辺の異種婚姻譚。

ヒロインのペリは宿屋で働く普通の少女なのですが、彼女の恋した王子様キールが海にキョーレツな引力を感じて地に足のつかない人物――まさにチェンジリング・シー、海の取り換え子だったというお話なのです。

これがじつに幻想の香りがたっぷり、泡立つ白い波のレース編みの下、きらめくような水底の国の幻影がゆれてかくれる、うつくしくて悲しくて、でも後味はかなり切なけどハッピーも感じられる、そういうおはなしだった。

そうなのよ、私はこういうのが読みたかったのよー!

海のものは海へ、ひとのものはひとのもとへ。

人の世界も海の世界もおなじように存在し、おなじ重みで描かれていく。

こうして対称性の世界の均衡も保たれていくのです。

だから私としては悲劇で終わってくれてもまったくかまわなかったのですが、そしたら話の円環も閉じられてすっきりだなあと思っていたのですが、少女向けということでちょっぴり甘めのラストになってます。

いや、私としてはやはり悲劇のほうがよかったかなあと思ってしまうのですが。それではヒロインのペリの今後がちとかわいそうかも、とも思うし。

とにかく、魔法の気配の充満する、海辺の潮の香りとともにふしぎな存在がゆめのように現れては消え、少女の心もゆれうごく、そんな繊細で素敵なファンタジー作品でした。

もしマキリップが初めてでこのお話がお気に召して、他にも読んでみたいと感じた人がいたら、こちらがお薦めです。

妖女サイベルの呼び声 (ハヤカワ文庫 FT 1)
パトリシア A.マキリップ 佐藤 高子
4150200017

20080902の購入

暑いので出かけることをためらうも、散歩のサボりすぎで体重の予想外の増加を見たあとだけに、気を振り絞って本屋に向かう、発売日。

恋のドレスと約束の手紙 (コバルト文庫 あ 16-21 ヴィクトリアン・ローズ・テーラー)
青木 祐子
4086012030


以上、購入。

他の本はなるべく見ないようにして去る。

あ、でも
O型自分の説明書
Jamais Jamais
4286050971

はいつも探してます。
ちょっと立ち読みしたいのに全然見つからないのは売り切れだからか。

『雨無村役場産業課兼観光係 1』

雨無村役場産業課兼観光係 1 (1) (フラワーコミックス)
岩本 ナオ
4091316808



大変気に入った『町でうわさの天狗の子』作者さんのもう一つの連載中マンガです。

大学を卒業して故郷の村にUターン就職した若者の、夢があるようで失望もあるような日常をすこし距離を置いた視点でおだやかに描く、ほんわかしながらもかなりシビアーないまどきストーリー。

えー、おもしろいです。
普段私が読むものとは百八十度くらい方向性が違うのですが、少子高齢化の農村なんてドキュメンタリーならたくさん見たよ、な感じでフィクションまでもつきあいたいとは思わなかったのですが、しかし面白いです。

やはりファンタジーじゃなくてもうまい作家さんだったなあと感心すると同時に、よみおえるとなんだかほろにがい気分になってるのに気づくお話でもありました。

……ってまだ続いてるんですが。

とりあえず、ノンフィクションだのなんだのいうまえに、これって三角関係だよね、恋愛の!

王道少女マンガと違うところは登場人物が美男美女でないこと(美少年はいるけど)、脇役がみごとに高齢化していること、でもって主人公が農家のおっちゃんをカッコイイと思うことくらいでしょうか。

いや、実際カッコイイですよその道のプロフェッショナルってのは。

それに農業って身体が動く限りいつまでも続けられるもんね。べつに売り物にしなくても無理しないで自分ちで食べるぶんだけつくってればいいんだしね。余ったらご近所や親戚にお裾分けできるしね。

なんかこれ読んでいたら、日本人はみんな初めは農作業をしたらいいんじゃないかと思ったりしましたよ。最初に食べ物作りを経験してからほかの職業に行きたい人は自分でお勉強するのさ。

とすると、初めから肉体労働の出来ない私のような人はすごく困るような気もするが。

なんだかマンガの感想じゃなくなってきましたが。

とにかく面白かったです。『町でうわさの天狗の子』よりちょっと大人向けでビターなマンガでした。

『故郷に降る雨の声 下 バンダル・アード=ケナード』

故郷に降る雨の声 下―バンダル・アード=ケナード (3) (C・NovelsFantasia こ 1-6)
駒崎 優
4125010463

[Amazon]


読了。

傭兵隊を主役にした異世界戦争冒険小説シリーズ。
『故郷に降る雨の声 上』のつづきでエピソードの完結編。

あいかわらずむさくるしい度75パーセントくらい?
男たちの生と死ギリギリ状況での決断と行動と人情が描かれてて、登場人物はオッサンばかりと作者様が自嘲してますが、私から見るとまだオッサンと呼ぶには若い青年といってもいいくらいの主人公だと思います。歴史小説なんかではシャリースなんてまだまだ若造、若頭レベルですよねえ。

とはいえ、シーンの華やぐ若い女の子だの色香のある人妻だのとのロマンスなんてのは逆立ちしても出てこないであろうな! ということは太鼓判押せます。

この話は、傭兵隊が手元不如意になってしかたないので手近の仕事を引き受けることになるが、あれこれと不都合が連続して窮地に陥り、手探りの強行軍を強いられて、最後にはボロボロになるけれどもなんとか生きて脱出する。というパターンが出来つつあるようです。

