『悪魔のソネット 男子校で秘密の召喚』

悪魔のソネット 男子校で秘密の召喚 (角川ビーンズ文庫)
栗原 ちひろ
4044514100


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いただいて読了。

19世紀のイギリスっぽい異世界を舞台にした、オカルトラブファンタジー。シリーズ二冊目。

小公女みたいな目に遭いながらもなんとか危機を脱出、しかしつきまとう美形悪魔からは逃れられず、それでも明るく前向きに進んでいくヒロイン、ジャスティンのスリルと冒険に満ちた毎日?

悪魔を封じた本を父親から譲り受けられて、ついうっかりと解放してしまったジャスティンにまといつくのは、自分との契約を迫る美形の大悪魔レクス。

美形が大嫌いなジャスティンは冒頭、親の敵のように毛嫌いしていたのですが、その人柄いや悪魔柄に接するうちになんだか情にほだされていくのですが、悪魔が人の敵であることはこの世界でも変わらない。

退魔庁から悪魔を使役して悪魔を倒すという条件でレクスの身をあずけられたジャスティンは、レクスを使役するという考えになじめず、事件の渦中でとんでもない決断をしてしまいます。

うーん、興味深い。
この話では一応キリスト教ぽい宗教が信じられているらしく、悪魔はかつての精霊神のなれの果てみたいな扱いである模様。

それから悪魔は戦闘をその性としてとくに悪魔同士が相争っているものであるらしい。

しかしジャスティンと契約をしたがる悪魔レクスは、戦いの日々に飽いためずらしい悪魔の王。すべてが面倒で昼寝ばかりしている彼なのに、なぜかジャスティンにだけ興味を示している。

なんとなく異文化遭遇ものっぽいところがあったり、悪と善の定義に話がおよんだり、悪魔同士の距離感とか身分の上下とか、人間界との関係とか、いろいろと設定が面白いです。

とくにレクスが文字通り「美貌の悪魔」であるのに対し、ジャスティンが「天使めいた美少女」であるところ。

もしかして彼女、ほんとうに天使なんじゃなかろうか。
そう考えるとこの常軌を逸した善良さと明るさが説明つくんじゃないかと思うのですよ。
この善良さは物語の中では人びとに感銘を与えまくってますが、読み手としての私には違和感だらけで、有り体に言えば気色悪いくらい異常です。
ゆえに、ぜんぜんまったく感情移入できないので、自然と話の構造に意識が向かうのですが、そういえば「オペラシリーズ」も世界の構造が大きな要素になっていたなと思いいたりました。

ヒロインがまったくの天使だったら人間界の話にはならない気がするので、もしかしたらハーフ、なのかも?

間違っていたら大笑いですが(汗。

とはいえ、女王陛下もお出ましになったし、ジャスティン父らしき人物がちょこっと出てきたりしてなにか画策しているようなシーンがあったので、このまま悪魔とのツンデレラヴが真っ正直に続くとは思えない。

ストーリー展開にはちょっと興味が湧いてきたかなというところです。

でもキャラクター小説としては、うーむ。

続刊は今月末に出る予定の模様です。

悪魔のソネット 豪華客船は悪魔と一緒
栗原 ちひろ
4044514119

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