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『フーバニア国異聞 水の国の賢者と鉄の国の探索者』

フーバニア国異聞―水の国の賢者と鉄の国の探索者 (C・NovelsFantasia し 3-1)
縞田 理理
4125010544


[Amazon]


読了。

『霧の日にはラノンが視える』の縞田理理さんによる、近代西洋風異世界ファンタジー。

 浜辺で溜息をつきつつ海を見つめている青年がいた。彼の名はエラード・グリンリー。成り上がり准男爵の三男坊で絵描きである。潮が引いた時にあらわれる海の道の向こうにかれの目的地フーバニアはある。有能なふたりの兄と比べられて、絵を描くことしかできないエラードは“役に立たない男”として存在してきた自分が嫌だった。そんな自分にアカデミー入りの話が巡ってきた。こんな機会はまたとないだろう。だが、そのためにはおそろしい人食い人間の住まうという魔境フーバニアで現地調査をするという条件が付いていた。父親の命令でしかたなく対岸の村まで着たものの、潮が引くとともに現れるフーバニアへの道を目の前にしてエラードは散々逡巡を繰り返していた――。




産業の発達で世界規模の繁栄を迎えた大カリカテア連合王国。未曾有の発展で周囲に敵を作りまくりのカリカテアは深刻なエネルギー不足に陥っていた。そこでカリカテアの宰相が目をつけたのが隣国フーバニアだった。

というわけで、のんきなエラードは自分が父親に認めてもらうことばかり考えてましたが、じつはフーバニア侵攻のための先兵として前調査をさせられることになっていた、というわけ。

産業革命を迎えたイングランドとイングランドに蹂躙されていたアイルランドを彷彿とさせるような設定で、シビアな現実も踏まえて書いてありますが、作品の雰囲気はほのぼのおだやか。いつものようにかなりグロテスクな部分がありますが、それもやはりさらりと描かれているので深刻に読まない限りそれほど気にするようなこともないでしょう(人間の中身を吸い尽くす植物とかありますが……)。

これはこの作者さんの持ち味なのかな。人間を描く視線が暖かいのと動物たちへの愛情がたっぷりで、その部分にふわふわと和まされてしまうのです。動物たちはホントに可愛いです。とくにクロアシミミギツネのちびったら! 可愛いし賢いし、ほんとにもうコイツは! て感じですv

今回の主役は、フーバニアそのもの、ですね。
この土地の奇妙奇天烈なことといったら、ガリバー旅行記を読んでいるみたいでした……といってもガリバー旅行記を真面目に読んだことはないので適当なことを言ってるのかもしれませんが。
この土地の個性がもの凄く強くて最後まで脳裏から消え去ることはありませんでした。
フーバニアの存在とフーバニアと人間の関係だけが強烈に焼きつけられた作品でした。

それに比べると人間ドラマの方はちと薄味だったような。
エラードとフーバニアの“ぼんやり”ネイリン青年の間柄にもっとなにかあるのかなーと期待して読んでいたのですが、なにもありませんでした。いや、期待していたのはBLじゃないです。今までの作品傾向から推測してみて、この作品の真の主役はネイリンではないかと踏んでいたので、当てが外れただけです(苦笑。

一冊でまとめるために駆け足になってしまったのかなと思う。結果として話全体が淡泊なかんじにしあがってしまってます。読み物としてまとまっているのはいいのですが、食い足りない。
ファンタジーとしてはいいのですが、一般読者にはさらりとしすぎているような。
私としても、ほかの作品が大好きなだけにもうちょっと書き込んで欲しかったかなーと。

というわけで、つぎの本に期待いたします。

こちらが私の大好きな『霧の日にはラノンが視える』↓。
二巻なのは一巻には書影がないからです。

霧の日にはラノンが視える (2) (ウィングス文庫)
縞田理理 ねぎし きょうこ
4403540805


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『犬夜叉 10』

犬夜叉 (10) (少年サンデーコミックス)
高橋 留美子
4091252109



読了。

戦国時代へトリップした女子中学生日暮かごめが半妖の犬夜叉をはじめとした仲間たちとともに四魂の玉の欠片を求めて旅をする、伝奇冒険ファンタジーコミック、シリーズの第十巻。

あんなに待たされた九巻のあとでのこのすばやさはなんなのでしょう。
ともあれ、待たずに読めたのはめでたいことです。
そして今回も面白かった!

収録されているのは奈落にだまされて犬夜叉を討伐しようとする珊瑚ちゃんとのエピソードと、偽水神のエピソード。

妖怪退治のプロだった珊瑚ちゃんの村で四魂の玉誕生のいきさつが判明します。
ここのところ、私の頭からはすぽんと抜け落ちてました。あれ、こんな設定あったっけか? とか(苦笑。

四魂の玉ってそもそもが巫女と妖怪の愛憎から生まれてきたものなんですね~。
こんな大切なことを何故忘れる、私。
こういうとき、コミック読んでよかったーと心底思います。

それから偽水神の話ではこの世界には精霊というものが存在することが判明。
その精霊たちの姿が何ともキュートというか笑えるというか。こういうところが高橋留美子の楽しいところなんですよね~。

ところで、つねづね感じていたことなんですが、時代を往還して冒険をするというタイプの話はよくあるんですけど、私にとってはたいていの作品に素朴な疑問がつきまといました。

つまり、「どうして主人公は以前と同じ場所、同じ時(というか以前いた時のつづき)にトリップできるのか?」

細川知栄子『王家の紋章』などは頭の中でこの疑問が浮かびっぱなしでぜんぜん話に集中できませんでした。
ただ川に流されて時代を移行するならばキャロルはどこの時代にたどり着いてもおかしくないじゃん。なんでかならず前回の時のすぐ後に流れつくんだよ。理由を説明してよ。てな感じです。

他人に問うと「いいじゃんそんなこと。気にしないで読みなよ」と言われるのですが、こういうことにこだわってしまうのが私という人間です。

その疑問をそのまま使って物語にしてくれたのが高橋留美子の『炎トリッパー』でした。
あの話では時間が前後したための謎が肝になっていて、そうだよなこうなってもおかしくないんだよな、と同感したものです。

というわけで、『犬夜叉』にはかごめちゃんが犬夜叉たちと行き違いにならないように仕掛けが設定してあります。
それが神社の聖域だった涸れ井戸なんですよね。

この設定をみて私は「なるほど~」と唸ったのでした。
『犬夜叉』では時間旅行能力があるのはかごめちゃんではなく、井戸が現代と戦国時代のある時点をつないでいる、ということなんだな。
井戸だから場所は動かないし、固定されているから時間のずれもない。

ただ、かごめちゃんが実家に帰る時にはかならず井戸まで戻る必要があるので、井戸=本拠地から離れた場所に行くためにはそうとうな準備がいるという縛りが出来ます。

でもこれも珊瑚ちゃんの登場で雲母という便利な足を使えるようになり、かなり解決した模様。

よかったなあ。

……この話読みながらこんなこと考えてる私って相当馬鹿な気がする(汗。

ともあれ、この巻もたいそう楽しませてもらいました。
十一巻もはやく読みたいものです。

犬夜叉 (11) (少年サンデーコミックス)
高橋 留美子
4091255817


不憫だったらしい

先日、某弟がやってきて私のMacに外付けスピーカーをセッティングしてくれました。
私にとってはお初の外付けスピーカーです。

いままでMacのスピーカーでそのまま聴いてたり、Macのノートを閉じたまま聴いてたりとじつに原始的な環境で、それはそれで特に不満には感じてなかったのですが、外付けスピーカーから出てくる音を初めて聴いたときはあっけにとられました。

なんですか、この音の厚みは。奥行きは。
全然違うやん!

