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『モンゴルの歴史と文化』

モンゴルの歴史と文化
ハイシッヒ Walther Heissig 田中 克彦
400334801X

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読了。

タイトルから受けるような入門書っぽい雰囲気と、中身は若干異なっています。
もちろん歴史にも文化にも触れてるんですけど、印象に残るのはモンゴルの古文書を熱意に突き動かされるようにして探し求める、著者を含めた学究たちのすがたでした。
知識を求めて、戦禍の中で、現実とは異なるレベルの危機感を持って、かれらはモンゴルやロシアや中国を飛びまわっていたのですね。

初版の刊行が1964年と古いので、おそらくいまはもっとさまざまなことが判明したり、覆されたりしているのだろうなと思います。

しかし、おかげで近世以降モンゴルがロシアあるいはソ連と中国の狭間で引き裂かれ、そのなかで横から出てきた日本によって翻弄されたりするさまが、まだ生々しい記憶として残っている時代なんだなということがよくわかる。

たいへん興味深い本でございました。

しかし、あれです。
いつも文芸書ばかり読んでいるので、このこなれない翻訳文にはかなり参りました。
そういえば、学術関係の翻訳本にはこういう本が少なからずあるんですよね。
専門の翻訳者がいるわけではないから、仕方ないのだろうとは思うけど……。

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