『おんみつ蜜姫』

おんみつ蜜姫 (新潮文庫)
米村 圭伍
4101265372



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読了。

江戸時代、八代将軍吉宗の御代。豊後の小大名の一人娘蜜姫が父親の危機を救うという名目のもとに旅に出て大冒険をする、ちょっとだけ伝奇要素のある時代小説。

とっても気楽に読める時代小説でした。
妙齢の姫君が男装して旅をするという荒唐無稽な話ですが、時代考証がばっちりでそれ以外の要素は安定感たっぷり。

無謀で愛らしい蜜姫と、小心者だけど策士の父親。のんびりマイペースな母君。母君の飼い猫クロ。母君がひとめぼれをしてしまう若き忍び笛吹夕介などなど。登場人物がお約束ならストーリー展開もお約束たっぷり。サービス精神にみちあふれた娯楽小説でした。

文章が書き手の語りということで話にかなり距離があるのと、お約束が過ぎてなんだーとしらけてしまうところもありますが、ほんとに気楽に読めてたいへんにらくちんな本だった。

私がいちばんひいきしていたのは、蜜姫の母君の猫クロ。なんと忍びネコだというクロは、母君の言いつけで蜜姫の護衛としてともに旅をするのでした。ネコが人にくっついてきてしかも護衛をするなんて、ネコの本能に反するのではと思うのですが、このクロの活躍がほんとうに楽しくて。

対して、忍びネコのブリーダー(苦笑)を目指しているといって現れる笛吹夕介。
なんとわざとらしい名前なのか!
忍びの常識に反する目立ちたがりな偽名の上、男らしい色気がむんむんらしい外見ともかけ離れている爽やかネーミングに、でてくるたびにどうにかならぬものかと頭を抱える私でした。

なにげなくいい味出していたのは蜜姫の婿殿候補の風見藩当主でしょうか。
しょうもないルールを作ったおかげでおもわぬ効果がというあたりに吹き出しました。

そうじて楽しく読みましたが、お気楽な話のわりに長めだったような。
途中で集中力がきれてしまったのはどうみても私の側に問題があると思いますが。

蜜姫のお話はつづきが出ている模様です。

おたから蜜姫
米村 圭伍
4104304069


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