『羊のうた 2』

羊のうた (第2巻) (バーズコミックス)
冬目 景
4344800230



借りて読了。

貧血から他人の血が欲しくなる発作を起こした男子高校生が、混乱と不安、孤独のなかで生き別れになっていた姉と出会う。叙情的な心理サスペンスコミック。シリーズ第二巻。

大きな事件は起こらないけれど、日常のこまかい部分を丁寧に描いて登場人物の心理を描写する、静かなたたずまいが印象的な作品です。

したがってストーリーの展開はかなりゆっくり。
そのときどきの登場人物の心に寄り添って、雰囲気を味わいながら読むのが好きな私にはたまらないお話です。

主人公の、父親の親友に育てられてきた少年高城一砂。
ミステリアスな一砂の姉、千砂。
千砂の後見人(?)、水無瀬。
一砂を想う少女、葉。

物語世界はとても狭いんですが、そのぶん深く濃厚。
世界から見た自分ではなく、自分の中に深く潜って探求していくような雰囲気のあるおはなしだなーと感じます。

だから、樹なつみの『ヴァムピール』が進むにつれて世界を広げていくのと反対に、どんどん内部に凝縮されてゆきそうな予感がするのでした。

展開を予想すると不安になるので、このシーン、この台詞に傾注しつつ、味わって読みたいと思います。

ところで。
話の展開は丁寧なんですが、描線が途中でがらりと変わったのにちと驚いた。
最初のうちはペンで描いてたと思うのですが、八話で一部筆ペンかと思われるようなところがあり、九話からはなんだろう、鉛筆になっているのかなあ……。
なんとなく安定してないし、画面がうつくしくないので気になりました。

羊のうた (第3巻) (バーズコミックス)
冬目 景
4344800249


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