いままでいかに薄くてペランペランの音を聴いていたかが、ようやくわかりました。

感謝とともにそう伝えたら某弟は、
「あの貧弱なスピーカーで音楽を聴いているなんて不憫で不憫で(笑)。だからあれを送ったんだよ」
とぬかしましたよ。

あれを送ったというのはこのときのことです。

嫌だなー。あれからもう二年も経ってますよ。
机を変えてパソコンを変えて椅子も変えて、と環境を整えるのに二年間もかかったんだ。ようやくここまでたどりついたのね。ああ。

それで私のパソコン周りはこんなふうになりました。

デスクトップ

よい音で聴く音楽は快感ですね。
しばらく阿呆みたいにMacに張りついていろいろと聴いてました。
なんだかとっても楽しいんです。あの曲はあの曲は、この環境で聴くとどうなるの~と。
そのなかに必ず「横浜ベイスターズ」がらみの曲を入れてしまうのはもうサガでしょうか(笑。
リズムが底から響いて気持ちよかったです~。

ところで。
けっこう天板の広い机を買ったつもりだったのに、気づいてみるともういっぱいいっぱいですがな。
USB接続の機器が増えたのでハブが欲しいなーと思ってるんだけど、どこに置けばいいのだろう? うーむ。

「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX 1」

攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX 1
田中敦子, 神山健治, 士郎正宗
B00006LPKN


映画ではないんですが他に入れるとこがないので。

人から薦められて強引に見せられてますSFアニメシリーズ(苦笑)。
でもすごく面白いのでいまでは積極的に見せてもらってます。
先日ようやくDVD一枚目を消化しました。

時代は近未来……なのかな?
電脳ネットワーク化され、ついでに身体を人造のものに置き換えたひとびともそう珍しくない、という日本。

なにか特別な権限を持った捜査機関公安九課、通称攻殻機動隊、隊長いや課長なのか? 草薙素子少佐とその愉快な仲間たちの活躍を描くストーリー。

つまりこれってサイバーパンクなのかな。サイバーパンクなんてもう過去の用語だなあ……。

実はこの原作であるコミック作品もかなり以前に読まされているのですが、当時はかなりの速読力を誇っていたはずの私が一度に読み切れず、しかもほとんど内容を把握できなかったという過去があります。

そういえばその頃がサイバーパンクの華やかりし頃、だったのかも。

それから十数年経ってこのテレビアニメシリーズを見たわけですが、当時難解と感じた部分がすんなりと理解できるようになっているのに驚きました。
メディアが違うからだとは思うけれど、たぶん時代も作品に追いついてきたんですねえ。なんとなく感慨深いです。

で、この作品は設定自体はそうしたちょっと特異なものですが、基本的には草薙少佐、かっこいい! で見てしまえるクールなアクションものです。
こんなことを書くと薦めてくれた人物はイヤかもしれませんが(笑、ストーリーは言ってしまえばドライな人情もの。

原作者の作品の根底にあるテーマは、デジタルデータ化した人の記憶に魂は残るのか、というものかと推察しますが、初心者がアニメを見るにはさしあたって意識する必要はないかと感じます。

つまりそれだけの力が映像にあるということ。映像を見ているだけでも楽しめる作品だということです。
草薙少佐に萌えてもいいし、アクションに快感を覚えてもメカデザインに惚れてもストーリーに感動しても謎に推理を巡らせても未来の都市に感嘆してもよし。
それだけさまざまな角度から楽しめる、質の高い作品なのだと思います。

ちなみに、私はアクションと音楽萌えかな~。

失礼ながら私は擬体化というのが生理的にイヤです。自分の身体になにひとつ余計なものを挿入したくないのです。だからコンタクトもしていないし……不器用で扱えないというのもあるけども。

話は逸れますが、だから私はジョージ・アレック・エフィンジャーのブーダイーンのシリーズがけっこう好きだったのにもかかわらず、ソフトを頭に抜き挿しするシーンに嫌悪を覚えていました。

うーん、だから手術をするのもイヤだったのかも。いま私の頸にはチタンの部品が埋まってますが……考えるとパニクりそうになりますの。

こういう心理はいったいどこから来るのだろうなあ……。よくわかりません。

閑話休題。

てなわけで今私の脳裏では暇になるとエンディングテーマが鳴り出すのです。
鳴り出すたびに「サントラ借りよう」と思います。

と、ここに書いておいたからもう忘れないだろう(苦笑。

つづきを見るのが楽しみです。

攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX 02
田中敦子, 神山健治
B00007JMJF


こちらは苦労して読んで理解できなかった原作↓。

攻殻機動隊 (1) KCデラックス
士郎 正宗
406313248X


『トレマリスの歌術師 2 水のない海』

トレマリスの歌術師 (2)
ケイト・コンスタブル
4591104958


[Amazon]


読了。

歌による魔法がひろく行われ信じられていたものの今では忘れ去られつつある異世界を舞台にした、少女カルウィンの恋と冒険、世界の死と再生のファンタジー。三部作の二巻目。



 〈万歌の歌い手〉となろうとしたメリツロス皇子サミスの野望を打ち砕いたカルウィンたちは、ラヴァミー島を本拠地として〈諸島の魔術師〉として搾取される風歌いたちの解放をつづけていた。ある日、とある海賊船を襲撃したかれらは、捕らえられて奴隷とされていたメリツロス帝国の七氏族出身の青年ヘーベンと出逢う。ヘーベンは魔術師に捕らえられた弟妹を取り戻して欲しいと訴えた。メリツロスでは歌術師は忌み嫌われ、歌術の使える子どもたちは隔離されて幽閉されてしまうという。憤りを感じたカルウィンたちはヘーベンとともにメリツロスへと向かうことにする。ただ、その中にダロウの姿はなかった。ダロウは自分の物思いに沈み、どこかへと姿を消していたのだった。




歌術の設定がユニークな異世界ファンタジー。
今回も旅立ちからはじまりますが、旅は旅でも潜入の旅。逃亡の旅だった前巻とはすこし趣が違います。虐げられている歌術師たちを救いたい、という動機がポジティブだからだと思います。

実際、カルウィンたちはサミスとの事件の後、そのような活動をしていた模様です。ヘーベンのもたらした情報はその使命感の延長線上にあったから、かれらは否やもなく出発したのだと思います。

けれども、メリツロス帝国での旅は予想を遥かに超える辛い旅となります。
砂漠の苛酷な大地は歌術で対抗するにはあまりにも大きく、広すぎたのです。
カルウィンは自分たちの見通しの甘さを幾度も痛感させられ、樹海の民であるハラサーは癒しの術を使うたびに病んでいきます。

このあたり、こころざしの純粋さがすべての醜い現実を打ち砕くわけではないというか、理想論だけでは強固な現実を変えることは出来ないというか、そんな厳しい事実をつきつけられているようです。

同時に下層民族の反乱のためメリツロス帝国が傾きかけている現状が示されるので、読み手にはカルウィンたちの侵入行にも意味があることがわかるのでなんとかついて行けますが。

ところで、メリツロス帝国は砂漠の大国という設定。ヘゲスという名のラクダめいた家畜が乗用として使われています。それに黒宮殿のある不毛の土地の名称がハサラ。どうしてもサハラ砂漠を思い浮かべてしまいますが、多分そのイメージを利用しているんだろうな~。

宮廷のある蜘蛛の巣宮殿の存在はユニーク。奇妙奇天烈ながらたいへん興味深かったです。
が、不毛な土地ばかりのメリツロス帝国が豊かな理由がいまいち腑に落ちませんでした。現実のイスラーム帝国のように商業が盛んなのかしらん。

メリツロスの創世神話のなかに重要ななにかが秘められているように感じましたが、それだともしかしてこれってただのファンタジーじゃないんじゃないの? てなことになるようで。

それから、行方不明だったダロウの現在と今が、カルウィンたちの旅と並行して描かれるのがたいそう興味深かったです。ダロウという人間の成立過程が興味深い上に、かれの過去はメリツロス帝国に深く関連しているので、同時にメリツロスでの歌術師たちがどのような状況に置かれているのかが把握できる趣向です。

うーん……かなり病んでますね、ダロウって。

てなわけで、カルウィンは病んだ大地と病んだ男相手に艱難辛苦を味わう羽目に陥るのですが、お楽しみはもちろん伏せておきます。

私はあいかわらず歌術の描写がとても好きです。
今回は最後にかなり大がかりなことになってしまって、そのあたりちと飛躍しすぎな気もしましたし、カルウィンには荷が勝ちすぎるのではという気もしましたし、まあ、いろいろと思うところはありましたが、そのあたりの評価は完結してからということで。

