『恋のドレスと舞踏会の青 ヴィクトリアン・ローズ・テーラー』

恋のドレスと舞踏会の青―ヴィクトリアン・ローズ・テーラー (コバルト文庫 あ 16-23)
青木 祐子
4086012456


[Amzaon]


読了。

ヴィクトリア朝のロンドン周辺を舞台に、仕立屋の女の子クリスと公爵家の跡取り息子シャーロックの恋のゆくえを繊細に描く、時代ロマンスシリーズ十四冊目。本編としては十二冊目。

シリーズものにつき既刊のネタバレを含みます。


ようやく気持ちを確かめあったクリスとシャーロックだが、お互いへの距離のとり方がわからず不安な日々を送っていた。そんな折、クリスの店『薔薇色(ローズ・カラーズ)』にオルソープ伯爵家主催の晩餐会への招待状が届く。オルソープ家のアディルはクリスのつくったドレスを着てシャーロックをふり向かせたことがある、いわばクリスのライバルである。最近、世間では二人の仲が噂されている。クリスはシャーロックのアディルへの気持ちに対する不安と自分のつくったドレスに対するプライドの間でゆれていたが面には出せないままだ。いっぽう、アディルは今度こそシャーロックの心をつかむために闇のドレスと噂される『夜想』のドレスを注文していた。




うわー、シャーロック、なんて奴ぅ。

というのがこの巻の大まかな感想でございます。

あんたのせいでクリスもアディルもパメラちゃんまでもが振りまわされてるのよ。
そこんとこ、どういうつもり? わかっててやってるの!?
お説教してやりたい気分が満々です(苦笑。

結局欲張りなんですよね、自分の地位は当然守っておきたい、けれどクリスは手放したくない、アディルも傷つけたくない、悪者になりたくない。

若いから仕方がないといえばそれまでですが……ここらでシャーロックにはライバルが必要なのではなかろうかと思われましたよ。何がもっとも自分にとって大切なのかを身にしみて感じるような出来事がないと、この男、いつまでたってもどれかを選べなくてアイスが溶けていってしまいます。

それでも、やけくそのようにパートナーを替えて踊りまくって、パメラちゃんを翻弄する姿は、ちょっとかっこよい&可愛かったです。ちっ(笑。

そういえばいつもはチャキチャキのパメラちゃんが、縄張りから出るとこんなに臆病になってしまうのね。新鮮でしたが、それでも勇敢に行動してくれて嬉しかったです。

あとは、なぜかクリスに近づいてくるジャレッドくん、何か裏があるなと思っていたらやはりそうか。番外編キャラクターがいきなり本編に当然という顔して現れるとちと混乱いたしますね。でもこれくらいの余録がないと雑誌のほうに差し障りがあるかもとも思うし、まあ、そのうち本でも読めるでしょう。

時系列が重なっているという男性陣の番外編が連載中だそうで、そちらも楽しみにしています。

が、やはり一番読みたいのは本編のつづきです。
お待ちしています。


前の巻はこちら。
恋のドレスと約束の手紙―ヴィクトリアン・ローズ・テーラー (コバルト文庫)
青木 祐子
4086012030


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