『りんご畑の樹の下で』

りんご畑の樹の下で (コバルト文庫)
香山 暁子
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読了。

コバルトノベル大賞受賞作の表題作と書き下ろし二作を収録した、乙女向け短編集。

ネットでふらふらしているときに見かけてなんとなく惹かれ、図書館で検索したらたまたま予約がなかったので借りてみた、という本。

えーと、ここで言い訳しておきますと、私、本の感想ページってあんまり精読しない質なんですよ。いきつけの感想サイトでなんとなく評判がよさそう、という雰囲気だけをインプットしております。

だから基本ファンタジー読みのくせにときどき畑違いの本にも手を出してしまうのですが。

というわけで、今回、読み始めてありゃー、と思いました。
典型的少女向けロマコメって感じのはじまりだったので。
文章的にも私の好みとはすこしずれているし、これはちょっと選択を誤ったかしらと思いつつ読んでおりましたのですが……。

いや、これ面白かったです。

典型的な少女向けロマコメ、といっても上質な部類でした。
昔の少女マンガ風、というのは私としては褒め言葉なんですが、はじけたヒロインの行動の背景に透きとおった空気と甘酸っぱさを感じる作品集だった。

収録作品は、以下の通り。


楽園の二人
りんご畑の樹の下で
雨の日はブラームスを

あとがき



おそらく近代イングランド、昭和初期の東北、現代日本、と三作すべて舞台が異なりますが、りんごの樹というテーマで統一されています。
一作目と二作目は、微妙に繋がってたりします。
三作目だけほんのちょっとファンタジー風味です。

とくにいいなあと思ったのは表題作。
昭和の初めの東北の少女達のお話なんだけど、じつに繊細でみずみずしい感性で描かれていて、ちょっと百合風味なところがゾクゾクしました(笑。

赤毛のアンをもちょっと危なげにしたような作品だなーと思います。

もっと落ち着いた文章で書かれていたらイチコロだったような気がするのです……。
私的にはそこのところがかなり惜しい! という本でした。

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