ところで、この巻から翻訳の方がおひとりになったわけですが、一巻との違和感はそれほどありませんでした。ちょっとシャープさが鈍ったかなあという気はしましたが。

マンガ家の萩尾望都が手がけられている挿画が物語にとても合っていて、これはポイントが高いと思います。

読んでいると「あ、この台詞回し、萩尾望都のマンガに出てきそう」と感じるようなところがけっこうありました。あとがきによると翻訳者さんは萩尾望都の大ファンだそうです。

完結編は12月に発売予定の模様です。

トレマリスの歌術師 1 (1)
ケイト・コンスタブル 浅羽 莢子 小竹 由加里
4591103439


20081025の購入

以下、二冊を購入。

フーバニア国異聞―水の国の賢者と鉄の国の探索者 (C・NovelsFantasia し 3-1)
縞田 理理
4125010544


子産〈下〉 (講談社文庫)
宮城谷 昌光
4062738732


C・Novels Fantasia、今回はなんとかゲットすることが出来ました。
そして『子産 下』も結局買ってしまいました。
今月は確実に予算オーバーだわ……。

『乱鴉の饗宴 上 氷と炎の歌4』

乱鴉の饗宴 上 氷と炎の歌 4
ジョージ・R・R・マーティン酒井昭伸
4152089393


[Amazon]


読了。

壮大かつ緻密な設定を土台にくり広げられる異世界戦記ファンタジーシリーズの第四部。『剣嵐の大地』のつづき。

予約してから苦節数ヶ月。ようやく上巻が読めました。
相変わらず、超絶に面白かったです。

第三部で怒濤の展開を見せたためか、この巻は比較的静かに物語が進んでいきました。あくまでシリーズ比で、ですが。

基調になってるのがラニスターのサーセイですが、彼女は頂点に上りつめたとたんに起きた悲劇のためにいつもいらいらとヒステリック。つねに陰謀を企んでいるので読んでいてなんとなーく不快な気分になります(苦笑。

彼女を擁護しつづけてきた双子の弟(だということが判明した)王の楯隊長のジェイミーは、すこしずつ姉との距離を置くようになってゆきますが、それも当然だと思うな。
ここにきてジェイミーって以外とまともなんではと感じるようになりました。

まあ、サーセイがいらいらするのは理解できます。
周囲にはいまだに王の位を狙ってラニスターと対抗する勢力がたくさんあるんですから。
しかし、サーセイの視界にはどうやら都内の勢力争いしか入っていないような感じがします。サーセイは遠からず破滅するんじゃないかなあ……あくまで私の感触ですが。

バラシオン家のひとり残ったスタニスは今回の処、見せ場は無し。

代わって鉄諸島のグレイジョイ家が跡継ぎ騒動でもめてたり、ドーンのマーテル家の女性たちが当主の弟だった父親仇討ちをするために各々奔走したり、ヴェインのアリー家では女当主の死後に当主の後見人に立ったベイリッシュに豪族たちが雪隠責めをしたり。

とにかくあっちでもこっちでも権謀術数のエンドレス。

いやー、なんてみんな元気なんだろう。
乱世を生き抜くためにはこれくらいの体力と根性がないとダメなんだろうなーと思うけれども、とにかくみんなタフで冷徹です。おまけに常に相手を陥れようとしています。息つく暇がないです。面白いけど凄く疲れた。どの登場人物が出てきても安心して読めないんだもの。その人物が、比喩でなく今にも死ぬんじゃないかと怯えながらページを繰りつづける。一章読み切るとはーっと溜息が出ます。おかげでずいぶん時間をかけて読んでしまいました。

物語のなかで比較的おだやかに読める視点人物は、タースの乙女ことブライエニーと、スターク家のアリア、〈冥夜の守人〉のサムウェル・ターリーぐらい。このひとたちは基本的に相手に危害を加えようという意志がないので、みずから凄惨な現場を創り出すおそれがあまりない。

ただ、自損事故の可能性は低い代わり巻き込まれて大破の可能性はあるので、危険地帯に足を踏み入れたときには他の人物以上にドキドキします。

いまはブライエニーに危険が迫っているような気がして、だんだん不安になってきたところです。ううう。

つまりこの世界では平穏に天寿を全うできそうな人物が誰もいないんですよね。
いままでだって重要人物が何人も命を失ってて、そのたびに「ギャー!」と叫んでいたんだから。
これだけ書き込んでいる人物なんだから作者は愛着があるはずだと思っていても、それが手加減の理由にはならないようです。
むしろ書き込まれることが警報のあかしなのか?

せめてアーチメイスター・エイモンには静かな余生を送らせてもらいたいんですが……。無理のような(涙。

このシリーズで私が好きなのは、七王家それぞれの出身や土地柄や文化がきちんと描きわけられているところです。
あきらかにモデルはあって、読んでいて「あー、これの元ネタはあれだな」とすぐにわかるのですが、それがイメージを共有させるためにつぎはぎしたものではなく、しっかりとした地盤をつくったうえでの意味ある背景として有機的に活かされているところがすごいなーと思う。

グレイジョイ家の選王集会なんていかにもヴァイキングなんだけど、かれらの暮らす土地柄や民族の性質、生きてきた歴史とが積みあげられた上での出来事なので、とても説得力があるんですよね。

こういうところに私は陶酔してしまうらしいです。
だからこんなに悲惨で苛酷な話なのに苦しくても辛くても読み続けてしまう。
物語としても最高に面白いんだけど、それだけではないというところが好きなんですね。


ところで、この巻から翻訳の方が変更になり、いろいろと物議を醸しているようです。
たしかに名詞の訳語変更にはびっくりしました。
言葉ってその世界のイメージそのものというところがありますからねえ。
変更については下巻のあとがきや、公式サイトなどでも理由が説明されていますが、かなりの勇気と決断を必要としただろうことは想像にかたくありません。
でも、これから訳をつづけてゆかれる方がそのほうがベターだと判断されたのだし、おおむね変更された言葉の方が雰囲気的に物語世界に沿っている気がするので、私はよいのではないかと思います。

ただ、登場人物の名前には賛否があります。ジェイムがジェイミーになったのはかまわないんだけれども、ブリュエンヌがブライエニーになったのはちょっと違和感が残ります。ブリュエンヌの方がより彼女の本質をあらわしているという気がするので。でも著者が英語読みしているのなら仕方ないかなー。

あとですね。名詞を古めかしくした代わりに地文の漢字が減ったように思うのです。ページが黒々となるのを避けたかったのかな。たしかに古めかしい名詞に漢字ばかりだとパッと見で読みにくいと思うひとがいるかもしれないですね。

でもそのためになんとなく文章の輪郭がにじんだように感じられてこれはかなり残念でした。もっと芯の太い、硬質な文章の方がこの物語にはあってると思うんですよねー。以前の文章が戦記SFで漢文寄りとしたら、こちらはファンタジーで古文寄り、のような気がする。

まあ、こればかりは個人の好きずきだし、これまでの先入観もあるだろうし、今後馴染んでしまえばどうということもないのかもしれませんが、いまのところ私はこう感じています、ということで。


とにかくいまは、下巻をはやく読みたい! です。

乱鴉の饗宴 下 氷と炎の歌 4
ジョージ・R・R・マーティン酒井昭伸
4152089407

『犬夜叉 9』

犬夜叉 (9) (少年サンデーコミックス)
高橋 留美子
4091252095



読了。
女子中学生の日暮かごめが戦国時代にトリップ。半妖の犬夜叉とともに四魂の玉の欠片を求めて旅をする、冒険伝奇ファンタジーコミックの九巻。

はー、待たされた待たされた。
八巻を入手してからすぐに予約を入れたのに、なぜかこの巻だけ所蔵が少なくて順番が巡ってくるのにずいぶん待たされてしまいました。そのあいだに後から読み始められた響子さんにかるーく追い越されてしまいました(苦笑。

気をとりなおして九巻です。
この巻は桃果人のエピソードと珊瑚ちゃん登場!のエピソードが収録されています。

桃果人編はアニメで見ていてなんだか不自然な流れだなと思って、これはきっと珊瑚ちゃんが出てくる前の話なんだろうと見当をつけていたのですが、やっぱりそうだった。

それからアニメ版は映像にかなり手加減する方向で手を入れているなあと。
原作のままだとえぐすぎると思われたのでしょうね。大木に桃の実がなっているのと人の顔がなってるのとじゃインパクトが違います。作品の雰囲気からすると人の顔がベターだろうけれど、年端のいかない子どもの見るものとしてはショッキングだ。

