『桃源の薬』

桃源の薬 (コバルト文庫)
山本 瑤 香坂 ゆう
4086006731


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読了。

中華風異世界ファンタジー少女向け。シリーズ開幕編。



皇帝を助けた金竜の伝説が伝えられる東株国。もうじき十五になる少女招凛花は都の北方にある白翼山を懸命にのぼっていた。この山には魑魅魍魎が跋扈するといううわさがあるものの、そんなものが現実にいるわけがない。険しい道のりにひるみもしない彼女には、ある人物に会うという大きな目的があった。その人物はおそらく方士で薬を作ることにひじょうに長けているのだ。ところが、やはり白翼山はあやかしの場所だった。獣の気配に足どりを乱した凛花は、逃げようとして斜面を転がり落ちた。目の前の犬のような狼のような白い獣が言う。『喰わせろ』 ぺろんと頬を舐められた凛花は昏倒した。




なんとなーく気になっていたシリーズ、ふと思いついて検索したら予約待ちなしだったので借りてみました。

結果。

おお、これはけっこう当たりかも。

きっちりと説明描写のゆきとどいた文章に、生き生きとしたキャラクター。
若干甘めではありますが、筋の通ったストーリー展開。
なによりも中華風の物語世界がディテールゆたかに描きこまれているところが嬉しいです。

端的に言ってしまえば、異界めいた山奥にひとりで住まう、不思議な存在感を放つ若き方士インシェンと、大貴族の姫ながら放置されていたため庶民感覚で素直に育った凛花のロマンスがメインですが、インシェンの複雑な生い立ちやかれの周囲に薬を求めてたちあらわれるあやかし達の存在をときにユーモアを交えてあたたかく描き出していて、読んでいて「かわいい話だなー」と心がぬくもりました。

とくに属性が犬っぽいけどじつは○○のシロがとても可愛く、いい味出してるなーと思います。ちと可哀想な役だけど(苦笑。

雰囲気としては中国仙人譚風ラブファンタジー、少女向け、ほのぼの風味というかんじでしょうか。

この巻では、二人の出会いと、その後が描かれていまして、これはこれでもう完結でもいいかなと思うのですが、シリーズはここから延々とつづきます。
どういう目的で続くのかは読んでみないとわかりませんが、とりあえず次巻は借りてみるつもりです。

収録タイトルは以下の通り。


黄金の媚薬
龍の秘薬

あとがき



つづきはこちらです。
桃源の薬 星の杖と暁の花 (コバルト文庫)
山本瑤 香坂 ゆう
408600724X

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