『羊のうた 4』

羊のうた (第4巻) (バーズコミックス)
冬目 景
4344800257



借りて読了。

他人の血を欲するという遺伝的病に侵された少年の孤独と、生き別れだった実の姉、仄かな想いを寄せていた少女との微妙な関係を描く、心理サスペンスコミック。シリーズ第四巻。

吸血鬼みたいな発作を起こす、じつは精神病を患う実の姉弟ふたり。
姉の後見人である若い医師。
弟の恋人未満友人以上である女子高生。

のビミョーな関係を静かに深く描いていく、雰囲気たっぷりのマンガです。

この巻では姉・千砂が父親に抱いていた愛憎と彼女がそれを弟である一砂に投影しつつある……ようなないような状況から一歩踏み込んでいくシーンが印象的でした。

この姉弟……アブナイ気がする……。
というか、そのアブナイあたりがこのマンガの主題なのかもしれないです。

千砂の後見人である水無瀬氏はこの事態を憂慮していたのに、皮肉なものです。
かれは千砂と父親との関係に何も投じられなかった自分に歯がゆさを感じていたはずなのに。

そして必死になって一砂を現実につなぎ止めようとする八重樫さん。
部外者であることに寂しさを覚えつつ、それも一砂の好意だと知っているのでなかなか踏み込むことが出来ない。

可哀想な二人です。

主役二人は自分たちの世界で自分たちの運命に酔っているのでもういいや←オイ!

この本を読む前に読んでいたのがアレだったので、よけいにそんなことを思ってしまった。
まあ、置かれた状況がまったく違うので比べるのは間違いとわかってるんですけれどもね。

一砂の養父母も事情を知っていて一生懸命なのに、この病はそれほど精神的に高く分厚い壁なのでしょうか。
いっそのこと、本当に吸血鬼になったという話なら納得できるんですが。
もしくはもうちょい昔の話であるとか。

おそらく作者さんはそういう超常現象的な話にしたくなかったから、こういう設定にしたんだと思いますが、私的にはちょっと説得力を欠いてきたなーと思ってしまう部分でした。

でも話はとても面白いのでつづきも借りますよ!

羊のうた (第5巻) (バーズコミックス)
冬目 景
4344800265

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