そういえば、アニメ『犬夜叉』をリアルタイムで見られなかったのは、姪っ子が怖がったからだった。思い出した。

珊瑚ちゃんのエピソードも凄惨の一言。

この絵柄だからそれほど気持ち悪かったり怖かったりという感覚は覚えないんだけれども、私が小学生だとしたらこの物語、あちこちでトラウマになりそうです。
大人になって図太くなったから平気で読んでるけどねー。

で、やっぱりとっても面白かったです。
十巻ははやく入手できそうなので安心しました。

でも、かの人はすでにゴール間近にいる模様……(遠い目)。

犬夜叉 (10) (少年サンデーコミックス)
高橋 留美子
4091252109


『おおきく振りかぶって 11』

おおきく振りかぶって Vol.11 (11) (アフタヌーンKC)
ひぐち アサ
4063145255



買ってすぐ読了。
高校野球の現場をリアルに地に着いた形で描きつつ、大いに夢を感じさせてくれる、青春マンガシリーズ、第十一巻。

待ちに待ってました。前巻が出たときに「あれ、まだ一巻くらい出せる分の連載があるのに」と思いつつ、中々出ないのでじりじりとしていました。

これだけ焦らされて面白くなかったらどうしようと不安まで抱き始めていましたが、杞憂だった。
相変わらず元気で生き生きしていて青春爆発で家族愛や地域愛や師弟愛に満ちあふれてました。うわーい!

そして埼玉県予選は佳境に入ってきました。
これに勝てばベスト16というところまできた。
私の地元は神奈川ですが、特別スポーツに力を入れていない公立でベスト16まで行ったとなるとこれはもう最高レベルの成績です。たぶん埼玉でもそれくらいの価値はあるんじゃないかな。

ただ、そこからがすごく難しいのですね。そこから上は組み合わせの幸運や時の偶然では突破できない実力の世界です。

だから周囲が凄く盛りあがってきているのもとても理解できます。
特別スポーツに力を入れていない公立って応援義務とかもまったくないから、最初のうちは無関心なんですよ。
でも、一回勝つごとにだんだん注目が集まってくる。熱くなってくる。
新聞で勝敗をチェックしているだけの私ですらそうなんだから、在校生や近隣の人たちはそれこそ「うおーー」てな勢いでしょう。
わー、楽しそうー、羨ましいー。

テレビ中継が入る試合の注目度もやっぱり違いますよね。
そうか、埼玉も中継する場所が決まってるんだ。神奈川は保土ヶ谷球場と決まってます。開会式と開幕戦、それからたしか準決勝からは横浜スタジアムなんだけどね。

というわけで、作品とはあんまり関係ないことをいろいろと書いてしまいましたが(野球好きなので)、『おお振り』11巻の中心はズバリ阿部くんだ!

阿部父と阿部くんのやりとりはいかにも野球好き親子ーって感じだし、阿部父は長男のことをよくわかっていらっしゃる。わかっているのは親としては当然なんだけど、三橋くんに会いにわざわざ出向いたりするところをみると、ここまでしてやれる親が現実にはどれくらいいるだろうと考えてしまう。阿部父は息子のすべてを愛しているんだなと思いましたね。息子のために三橋くんにも目を配ってるって感じです。

阿部くんはお母さんとはあんまり馬が合わないようですが、この父の存在は大きいんだろうなあ。考え方も似ているけど、阿部父はきちんと大人です。

今度の試合は三橋くんが阿部くんに一方的に依存している状態が問われるのかなあ。
たいへんだなあ。

美丞大付属のスタッフにちらちらと見え隠れする不穏な空気に興味津々。
モモカン二十三才の謎、さらに深まりこちらにも興味津々。

それから、親たちのリアクションが楽しくて。たぶん自分がそっちの方に近いからだと思うけど(苦笑。
息子しかいない母親たちのどよめきを誘う花井妹たち、かわいいー。
三橋母って大学の教授だったのかー。で三橋父は……なんだったんだろう?

つづき、早く出して欲しいですー。
奥付からするとストックはあるはずだー。

↓これは前巻。
おおきく振りかぶって Vol.10 (10) (アフタヌーンKC)
ひぐち アサ
4063145042


『ケロロ軍曹 3』

ケロロ軍曹 (3) (角川コミックス・エース)
吉崎 観音
4047133965



借りて読了。

地球を侵略しにやってきたカエル型異星人ケロロ軍曹と愉快な仲間たちのくり広げる、超日常的な日常を描くギャグマンガ。
シリーズの三巻です。

相変わらず楽しいかわいい笑える、のですが最初のインパクトが薄れて日常化するとごくフツーに読めてしまいますな。

たぶん、私は元ネタをかなりスルーして読んでしまっているんだろうなあ……。

ケロロの愛機がiMacからiBook(初期のシェル型。妹がまだ使ってるけどもうネット接続が青息吐息)のを発見してにんまりしたけど(笑。

それから某弟が気づかなかったオバQネタには最初に気づいていたよ(得意気)。

聞くところによるとドラゴンボールネタがけっこうあるらしいのですが、ドラゴンボールはほとんどなんにも知らないから反応できないし。

といったら某弟が懸命に説明してくれましたが、やはり直に読まないとね。こういうのは実体験がものを言うのです。

昔のテレビやマンガの話をしていると、自分が某弟より年上だということがあらためて実感されます。奴が覚えていないという番組のテーマソングをほぼすべて歌える私。

普段の生活だとどっちが年下かわかんないところがあるので、まったく威張れないところが哀しいですが(汗。

ケロロ軍曹 (4) (角川コミックス・エース)
吉崎 観音
4047134554

20081023の購入

昼過ぎから明日にかけて雨だというので、早めに出かけてゲットしてきました。

おおきく振りかぶって Vol.11 (11) (アフタヌーンKC)
ひぐち アサ
4063145255


マンガは一番に荷解きするのか、開店直後にいってもすぐ買えるのです。

その後、またもや大変不快な出来事があったのですが、この本のおかげで機嫌良く一日を終えることが出来ました。

フフフ←不敵笑い。

『ホアズブレスの龍追い人』

ホアズブレスの龍追い人 (創元推理文庫 F マ 9-2)
パトリシア・A・マキリップ 大友 香奈子
4488520081


[Amazon]


読了。

五感で異世界を体験させてくれる作家マキリップのファンタジー短編集。

堪能しましたがまだし足りない。もう一度読んで味わいたいと思わせられる、大変質の高いバラエティー豊かな作品集でした。

正統派異世界ファンタジーからおなじみの童話をマキリップ風に描いたもの、とても象徴的でいろいろと考えさせられるもの、有名な戯曲のマキリップ風後日譚。

つねにファンタジーでなければ描けない世界をつづっているマキリップですが、こんな変化球的な作品も書くんだなー。しかも、それもたいそう面白いし、印象的です。

短篇なので説明がやや少なくて、その分読者には不親切な部分があるように思いましたが、それがまた作品の神秘性を高めているような気がしました……べた褒めです(笑。

収録作品は以下の通りです。


ホアズブレスの龍追い人
音楽の問題
トロールとふたつのバラ
バーバ・ヤーガと魔法使いの息子
ドラゴンの仲間
どくろの君
雪の女王
灰、木、火
よそ者
錬金術
ライオンとひばり
ジャンキットの魔女たち
悪い星のもとに生まれて
心のなかへの旅
ヒキガエル

訳者あとがき




私が好きだったのは表題作「ホアズブレスの龍追い人」と「音楽の問題」「ドラゴンの仲間」「灰、木、火」「錬金術」「よそ者」「ライオンとひばり」「悪い星のもとに生まれて」「心のなかへの旅」あたりかな……ってほとんど全部だ(笑。

マキリップの作品、よほど私の感性にマッチしていると思われます。

「美女と野獣」のマキリップ版「ライオンとひばり」は読みながら元ネタからの飛び方にうわあと感嘆しました。

「ロミオとジュリエット」の後日譚「悪い星のもとに生まれて」はなんとミステリ風味。でも間違いなくマキリップなんですよね。

「音楽の問題」は幻想的な調べが聞こえてきそうな音楽ファンタジーでありながら、オチがかなりのシュート気味。でもこのなんとなく罠にはまったような読後感、とても好きです。

