『アナンシの血脈 下』

アナンシの血脈〈下〉
Neil Gaiman 金原 瑞人
4047915351



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読了。

イギリス人作家の現代ファンタジー、下巻。

冴えない若者ファット・チャーリーが主人公。
死んだ父親が神様と判明し、生き別れていた双子の兄弟に婚約者をとられ、勤める会社でついうっかり不正会計を見つけたおかげで経営者によって罠に陥れられる、という不幸な展開だった上巻から、現状を打破しようと懸命に行動する姿が描かれる下巻です。

神様が父親ってまるでキリスト。ですがファット・チャーリーの父親であるアナンシはキリスト教の唯一絶対神ではさらさらなく、むしろとても遊び好きでお茶目な存在です。死んだというのも多分かれにとってはジョーク。たんにちょっと役目を下りてみたかったからなんではなかろうか。

アナンシはもともとアフリカの神様がモデルらしいですが、実態は蜘蛛の模様です。トラから物語をうばったという神話は、そのあたりからきているのかもしれません。

この話はまだ神様が人とともに地上にいる時代の神話を現代に再現したものなのかなーと思います。
人間が神を遠く感じるようになればなるほど、神様は威厳という鎧で身を飾り立てていくようなので。

物語はファット・チャーリーが双子の分身スパイダーと再び出逢ってからのスピードがものすごくて、あれよあれよというまに読み終わってしまいました。

面白かったのですが、上下と二冊に分ける必要があったのかは疑問に思いました。上巻を読んだのが2007年のことなのであまり断言は出来ないのですが、上巻もそんなに密度が濃かったような記憶がないもので。

いや、もしかするとあまりにスムーズに展開するのでさらさらな印象が残るだけかもしれませんね。

書かれていることには微塵も無駄がなく、彼岸と此岸を行ったり来たりと忙しく、実にファンタジーだなーと実感することが多い話でしたが、臨場感に乏しかったのが私的には残念なところです。

だから一気に読んでいればそれなりの充実感が得られたのかもと思ったのでした。
はい、読まなかった責任は私にありますです。

アナンシの血脈〈上〉
Neil Gaiman 金原 瑞人
4047915343


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