『時間のない国で 上』

時間のない国で 上 (創元ブックランド)
ケイト・トンプソン 渡辺 庸子
4488019498


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読了。

現代アイルランドを舞台にしたロウファンタジーの上巻。

みんなが「時間がない」と焦りながら生きている。
時間はどこへ行ってしまったんだろう。

母親のために失われた時間を求めて異界へと踏み込んでしまう、十五歳の少年JJのお話です。

はじまりはすこしミステリめいている以外、これといってファンタジーぽくは感じられないのですが、変わっているのはパートの一項目のあとにかならず関連するようなタイトルの曲の譜面が載せられているところ。

毎週ケイリー(音楽のダンスの夕べ?)をもよおすアイルランドならではのお話で、音楽が行間にあふれている展開にふさわしい趣向ですね。

きちんと譜読みできた頃はこれでだいたいどんな曲だかわかったのになあ……とかなり残念です。弾いてみればわかるだろうけどゆびが動かんし。

シーンの転換の速さの意味やなにやかやの理由は、読み進むにつれてしだいに納得できるようになりました。

アイルランドの妖精譚がこんなふうにとりこまれているお話は、私にとっては初体験かもです。
アイルランドの話にしては翳りがあまりないのも目新しい感じ。

歴史的なことも踏まえてあるんだけど、現代の少年の視点で描かれているからでしょうか。

残念なのは、一冊の分量があまりにも少ないことです。
これで上下巻に分けるなんて、ちょっとひどいと思うですよ。

下巻を同時に借りなかったという自分の失点が恨みを倍加させてるのであった(苦笑。

つづきはこちらです。

時間のない国で 下 (創元ブックランド)
渡辺 庸子
4488019501


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