「どくろの君」「灰、木、火」「錬金術」「心のなかへの旅」「ヒキガエル」は意識して何度か読み返しました。ちょっと難解? でも雰囲気はとても好き。

けっきょく、私はマキリップがとても好きなんだ、と再確認させられた本でした。

うん、また読むぞ。何度でも。

『古代人と夢』

古代人と夢 (平凡社ライブラリー)
西郷 信綱
4582760015


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読了。

古典学を専攻する著者が、古代日本人と夢の関係について考察する。
うさぎ屋さんのところで見つけて気になったので借りてみました。

これはすごく面白かったです。読んでいてわくわくしました。

なにが面白かったかというと、古代の日本人と夢との関係が、最近読んでいる世界各地の古代人のものとよく似ていてうわあみんな繋がってるんだと感じたこと、そして個人的なことですが、私自身の抱いているファンタジーのイメージを理性的に言葉にするとこうなるのかー、と目から鱗が落ちまくったところ、そのほかいろいろとありましたが主なところはそのふたつかな。

例によって内容は解説できないので、目次を以下に記しておきます。


第一章 夢を信じた人々
第二章 夢殿
 法隆寺の夢殿
 聖所の眠り
 夢と魂
 六角堂の夢告
第三章 長谷寺の夢
 更級日記のこと
 こもりくの泊瀬
 長谷観音
 夜と大地
第四章 黄泉の国と根の国
 黄泉比良坂
 大穴牟遅の名義
 夢と洞窟
 夢と洞窟(つづき)
 根の国とは何か
 天と地
第五章 古代人の眼
第六章 蜻蛉日記、更級日記、源氏物語のこと
補論一 夢を買う話
補論二 夢あわせ

あとがき
解説――一つの読みかた 市村弘正
索引



読んでいて特に面白かったのは、夢殿の話、長谷観音の話、それから根の国と黄泉の国の話でしょうか。

大国主の根の国探索(?)が室にこもって夢を待つ、成年通過儀礼をもとにした体験談であるというくだりは、ケルトの成年儀式や騎士叙任式前の精進潔斎とおんなじだーと感動しました。なんで感動するのか自分でもよくわかりませぬが。

あとヤマトタケルノミコトが白い鳥になって飛んでいったという話、あれは子どもの頃に読んで強烈に焼きついているエピソードなんですが、古代の人はあれをたしかに幻視したのだというところも、なんか感動した。

比喩じゃなかったんだというか、現実がファンタジーそのものだったんだ、というか。

その夢とうつつの交じりあった世界に生きていた人間が、次第に神夢から遠ざかって理性というものに支配されていく歴史は、まさに文明というものが育っていく歴史そのもので、人間は個として独立する代わりにいろんなものを手放してきたのだなあと、つくづく感じました。

惜しむらくは個人的な問題ですが、引用される古典の文章の理解度がいまひとつ、いやいまみっつくらいにしかならなかったこと。

高校の時にすごく苦労していたんですよね、古文。文法が覚えられなくてさー。
試験のたびに覚え直そうと努力だけはするのだけど、やっぱり全部は覚えきれなくて、文法関係の問題はほぼ全滅でした。現代訳は暗記で乗り切っていた……。

でもこういう本を読むとちゃんとやっておけばよかったなあと後悔しきりです。でもやっていたつもりではあるんだよな。放棄していたわけではない。それでも駄目だったということは私には素質が欠けているのかも。中途半端に意味がわかるのも覚えられない理由の一つだったような。わかったようでわからないようでけっきょくわかってない状態から抜け出せなかった。今にして思うと、アラビア語文法の方がわかりやすかったよ、あきらかに知らないことを覚える方が楽なのかも。

閑話休題。

たいそう面白かったのでおなじ著者のべつの本も読んでみようかなと思いました。
つぎはこれあたりかな。

古代人と死―大地・葬り・魂・王権 (平凡社ライブラリー さ 1-4)
西郷 信綱
4582766404


『となりの801ちゃん 1』

となりの801ちゃん (Next comics)
小島 アジコ
4776793024



出先で借りて読了。

昨日書いたクイズをみずから無効にしてしまいました。すみません。

とくに読みたいと思っていたわけではないのですが、とても暇だったのと目の前にあったのをみつけてしまったので。
四コマ漫画なのでさらさらっと読んでしまいました。

以前よりタイトルのみ、もれうかがっておりましたが、はー、こういう話だったのね。
有名すぎて説明の必要も感じないんですけど、要するに腐女子と呼ばれる二次元男同士の恋愛に敏感すぎる(笑)女の子と、オタクの男の子(というには両方とも成人して社会人なんだけどもなんとなくイメージがそう)のカップルの日常生活を描いたマンガです。

読んでいて、腐女子の人たちって積極的に人生を楽しんでいるなあと思いました。
なんだか毎日が楽しそうです。
妄想爆発が露見して他人に誤解されることを恐れてはいるけれど、もういまではかなり市民権を得てそれほど蔑視されることもないし、なによりも熱いお仲間がいる!

それから、腐女子の方々の思考形態というか、萌え方というか、遠くから眺めて想像していた世界をより近くで観察できたような気がしました。

という感想を持つことからしておわかりでしょうが、私には腐女子的要素がほとんどなかったです。わざわざそういう視点で考えてみようと思えばできるけれども、呼吸をするように反応を返すことはとてもできません、というのが正直なところ。

やっぱりなーという気持ちと、ちょっと残念という気持ちが半々くらいでした。

それにしても、オタクの購買力ってすごい。
最近の日本の商業文化がどんどんそっち方向に傾斜していってしまう理由がよくわかったよ。
反対に、お金を稼がないと優雅なオタク生活はできませんね。
しみったれてる私がはまりきれない理由もよくわかりました(汗。

海外文学脳内メーカー

海外文学脳内メーカー」なるものを発見したので、やってみました。

まずはハンドル名で。


海外文学脳内メーカー


……なにが根拠になってるのかよくわからんのですが。
読んだことがあるのは『レベッカ』だけです。
あと、キングとアトウッドは別タイトルなら読んだことがあります。
プリーストとフォードは名前のみ記憶在り。
ベニオフ氏はここではじめて名前を拝見しました。

ついでフルネーム(?)で。


海外文学脳内メーカー


ここで既読なのはフィニィの『ゲイルズバーグの春を愛す』のみ。
アーヴィングは一時期はまってたことがありますがこのタイトルは未読。
『ボートの三人男』はあれですよね、コニー・ウィリスのタイトルがらみで推奨されていたもの。でも結局読んでないです。

今回初めてみましたが『タタール人の砂漠』はちょっと読んでみたいかも。←砂漠にいちいち反応する人。

結局どういう根拠でこうなるのかはわからず。
読んだことのない本で脳が形成されているのってなんだか奇妙な感じですね(苦笑。

現在読書中

秋になって涼しくなったらと期待していたのですが、集中力はばらばらとほどけてゆくばかり。
おかげで何冊もの並行読みをつづけていて、いっかな読了に至らない本も。
あんまり進まないので、ちょっとこの膠着状態を晒して、自分に活を入れたいと思います。

というわけで今読んでいる途中の本はこれだけ。

ホアズブレスの龍追い人 (創元推理文庫 F マ 9-2)
パトリシア・A・マキリップ 大友 香奈子
4488520081


ファンタジー短編集。寝る前に一編ずつ、読んだり読まなかったり、途中で寝てしまってわからなくなってまた読み返したりしている。そろそろ読み始めてふた月くらい?


