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『〈本の姫〉は謳う 4』

〈本の姫〉は謳う 4 (4) (C・NovelsFantasia た 3-5)
多崎 礼
412501048X


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読了。

アメリカ開拓時代風異世界ファンタジー、完結編。

おおう、なんというきれいな着地!
邪悪な言葉の散らばった理由、アンガスの存在理由、並行して描かれた天使の“俺”の物語との関係、すべてスマートに収束して回答が与えられ、ついでに大団円でした。

この最終巻の評判が芳しくないのは、理が勝った文章でつづられていく部分的にはSFかなと思われていた作品が、カンペキにファンタジー的な終わり方をしたためなのかなと思います。

広大無辺な無意識の沃野というのは、つまりアボリジニのドリームタイムだよなーと私にとっては実に納得できる終わり方だったんだけど。
もうすこし、感覚に訴える描写があれば……いや、それだともっと不満が出そう(汗。

これってアニメ『RD 潜脳調査室』の終わり方と傾向が似ているかも。
あれは玉手箱を持ち帰れなかった浦島太郎が最後に玉手箱をもらう話だと私は思ったんだけども、やっぱりなんとなく評判悪いですよね……。

この作品について私が惜しいと思うのは、展開よりも設定の方。
文化的な混在状態の理由がまったく説明されなかったことのほうです。
一神教の天使がぞろぞろでてくるのに神様はいない。
イタリア語っぽい音楽用語に、人物名は英語っぽい。
この世界の背景はいったいどうなっているのですかと、ずーっと疑問符状態だったのだけど、けっきょくそこらへんの説明はなかった。

ここまできれいにまとまった話だから、よけいに残念に感じます。

しかしともあれ、今年の収穫であることはたしかです。
まとめて読んだら、もうすこし感想が変わるかも、と思いましたです。

〈本の姫〉は謳う 1 (1) (C・NovelsFantasia た 3-2) 〈本の姫〉は謳う 2 (2) (C・NovelsFantasia た 3-3) 〈本の姫〉は謳う 3 (3) (C・NovelsFantasia た 3-4)

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