20140224の購入

宝石の筏で妖精国を旅した少女 (ハヤカワ文庫 FT ウ 6-1)
キャサリン M.ヴァレンテ 水越 真麻
4150205566


リアル書店に行ったら、読んだばかりの『孤児の物語』の作者さんの本を発見。
手にとって、あっという間にレジに向かってました。

ぱらぱらとしてみたら、こちらはずいぶん明るそうな雰囲気です。
読むのが楽しみー。

『孤児の物語 I 夜の庭園にて』

孤児の物語 I (夜の庭園にて) (海外文学セレクション)
キャサリン・M・ヴァレンテ 井辻 朱美
4488016529


[Amazon]

読了。

王宮の庭園でだれにも省みられずに育ったふしぎな少女が、幼い皇子に夜毎語り聞かせる摩訶不思議な物語。

この本は、凄かった。
見かけは『千夜一夜』の体裁をとってるのですが、読みはじめるとたんなる入れ子構造の話ではないことが次第にわかります。

少女の語る話の中で出てきた人物がまた話を語り、その中でまた人物が語り、と目まぐるしく語り手の交代するいくつもの話が、それぞれ別個のものだと思っていたところが、だんだんそうではないらしい事が判明してくる。

すると、読み手は驚き慌て、既に読んだはずの話をもう一度確かめたくなり、しかし今読んでいる話からも離れがたく、事実、目の前で展開する物語からはなたれる強烈な吸引力に引き寄せられて、うっすらとしたつながりを意識しつつ、いま語られる物語の波に翻弄されて、いつのまにかとんでもないところに打ち寄せられているのでした。

話の土台となる物語世界の不思議さも群を抜いています。

大枠の物語の舞台はとあるスルタンの宮廷、というか後宮の夜の庭。

はじめに語られる物語のはじめの主役は西欧中世の王子様。

なので安心して読んでいると、そのうち星の物語やら月の物語やら月を信仰する怪異な一族やらが現れて、どんどん混沌としていきます。

多くの宗教の信者がつどうという都の存在から、どうやらこの世界の信仰はイスラームやキリスト教ではなく、もっとたくさんの種類のそれはもう様々なものがある模様。

しかもけだものと魔物と人間が混然として暮らしている様子。

わたしは、月を信仰するイー族の話に興味津々でした。
おぞましいのにすごくこころ惹かれます。

荒唐無稽な話が連続する中で、それらのじつは緻密にくまれた設定をかいま見たり、取るに足りない脇役の語った話にでてきた人物が、ずっとあとになってふたたび現れた時に大きな存在になっていたり。

いままで経験してきた物語をよむ楽しみをいくつもとりこんで凝縮したような、いままで読んだことのない新しい物語を読んだ、そんな読書体験でした。

案の定、うまく言い表すことはできませんでしたが、とにかく、凄かった。
翻訳を担当されているのが井辻朱美さんということで、日本語の文章としても読みやすく、典雅な雰囲気が楽しめます。

読んだ傍から読んだ部分を忘れてしまうほどに、いくつもつらなるたくさんの物語を、脳裏で結びあわせていくのが楽しくてなりませんでした。

できたら、この本は手元においておいて、何度も読み返したりしてみたい。

二巻を読む時には切実にそう思うだろうなあ。

つづきも既に刊行済みです。
孤児の物語2 (硬貨と香料の都にて) (海外文学セレクション)
キャサリン・M・ヴァレンテ 井辻 朱美
4488016537

20140222の購入

ヴィンランド・サガ(14) (アフタヌーンKC)
幸村 誠
4063879569


さすがに人気作だけあってリアル書店でゲットできました。

ところで、
このところ更新が購入記録ばかりで申し訳ないです。

読んではいるのですが、一冊にとても時間がかかったり、それが図書館から借りた本で期限ギリギリになってしまい反芻するまもなく返却しなければならなくなったりで、どうにもスローモーな自分との戦いに敗けてます。

