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『邪眼の王子 夢語りの詩2』

邪眼の王子 (花丸ノベルズ―夢語りの詩)
妹尾 ゆふ子
4592860438



読了。


薫り高い文章でうたびとのものがたる異世界ファンタジー「夢語りの詩」シリーズの二冊目。ですが、お話としてはつづきではなく、シリーズの開幕編といった趣。



南方の覇王と呼ばれる人物のもと、発展をつづける都市ラングール。〈百の塔の都〉の異名を持つ街の聖なる避難場所〈沈黙の庭〉に、逃げ込んできた少年がいた。かれの名はヴァタール。覇王の庶子のひとりであるかれは、生まれついて両の眸の色が異なるという異相のために、邪眼として忌まれていた。母親からも見捨てられ政争から距離を置いて暮らすラウラ妃のもとで育ったかれにとって、心を許せるのは乳兄弟のバールとうたびとのパッラーダのみ。異母兄弟達からつねに蔑まれ、暴力をふるわれるたびに、かれは〈沈黙の庭〉に居場所を求めてきたのだった。そのときも、いつもの災難から逃れようとしたヴァタールは、そこで鋭いまなざしをした少女と出会った。持ち込み禁止の剣――しかも抜き身の――をたずさえた彼女は、兄弟達に追いつかれたかれにその剣を与えて去っていった。





ふー。
以前読んでいた時の私はほんとうに何も考えてなかったんだなーと、あらすじを書きながらつくづくと思い知りました。
はい、これも再読です。

何も考えてなかったというか、何も考えずに読むのが私のスタイルだったといった方が近いでしょうか。
主人公没入型で、読んでる時の出来事が読み終えた時にはぜんぜん残らなかったりすることもしばしばでした。面白いと感じる本ほどそうなのですが、この本もその典型だった模様。いまでもかなりそういう部分が残っていて、そういう本ほど感想が書きにくかったりします。

で、このお話ですが。
あらためて読み返してみて、私の好みはまったく変わっていないんだなとわかりました。

うたびとの美しい言葉の語るものがたり。
悲劇の姫君から生まれた薄幸の王子。
男勝りの少女戦士。
不幸を予言する巫女。
強い生命の力をもち周囲に良くも悪くも影響を及ぼしてしまう覇王。

小さなエピソードを積みかさねた上に起きる劇的な展開。

それから歌。詩。うた。

はあ……ためいきです。

なんでこの本、絶版なんでしょう。しかも、物語ははじまったばかりだというのに、つづきも書かれていないのです。

まあなんとなくね、売れなかった理由は推察できます。
語りが中心なのでキャラクターの個性が弱いんですよ。その美麗な語りも、ラノベ読者にはとっつきにくいと受けとられたかと思う。

でも、そこがいいのです。私にとってはそれがこの話の美点なんです。
この語りのつくりあげる雰囲気が大好きなんです。
だから大切に保管していたんです。

また読み直せて幸せでした。
捨てられない女にもたまにはいいことがありますね(笑。

本当はこのつづきがどうなるのか、あとがきに書かれていた本来の主人公のこともふくめて、いろいろと知りたいなあと思うのですが、いやいや無理は申しません。

でもいつか、シリーズ名《覇者の砦》が書かれる日がきたらいいなあと、思うだけならいいですよね!

今回もアマゾンでの取り扱いはなしで、書影は自分でスキャンして取り込んでみました。
デジカメはいろいろとヘンだったので……。スキャナを使ったのが久しぶりでしかももらい物を初めて使ったのでやっぱりうまくいってないところがあるのが哀しいです。

ところで、この本が出た時に「花丸ノベルズ創刊」だったのですね。
そういえば、「夢語りの詩1」にはレーベル名がなかった。そして紙質もぜんぜん違っている。この本、白泉社のコミックスと紙が同じなので経年劣化が心配です。

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