『羊のうた 6』

羊のうた (第6巻) (バーズコミックス)
冬目 景
434480015X



借りて読了。

血族に伝わる奇病に冒された姉弟の孤独と不安から変化する感情。かれらを気づかう人びとの、せつなさやるせなさを叙情的に描く、心理サスペンスコミック。シリーズ第六巻。

社会と隔てられた狭い世界での濃密な人間関係を静かなエピソードによって積み重ねていく、雰囲気たっぷりの作品です。

この巻はどっぷりと二人の世界に踏み込み始めたかに見えた千砂と一砂が、ふたたび外との関わりを持ち始める展開。

それは千砂が自分に対して感じている猶予の短さからもたらされたものですが、これがまた他人に期待したりさらに溝を浮かびあがらせたりと、これでもかと孤独を暗示する話へと流れていくのが哀しくて……たぶんこのあたりがこの作品の良さなのだと思いますが、読んでいると辛いなあとおもうことしきりです。

並行して、元看護師が姉弟の父親の自殺原因を探し求める姿がかかれていますが、彼女のうちにひそむひそかな思慕の存在が、端から見ると傍若無人な行動に意味を与えて、姉弟の父親への興味をかきたててくれるのも絶妙。

高城家の謎……というか、姉弟の両親の死の謎が解き明かされたときになにが残るのか。

知りたいけれど怖いような気がするなー。

次はたしか完結編。
どんな結末を迎えるのかわからないけれど、なんだか神妙になっている今の私でした。

羊のうた (第7巻) (バーズコミックス)
冬目 景
4344801989

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