子産〈上〉 (講談社文庫)
宮城谷 昌光
4062738724


読みかけたものの図書館本に追いやられて頓挫中。このつぎ読むときには初めから読み返さねばならないだろうと覚悟している。がくり。


乱鴉の饗宴 上 氷と炎の歌 4 (氷と炎の歌 4) (氷と炎の歌 4)
ジョージ・R・R・マーティン 酒井昭伸
4152089393


先日ようやく順番が巡ってきて借りられた。重い暗い痛い怒濤のごとく駆けぬけてゆく嵐のごときファンタジー。最高に面白いんだけど重すぎて(本の重量も話の内容も)読み続けられない。前巻までの話を忘れきっている自分にも苛立ちを感じる。でも面白いので遅々とではあるが進んでいることは確か。


古代人と夢 (平凡社ライブラリー)
西郷 信綱
4582760015


これもまたたいそう面白い。読んでいてなんだか自分のしてきたことがぜんぜん特別なことじゃなかったんだと肯定されている気がする。しかし引用される日本の古典の文章が七割方理解できない。精読しても六割くらいわからん。まだ漢文の方がつかみ所があった気がするな。日本人失格な気がして哀しい。おまけに読み始めるとかならず眠くなる魔法の本の仲間だった。


トレマリスの歌術師 (2)
ケイト・コンスタブル
4591104958


面白いけどつかれる上記二冊に気をとられていると危ない。こちらも返却期限があるんだったと息抜きとして読み始める。読みやすい。とても読みやすい。だけどこればかりにかまけていると他の二冊が……というわけで一章ずつ読むことにする。ダロウはどこにいったのだろう。


ケロロ軍曹 (3) (角川コミックス・エース)
吉崎 観音
4047133965


こんなに忙しい(?)のに某弟から借りてきてしまった。この間まで二巻までしか持ってなかったくせになんでつづきを買っているのさ。寝る前読書を終了しようとした瞬間、目に飛び込んできて思わず読み始めてしまったが、就寝時間が遅くなるとてきめんに体調へとはねかえってくるので泣く泣く中断した。


さてクイズです。
一番初めに読み終わるのはどの本でしょうか。

20081020の購入

辺境のオオカミ (岩波少年文庫 586)
猪熊 葉子
4001145863



最寄り駅近くのスーパー中の本屋で購入。

岩波少年文庫の新刊が毎回入荷するのは近所ではここだけなんですよね。
でも発売日に並んでいたことはなくて、そういえば発売日に大都会の本屋に行ったけれども「取り次ぎに入荷したところ」だと言われました。
岩波の本ってそういうシステムなのかな。

あとになって『アイヌ神謡集』もあったんだと気づきました。
夕方、「その時、歴史は動いた」の再放送を見たときに。

でも今月は購入予定がたくさんあるんだよなあ……悩ましいです。

アイヌ神謡集 (岩波文庫)
知里 幸恵
4003208013


『月族 月光の導き ルーンの物語』

月族―月光の導き ルーンの物語
今村 恭子
4759309403


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読了。

現代日本を舞台に、月に魅入られたひとびとの淡いつながりと女子大生の生活を描く、透明で詩的なファンタジー。『月族』のつづき。

重厚な戦記ファンタジーの合間に息抜きがしたくなって手に取りました。
するりと読めた。

ほのかな月の光と、その光によって淡くうかびあがる人々の輪郭。
穏やかで静謐で孤独で、けれど確かに他人と繋がっているというゆるりとした安心感。

臆病さの裏に若さ特有の傲慢さが感じられるけれども、基本的に謙虚な物語。

月族が語り伝えてきたという物語が現実と微妙にかさなりあう様がステキです。


今は迷わず、愛のために生きなさい。



素面で読むとかなりこっぱずかしいですが。
人恋しいときに読むといいかもと思いました。

シリーズは次の巻で完結する模様です。

完結編はこちら。
月族―真実の愛 運命の時
今村恭子 天野喜孝
475931010X


一巻目はこちら。
月族
今村 恭子
4759309195


『果てなき蒼氓』

果てなき蒼氓
谷 甲州 水樹和佳子
4152083387


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読了。

『SFマガジン』に連載されたもの。「現代日本SFを代表するふたつの才能が創りあげた、豪華ヴィジュアル・ブック!」

某家族が貸してくれた本。
そういえばこの連載が載ってるとき『SFマガジン』を読んでたなー、私。図書館で拾い読みだったけど――と思いつつ読みました。

硬質で透明で壮大な世界が描かれている話なんだなと思いました。
ベクトルはSFの方向。

谷甲州も水樹和佳子もけっこう読んでいる作家なのですが、むー。
私はSF読みじゃない、すくなくともハードSFは好みじゃないんだなあ、ということがよくわかった本でした。

とりあえず、目次はこんな感じで。


第1話「星嵐」
第2話「失踪するもの(スカンダ)」
第3話「青睡蓮(プシュカラ)の女神」
第4話「美しい翼を持つもの(スパルナ)」
第5話「種子の歌う星」
第6話「シャンカラ」
第7話「狩人(かりびと)たちの伝説」
第8話「追われるもの」
第9話「スカンダふたたび」
第10話「宇宙を渡るもの」
第11話「星ぼしの根源へ」
最終話「そして故郷へ」

あとがき
科学的背景




科学的背景をまったく見ずに読み始めたとき、固有名詞から脳裏に思い浮かんだのは、じつはインドあたりの世界観でした。たしか下で象がこの世を支えているとかいうものですね。
そのあたりでちょいと好奇心をおこして科学的背景を見てしまってから、私の頭は科学的根拠という奴でぐるんぐるんすることに。

最後まで読んで、これはゆきて(故郷に)帰りし物語だったんだとわかった時点で盛大に気力がぬけました。

それだけの物語で登場人物にもほとんど個性がなく、ただただ衝動に突き動かされるようにすすむ展開で、ディテールを支えているのはガチガチなハード設定という話で、たぶんこれが谷甲州の文章だけだったら途中で投げ出していたと思います。

水樹和佳子の絵がふくらませてくれる透明感、そぎ落とされた硬質な雰囲気、端正でうつくしい世界があってこそ、この本はこの完成度を誇っているのだと感じました。

というか、私としては原案・谷甲州でも全然かまわなかった(苦笑。
私が谷甲州の作品で好きなのは、ハード設定と人間ドラマが等分で物語を構成しているところにあるので、人間くささのないハードだけだと全然おもしろく感じない、ということがわかりました。

そして、ゆきて帰りし物語にこんなに理屈をくっつけなければ楽しめないハードSF読みって、なんて不自由なんだろうと感じてしまった(苦笑。

ただし、物語の終わりがあくまで前向きに終わるのはSFならではかなあとも思いました。
崩壊した故郷でこのひとたちが創り出す世界が、以前とまったくおなじものになってしまうのではないかという不安も感じましたが。

読んでいて、SFというのは未来へのベクトルで出来ていて、ファンタジーというのはぐるぐると循環しているのかなと思いつきました。

あくまで私の個人的な感想ですが。

水樹和佳子の絵は、ほんとうにどこも手を抜かない緊張感のつづく丁寧で繊細な線で、とても美しく、見ているだけで幸せになれました。

「時をかける少女」

時をかける少女 通常版
筒井康隆
B000MEXAOM



かなり前にテレビ録画してあったものをようやく見ました。

うわっ、面白い!

最近映画をほとんど見ないのは集中力が続かないからなのですが、その私が、テレビコマーシャルのたびにブツ切れになる悪条件にもかかわらず最後まで見通した、ということからもその面白さがわかると思います。

これはヒットしたのもうなずけます。

若いなー。
青春だなー。
初恋だなー。

と見ながら思いました。

さいごに切ないような甘いような苦いような感触が残って、じんわりときました。

アニメとしても物語としても満足できる作品。

ところで、この話ってオリジナルの続編という位置づけなんですよね。
オリジナルのヒロインが叔母さんという設定で出てきます。

オリジナルの『時をかける少女』というと私にとってはテレビドラマの内田有紀バージョンでしょうか。
いや、むしろ袴田吉彦バージョンといった方が。
あのときのあの役柄の袴田くんが大好きだったんですよね。
実際、ヒロインも共演者もだれが演じたか覚えてなかったさ。

原田知世バージョンは残念ながら……というわけでもないけど見てません。
アイドル映画を見たいと思ったことのない私でした。
でもテーマソングは歌えます。

で、アニメ『時をかける少女』はブルーレイディスクでも出ている模様です。

時をかける少女 (Blu-ray Disc)
仲里依紗, 石田卓也, 板倉光隆, 原沙知絵, 細田守
B001871AG2


『鳥籠荘の今日も眠たい住人たち 5』

鳥籠荘の今日も眠たい住人たち 5 (5) (電撃文庫 か 10-15)
壁井 ユカコ
4048672649

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読了。

現代日本にある古びた西洋館アパートに住む女の子衛藤キズナと彼女をモデルとして雇う画家浅井有生を中心に、奇妙な住人達の非日常的な日常を描く、ほのぼのだったり病的だったりラブラブだったりちょっぴり不思議風味だったりのいろんなテイスト連作短編集。シリーズの五巻目。