二月は五輪観戦などもあって、よけいに時間がない……orz

申し訳ないので、読んだ本の記録はこちら。
http://mediamarker.net/u/moonsong/

……てここで『ヴィンランド・サガ』みたら完結って書いてあってビビッた。
実物見たら「奴隷編完結」。驚かせないで欲しい〜。

20140219の購入

明治失業忍法帖 5―じゃじゃ馬主君とリストラ忍者 (ボニータコミックスα)
杉山 小弥花
4253097294


以上、購入。

降雪を避けて外出をひかえていたため、発売日に買いに行けなかったら、見事に売り切れ。
しかたなくネットでぽちりした本が届きました。

出遅れた自分が悪いとはいえ、マンガすらリアルで買えないとなるとしょんぼりしてしまいます。

とはいえ、読むのはすごく楽しみ←だから買ってるんだけどね。

20140213の購入

アンヌウヴンの貴公子 (マビノギオン物語1) (創元推理文庫)
エヴァンジェリン・ウォルトン 田村 美佐子
4488579035


以上、購入。

ネットで見つけました。

「これってナンシー・スプリンガーの『アイルの書』シリーズの解説に載ってた本じゃないですか!?」とビックリして、即座にぽちり。

「アイルの書」も出てかなり経つシリーズだから、知っているかたもそんなに居ないかと思いますが、わたしは当時このタイトルをみてものすごく読みたくなったのです。しかし、翻訳出版される気配はなく、すっかり忘れ果てていたのでしたが。

まさか、こんなに時間が経ってから読めるようになるとは……感無量です。

『八百万の神に問う 2 夏』

八百万の神に問う2 - 夏 (C・NOVELSファンタジア)
多崎 礼
4125012601


[Amazon]

読了。

和風の異世界を舞台に、楽土の調和を護る音導師の活躍を描く、時代小説めいた人情ファンタジー。シリーズ第二巻。


ロクノ里の専属音導師となったイーオン。そのもとにゴノ里の長から依頼が届く。ロクノ里に荷を運んでくる歩荷の行方不明が相次いでいるというのだ。イーオンとともにゴノ里におりたシンは、自分と同じ出散渡人の血の混じった異境者のこどもたちがフィランスロ教会の教父ゲイルのもとに身を寄せている事を知る。ゲイル教父は音導師の修業をし、さきごろ音叉を手に入れたという。ゲイルの教会には一般信者の他に雰囲気の良くない出散渡人が出入りをしていた。



読み終えてずいぶん経ってしまいましたが、面白かったです。
これまでのシリーズの張りつめたようなシリアス展開とは異なり、ユーモア交じりの余裕ある筆運びで、一気に読んでしまいました。

それで満腹ーとなってしまったため、感想を書く必要が感じられなくなってしまったのが敗因←この記事を作ったの、昨年の九月でした。

つづきを手に入れてから書かなきゃと思いつつ何度か読み返しましたが、そのたびに満足して文章を書くまでに至りませんでした。おかげでなかなか続きが読めず、はい、わたしはお馬鹿です;

春の巻では若き音導師サヨが主役でした。
夏では、まだ子供なのに過酷な出来事のために死を望んでロクノ里まで流れてきてしまった少年シンの物語が語られます。

シンは、異教徒であり異国人である出散渡人の父親を持つ、異境者でした。
それは他人にも容姿ですぐに判ります。

天路の国は出散渡と戦争をして、どうやら敗けた模様です。
異教徒でもある出散渡人との感情的なかかわりはどうしても負の方向に傾きがちだということがわかります。

さらに、出散渡人の信ずるフィランスロ教の一派は、天路の国の楽土をかれらの教義の楽園と同一視していたりもする模様。

新たな出会いと喜びに、過去に受けた傷がもたらすシンの葛藤が、楽土に対するフィランスロ教の思惑とかさなり、物語はおおきなうねりとなり、最高点に達したとき、シン音導師のご登場と相成ります。

音導師は和を以て貴しと為す楽土の掟を体現する存在。
諍いの調停者でありますが、裁きを行うものではなく、わたしは最初弁護士のようなものかなと思いましたが、読んでみるともっと根源的に理想=調和を追求する存在なのかなと思えます。

この巻では、イーオンの、大酒くらう理由や過去に辛い思いを抱いていることがしだいにあきらかとなり、かなり興味をそそられました。

彼女の抱える傷も出散渡やフィランスロに関わりがあるものなのでしょうか。

ぐい、とひきよせられたところですが、どうやらこのつぎはゴノ里の防人トウロウに焦点が当たる模様。かれの噛みしめている赤錆の理由は、なんと……てところで次巻に続くです。

さあ、はやく続きを読もう。

ところで、今回おもしろいなあと思ったのはシン少年の特技(?)。
それと、素直になれないシンの憎まれ口と、それをいなして翻弄するイーオンとの会話が楽しかったです。

大きな猫さんはどうしてもこたつ猫でイメージしてしまうw

サヨの護衛についたミズハさんは天然不器用娘の典型でしたが、登場のたびに場を和ませてくれました。つづきでの大暴れ(苦笑)も期待です。

八百万の神に問う3 - 秋 (C・NOVELSファンタジア)
多崎 礼
412501275X