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『オペラ・アウローラ 君が見る暁の火』

オペラ・アウローラ―君が見る暁の火 (角川ビーンズ文庫 56-8)
栗原 ちひろ
4044514089


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読了。

華麗かつ硬質な筆致で世界の奏でるうつくしい旋律と苛酷な運命に立ち向かう青年と少女を描く、本格的異世界ファンタジー。シリーズ完結編。

刊行順に読みたい私としてはここで『オペラ・メモーリア』に突入したかったのですが、なぜか図書館の予約数がとても多くてなかなか順番が巡ってきそうになかったため、先に完結編を読むことにしました。どうしてかこちらのほうが予約が少なかったので。

それでも前巻の『オペラ・グローリア』からひと月も経ってしまったので、それまでの話を思い出すのにちと時間がかかりました。えーと、カナギとソラは最後にどうなってたんだっけ? いつものことながら短期記憶が長期記憶に移行しないままだったみたいです……。

そんなこんなで初めのうちは思い出しながら少しずつ読んでいたのですが、ああ、なんて素敵な大がかりな展開!
これぞまさしく本格異世界ファンタジーといいたくなるような、壮大かつ華麗な話運びにはかなくも美しいシーンの連続!

半ばひきずられるようにして一気に読み終えてしまいました。

うわー、凄かったあ。
こんなに話が広がって大丈夫なのかと心配していたのも杞憂でした。
話としてもドラマとしてもファンタジーとしても、うつくしく感動的に完結しています。

大人数の登場人物にもなにかしらのフォローが与えられて、それぞれに役割を果たし、心おきなくみずからの運命に身をゆだね、あるいは抵抗をし続けて、意志をまっとうしていく姿に、いちいち納得させられ、幸せになりました。

カナギとミリアンの主人公たちの正統派でぎこちないのロマンスも、バシュラール様とシュナルさんたち脇役のちとずれた大人の恋愛も、壮大な世界のドラマの中にあってかすむことなく、キラキラとした輝きを放ってました。

恋愛をしていない光魔法教会やラングレー氏など脇役の方たちもまた、ニヤリと笑えるような台詞で自己主張をしています。

すみずみまで心配りの行きとどいた、劇的な終末と再生の物語だったなーと思います。

世界の王と鳥の神の神話の真相とその結末の哀しさ切なさに、暁の大空にひろがる光と大地を埋めつくしてゆく花々の生命の輝きが深く印象に残るお話でした。

読み終えて、ああ、よかったなーと思うと同時に。
この作品を書かれた作者様をかなり羨ましく思ったことでした。

シリーズ初め方はちととっつきにくいけれどだんだんどんどん面白くなりますので、本格ファンタジー好きのかたにはぜひ読んでいただきたいシリーズです。

さて、今度こそ番外短編集を読みたいと思います。
まだ予約が混んでるのが哀しい。

オペラ・メモーリア―祝祭の思い出 (角川ビーンズ文庫 56-7)
栗原 ちひろ
4044514070


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