あー楽しい。
相変わらずこのシリーズ大好きですね、私。

キズナと有生とユキちゃんの三角関係も好きだけど、一番好きなのは華乃子ちゃんと巨大猫着ぐるみパパのお話。
この着ぐるみ、ゆびの先からひげの先、尻尾の先まで感覚があるらしいですよ。さらに、着ぐるみ剥がされてもパパはすぐに人間に戻らなかったりするらしいですよ。いったいどうなってるんだろう。着ぐるみとパパったら。気になるなー。

華乃子ちゃんと加地くんの関係もほほえましくて楽しい。

ほほえましいと言えば、有生とユキちゃんの一家も楽しいです。
ひよりちゃんとこかげちゃんの子どもらしい傍若無人っぷりもかわいいんだけど、浅井家と井上家の関係をややこしくしている二人のほんわかママン。すでに人間を超えてます。
このままどんどんややこしく増殖していくのだろうか、この一家は。それはそれでまた楽しいけれども(笑。

大家族といえば、ホテル・ウィリアムズチャイルドバードの古参住人、銀造さんと鋳造さんのご家族にも圧倒されたなー。

てなわけでこの巻の目次はこんなふう。


〈続・無題I〉
第1話 そして誰もいなくなった
第2話 パパはわたしたちのHERO
第3話 交番/くつした/スケッチブック
第4話 それは非可逆的ながら連続的であり
第5話 聖夜、シナプスの宇宙で
〈続・無題II〉




一時的に集まった住人達の疑似家族的な雰囲気のおはなし、というのはよくあるけれども、それはたいてい登場人物たちの通過儀礼みたいなもので、さいごにはそれぞれの道を歩き出すことになる、というのが相場ですが、このシリーズもどうやらそういうことになるみたい。

で、この作品の際だっているところは、ホテル・ウィリアムズチャイルドバードが住人達にとって通過儀礼というより、社会的な避難所というか聖域、ええと、なんていうんだっけかキリスト教でいえば教会の中は治外法権になるみたいな、現代的に言うならシェルターみたいな役割を果たしているってところかなーと思いました、この巻を読んで。

それだけ住人達はみんな傷を抱えた人たちなんですよね。
そのところに私は感情移入してしまうのかもしれないです。

さて、このシリーズはつぎで完結だそうです。
誰もいなくなったホテル・ウィリアムズチャイルドバードのその後のお話となるのでしょうか。
楽しみに待ちたいと思います。

鳥籠荘の今日も眠たい住人たち 4 (4) (電撃文庫 か 10-14)
壁井 ユカコ
4048670131


『〈本の姫〉は謳う 4』

〈本の姫〉は謳う 4 (4) (C・NovelsFantasia た 3-5)
多崎 礼
412501048X


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読了。

アメリカ開拓時代風異世界ファンタジー、完結編。

おおう、なんというきれいな着地!
邪悪な言葉の散らばった理由、アンガスの存在理由、並行して描かれた天使の“俺”の物語との関係、すべてスマートに収束して回答が与えられ、ついでに大団円でした。

この最終巻の評判が芳しくないのは、理が勝った文章でつづられていく部分的にはSFかなと思われていた作品が、カンペキにファンタジー的な終わり方をしたためなのかなと思います。

広大無辺な無意識の沃野というのは、つまりアボリジニのドリームタイムだよなーと私にとっては実に納得できる終わり方だったんだけど。
もうすこし、感覚に訴える描写があれば……いや、それだともっと不満が出そう(汗。

これってアニメ『RD 潜脳調査室』の終わり方と傾向が似ているかも。
あれは玉手箱を持ち帰れなかった浦島太郎が最後に玉手箱をもらう話だと私は思ったんだけども、やっぱりなんとなく評判悪いですよね……。

この作品について私が惜しいと思うのは、展開よりも設定の方。
文化的な混在状態の理由がまったく説明されなかったことのほうです。
一神教の天使がぞろぞろでてくるのに神様はいない。
イタリア語っぽい音楽用語に、人物名は英語っぽい。
この世界の背景はいったいどうなっているのですかと、ずーっと疑問符状態だったのだけど、けっきょくそこらへんの説明はなかった。

ここまできれいにまとまった話だから、よけいに残念に感じます。

しかしともあれ、今年の収穫であることはたしかです。
まとめて読んだら、もうすこし感想が変わるかも、と思いましたです。

〈本の姫〉は謳う 1 (1) (C・NovelsFantasia た 3-2) 〈本の姫〉は謳う 2 (2) (C・NovelsFantasia た 3-3) 〈本の姫〉は謳う 3 (3) (C・NovelsFantasia た 3-4)

『オペラ・グローリア 讃えよ神なき栄光を』

オペラ・グローリア―讃えよ神なき栄光を (角川ビーンズ文庫 56-6)
栗原 ちひろ
4044514062


[Amazon]


読了。

硬質かつ華麗な文章で人々のせつない生と世界の謎を描く、光と闇と音楽の異世界ファンタジーシリーズ、六冊目。『オペラ・ラビリント』のつづき。

おおお、クライマックスー!!という感じですね。
怒濤の展開、スリルとサスペンス、輝く闇とひそやかな光。
問い続けた謎のとんでもない回答を見て、私はかなりしてやられたと思いました。
詩人さんの正体はある程度想像していたけど、まさか根本にそんなどんでん返しがあろうとは。

そして物語は収束し、ついに結末へ……向かう前に番外短編集が挟まれるようです。

いまにしてみれば、カナギとミリアン、ソラの旅という物語のデフォルトは、ものすごく圧縮されていたなあと私は思う。
物語にとってはそれほど重要でなくても、デフォルト状態ってのはけっこう思い入れがあるのですよね。それをこんなに早く切り上げて、さっさと展開させていった作者様を尊敬します。
なんかとっても身につまされるなあ……(汗。

番外短編集はこちら↓。

オペラ・メモーリア―祝祭の思い出 (角川ビーンズ文庫 56-7)
栗原 ちひろ
4044514070




『狩人は眠らない ―幻境にて―』

狩人は眠らない―幻境にて (チェリッシュ絵本館 (1))
萩尾 望都
「狩人は眠らない」



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1984年に白泉社から刊行されたチェリッシュ絵本館シリーズの一冊目。
Amazonに書影はないので、自分で写真を撮りました。下手でスミマセン。

萩尾望都の絵本なんて珍しいのですごく欲しかったのに、なぜか購入しなかった。
たぶんお金がなかったからですね。
当時は『LaLa』の読者だったので刊行前にいろいろと期待大のラインナップが挙げられていたのを見ていたわけですが、結局すべては出なかったんじゃないかな。
たしか成田美名子の『粋』とかいうタイトルも予告されていたのに、出なかった気がする。

こんなあとになって実物を拝めるのはすべて図書館のおかげです。深々とお礼。

で、この本ですが。

単品でも十分に奥深い、精神的な世界を表す簡潔で詩的な言葉と、物語を感じせる華麗な絵がとても魅力的な作品ですが。

今になってみると『マージナル』のためのイメージワークという部分が大きかったのかなあと思います。


生きるのは さして むずかしいことじゃない
自分が 生きるに 値するという
理由(わけ)を考えればいいのだ 正当な理由を

こうして考えていると 死がすぐ そこまで来ている

死のための理由は いっぱいあるのに
なんと生きるための理由が みつけにくいことだろう



これってたぶんメイヤードだよなあ……。いや、グリンジャかも。
ああ、読み返したくなってきた。

とうぜん絶版だろうから、古本屋さんに行くか図書館で探すかしかないと思いますが、しみじみとよい本です。
機会があったらぜひ手にとってみてください。

『オチビサン 1』

オチビサン 1巻
安野 モヨコ
4022504641



朝日新聞で毎週日曜日に掲載されているマンガの第一巻。

季節のあれこれを背景にオチビ、ナゼニ、パンクイ、ときたまおじいが登場する、ほのぼの日常マンガです。
毎回一ページしかないんだけどすべてカラーという贅沢な連載。
単行本には英訳まで付いていて、英訳分はモノクロなんだけど、さらに贅沢。
カバーの折り返しに「オチビサンしおり」がついてますが、だれが切り取ったりするもんか(笑。