だいたい味方の正規軍とか役人とかに足をひっぱる奴がいて、同クラスの傭兵隊が好敵手だったり援軍だったりして、傭兵隊のレベルの高さが印象に残るシリーズです。

あと、ガキ大将気質だという隊長ジア・シャリースと傭兵隊の疑似家族関係とか、かつて奴隷だったマドゥ=アリくんの戦いでは無敵だけど感情的に未発達なところとか、マドゥ=アリの娘・白狼のエルディルちゃんの可愛さとかがこのお話の楽しいところですね。

私は見たこと無いけど、アメリカなんかの戦場ドラマシリーズってこんな雰囲気なんじゃないかなあと想像します。あくまでも想像なので信じないでください。

話としてはどうということもないのだけど、なんとなく好きで読んでしまうシリーズです。
たぶん癖のある傭兵隊の雰囲気と、生死を共にする仲間というのが好きなんですね。おそらく。
敵がもすこし賢ければもっといいのだが。

つづき、お待ちしています。

故郷に降る雨の声 (上) (C・NOVELS Fantasia―バンダル・アード=ケナード (こ1-5))
駒崎 優
4125010366



『剣の名誉』

剣の名誉 (ハヤカワ文庫 FT カ 2-6)
エレン・カシュナー 井辻朱美
4150204748

[Amazon]


読了。

近世ヨーロッパ風異世界ファンタジー。
トレモンテーヌ公爵家をめぐる年代記……のような三部作の完結編。


うわー、これは私にとっては三部作の中では一番面白かったです。

『王と最後の魔術師』よりは『剣の輪舞』に近い話ですが、それはたぶん登場人物が年を経て再び登場するからだけでなく、幻想度においてもそういえる。

しかしなにより、ヒロインのキャザリン、『王と最後の魔術師』ではプライド高く人を寄せつけない女公爵として登場する彼女がまだ少女で、狂公爵と呼ばれるようになった伯父のアレクに剣術修行をさせられる話だ、というところが私には大きかった。つまり、感情移入がしやすいという点で。

祖母からトレモンテーヌ公爵位を継がされたアレクは、人の常識を省みない変人として世の中に認知されるに至ってます。
浪費家で両刀遣いの漁色家で、数学好き。貴族界の重要な席を占めながらも政治には無関心。
名コンビだった剣客のセント・ヴァイヤーは行方不明で死亡説も囁かれてます。

キャザリンはアレクの妹の娘なのですが、アレクは結婚した妹にさんざん冷たく当たり散らしたため、たいそうな貧乏暮らしをしています。

父親が亡くなり、さらに窮乏生活を迫られるかと恐れていたある日、狂公爵からの報せが届きます。

曰く、すべての借金を帳消しにしてやるから姪を預けるように。

キャザリンは人買いに買われるがごとくの心境でトレモンテーヌ公爵家を訪れるのでした。
彼女は内心では貴族の娘らしい教育をしてもらえるものと少しは期待していたのです。

しかし、キャザリンを待っていたのは豪華なドレスではなく男物の服。社交生活ではなく剣術の師匠。

こんなことを世間に知られたら普通にお嫁に行けなくなる!

とびびったものの、一家の生殺与奪権を握られている伯父に逆らえるわけもなく。

仕方なく剣術の稽古に励むキャザリンは、それから狂公爵の人となりと彼女を取りまく環境にしだいになじんでゆくつれ、自分でも思いも寄らなかった人生へと足を踏み出してゆくのでした。

というようなお話。

メインの話はキャザリンの成長と活躍。これが剣客小説やお芝居に魅せられた少女の妄想が現実として展開するようなとんでもないものなのですが、女性の意識や地位などのジェンダー関係にふれていくような部分もあり、興味深い。

そもそもアレクがキャザリンに剣を持たせた意図が、ひねくれきったシスコンにあるにせよ、女性の生き方に対する抗議であることは間違いないと思われるのです。

キャザリンの考えや周囲への視点が変化してゆく様が、ちょっとした冒険の中にいきいきと描かれていてそれだけでも楽しいのですが。

美形の悪人アレクおじさまの天の邪鬼かつおしゃべりなのにあいまいな言動ふるまいは、妖しい魅力たっぷりだし。
対照的にひっそりと隠遁生活を送るセント・ヴァイヤーの日常にはみずからを律する意志をつつむ静けさと哀しさがまたなんともいえずステキだし。

キャザリンとアレクの従者マーカスの共犯関係のような友情とその変化もまたまたおもしろい。

田舎ものの女の子が都会に出てきていろいろと危ないことや悪いこともして大人になっていく、もしくは大人の男性に見いだされて自分でも思いも寄らなかった自分に変身していく、という基本的にはオーソドックスな成長物語が、豪華絢爛に、美しく、こまやかにしあげられていて、たいそうゴージャスな読み心地でした。

登場人物の職業も、貴族からスリ、男娼、女脚本家から剣客や女優まで、バラエティー豊か。
リヴァーサイドと丘を行き来する話は社会の上層から下層までに目配りがきいていて、前作は歴史の深みを感じましたが、今作は社会の広がりを感じました。

読み終えたあと、三部作を読み返したくなりました。
とくに『剣の輪舞 増補版』収録の「死に神という名ではなかった剣客」は必読です。

アレクとセント・ヴァイヤー、若き日の物語。
剣の輪舞 増補版 (ハヤカワ文庫 FT カ 2-3) (ハヤカワ文庫 FT カ 2-3)
エレン・カシュナー 井辻 朱美
4150204659


キャザリンのその後、アレクの遺児たちが出てくる物語。
王と最後の魔術師 上 (ハヤカワ文庫 FT カ 2-4) (ハヤカワ文庫 FT カ 2-4)
井辻 朱美
4150204705

王と最後の魔術師 下 (ハヤカワ文庫 FT カ 2-5) (ハヤカワ文庫 FT カ 2-5)
井辻 朱美
4150204713