安野モヨコのマンガは他に一編も読んでいない私ですが、この『オチビサン』は我が家の新聞淘汰計画で生き残ることになった重要な要素です。ほかに『ののちゃん』も重要だけど。

毎週楽しみにしているんですが新聞だとホントにその場限りなので、こうしてあらためて読み返すことができて幸せでした。

週一回の幸せ、というのも捨てがたいですがv

20081010の購入

光回線の工事予定日だったのに、代理店の手違いで無期延期に。
大騒ぎの末にぽっかりあいた空白に、ふと思い出して本屋へと出陣。

鳥籠荘の今日も眠たい住人たち 5 (5) (電撃文庫 か 10-15)
壁井 ユカコ
4048672649


ゲットしました。

ついでに図書館の本も受けとってきました。

妙に蒸し暑い日だったのでなんだかとても疲れました。

『チーム・バチスタの栄光』上下巻

チーム・バチスタの栄光(上) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 599) (宝島社文庫 599)
海堂 尊
4796661611


[Amazon]


読了。

とある大学病院にアメリカから招聘した心臓外科のスペシャリストを中心に組織された“チーム・バチスタ”。成功率60パーセントの手術で連戦連勝を重ねたチームにあるとき異変が訪れる。立て続く術中死を調査する命令を受けた万年講師田口の孤軍奮闘と、突然あらわれて指揮を執ることになった厚労省の役人白鳥の怪捜査を描く、医療ミステリ。

第4回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作品。

ちょっと読んでみたいかなあと思っていた矢先に持ってる人がいたので、貸してもらって読みました。

うーん、面白かったです。

うーん、というのは私の予想とはだいぶ雰囲気が違っていたことをあらわすのですが、娯楽ミステリとしてはかなり高水準の作品だと思いました。

ムードとしては冲方丁と『銀魂』を掛け合わせて割ったような感じ?
洗練度とキャラクター度は上記のふたつにはおよびませんが、医療知識と医療現場の臨場感で圧倒します。構成、ストーリー展開ともいうことなし。
ラノベっぽいけど、幾分社会派っぽい雰囲気も備えていて、スピーディーに進むスリリングな小説。
読みやすいことは間違い無しです。

現代の医療現場の抱える矛盾や問題点などの隠しテーマもきちんと活かされているし、ミステリとしてカタルシスが味わえるのもよいと思います。

娯楽作品はこうあるべきなんだろうな、という見本みたいな感じ。

というわけで以下は個人的な違和感の正体をさぐる文なので、興味のない方はすっ飛ばしてください。


チーム・バチスタの栄光(下) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 600) (宝島社文庫 (600))
海堂 尊
4796661638



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20081009の購入

病院帰りの悔し紛れに一冊購入しました。

オチビサン 1巻
安野 モヨコ
4022504641


なにが悔しいって、来週もまた、おんなじところに行くことになってしまったのですよ。
いつものようにつぎは二ヶ月後だと思っていたのに。
自分のためだからしかたないけど、でも片道二時間通院は疲れるんだよ。
お腹も空くし。

ああ。
溜息しか出てこない……。

『テンペスト 上 若夏の巻』

テンペスト 上 若夏の巻
池上 永一
4048738682

[Amazon]


読了。

沖縄出身の著者が、ヴィクトリア朝時代の沖縄を舞台に、ひとりの少女の数奇な人生と列強に翻弄される琉球王朝の運命を描く、歴史ロマンファンタジー大作の上巻。

これはすごい!
作品から放たれるパワーに圧倒されました。
以前から作者さんの作品には得体の知れない、というと失礼ですが、とにかくものすごいエネルギーが満ち満ちていましたが、このお話においてついに津波となって押し寄せてきた、という印象です。

感嘆、狂気、乱舞、恐怖、不安、喜び、そうか、これって感情のエネルギーなんだ、と今書いていて気づきました。

ヒロインは父親にのぞまれずに母の死と引き換えに生まれてきた子です。
父親は男の子をのぞんでいて、生まれた彼女には名前もつけず放置、かわりに親戚から養子をもらいます。
名前を与えられなかった彼女はあるとき自分で自分に名をつけます。その名は真鶴。
(あ、そうか。これって祀るに繋がるのねー。)

ところが兄となった嗣勇は学問に才をあらわさず、父親の怒りを避けるために真鶴がかわりに問題を解いてやる始末。真鶴は学問全般に秀でていて、軟禁されているキリスト教宣教師ベッテルハイムの元に通ってヨーロッパ系の外国語まで身につけてしまいます。しかし父親は真鶴を認めない。彼女は女だから。女は科試を受けられない。首里城の役人になることもそこで出世することも出来ないから。

しかし、あるとき兄が父親の仕打ちに耐えかねて家出をした。真鶴はここで最初の決断をします。すなわち、自分は女を捨てるという決意です。
父親は男装で現れた娘にかつて与えるはずだった名を授けます。孫寧温と。

そこからはもう山あり谷あり崖あり海ありというかんじで、怒濤のごとくストーリーが展開してゆきます。
作中でもまれつづける琉球さながら、押し寄せてくるエネルギーに翻弄されるまま息も絶え絶え、きゃー、ひー、うわー、ぎゃー、と読み手の心の悲鳴はあがりつづけます。

ちょっと個性的すぎる登場人物もたくさん登場。
思いこみの激しい父親。女形をめざしていた兄。親友となるライバル。賢者兼かわりもののおじいさん。陽気で酒飲みで何度も科試に落ちているおじさん。とこのあたりまでは池上作品ではごく普通。
さわやかな青年武士はいままでにないタイプでおっと思い、けれどお約束のオバァが登場しないなあと呟いたとたんに女たちのとんでもない地獄が目の前にひらけてしまったり(苦笑、かなり壊れた清国の宦官のご登場には、うわーコレだよコレ!と叫んだり。

ちょっと『彩雲国物語』を彷彿とさせるところがあったりもしますが、あちらの可憐な繊細さはこの世界では存在できないでしょう。すぐに踏みつぶされてしまうに違いない。

琉球が清と日本、そして列強の渦の中で変化していく過程がここにあるのだとおもいます。
ひとびとの悲痛な叫びを無視して突き進む、時代の流れがここにあるのだとおもいます。

表にあらわれる男の理性と物質の世界と裏にひそむ女の情と霊的な世界がからみあい、ぶつかりあい、歴史の流れとともにおおきな渦を巻き起こす。
爆発を繰り返すような力にあふれる描写にどこか遠くの世界に放り投げられているような、極彩色、絢爛豪華な琉球文化にいろどられた、壮大かつ劇的な歴史ファンタジーです。

まさに嵐。
まさにテンペスト。

これから読もうとする方は絶対に上下巻揃えておのぞみ下さい。
しかたがなかったとはいえ、つづきを求めてもだえているおバカがここにいます。
下巻がはやく読みたいよう~ょぅ~ょぅ~ょぅ~←エコー(笑。

テンペスト 下 花風の巻
池上 永一
4048738690

『ケロロ軍曹 2』

ケロロ軍曹 (2) (角川コミックス・エース)
吉崎 観音
4047133442



読了。

楽しい、かわいい、笑える。
息抜きに最適。

これ以上の感想はでてきません。

あ、アニメでみた地下基地の成り立ちと全容がようやくわかったです。
ごくまれに見ていただけなんだけなんですが。
それも夕方やってたときだ。

それからケロロの愛機がiMacなのが嬉しい。
私が持ってた機種だよー。色は、つーか柄は違うけど。

残念なのは貸し出し元がココまでしか所有していないこと。
でも買えとようきゅうするのははなはだはばかられるので……。
機会があったら図書館で借りてみたいと思います。
『犬夜叉』のつぎにね。

そういえば犬夜叉九巻、いつになったら順番回ってくるのだろう。

ケロロ軍曹 (3) (角川コミックス・エース)
吉崎 観音
4047133965

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