『おせっかいなゴッドマザー (株)魔法製作所』

おせっかいなゴッドマザー―(株)魔法製作所 (創元推理文庫)
Shanna Swendson 今泉 敦子
4488503047



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いただいて読了。

現代ニューヨークを舞台にフツーの女の子が魔法を作ってる会社に就職。さらには超できるハンサム魔法使いに恋をする。現代ファンタジー。シリーズ三巻目。

女の子と呼ぶにはちょっと抵抗のある、でも若くお年頃なヒロイン・ケイティの、ロマンティックコメディーなファンタジーです。それなら女の子と書かなければいいのにと思われるかも知れませんが、本文中に何度も「女の子」と連呼されているので他に呼びようが……(苦笑。いや、もしかしたら女の子という言葉が意味する範囲がここ数年で広がってきているのかも知れませんね。「男子」なんていったいどこまで広がるんだって感じだし。

今回は魔法使いの会社(株)MSIに敵対している元社員のイドリスが、どこからか資金源を得て大々的に対MSIをぶちあげ始めてさあたいへん、なお話でした。

前巻で念願叶ったケイティですが、お相手のオーウェンは恥ずかしがり屋で仕事大好きな王子様もとい魔法使い。会社の危機とあれば全身なげうっての奉仕をいとわず、真面目で責任感の強いケイティも無理だと思われる頼みを引き受けてしまう……ということで、ふたりはなかなか二人の時間を満喫できません。

私としてはオーウェンがどうもタイプではないらしく(ハリー・ポッターみたいと形容されてからは特に;)、どうしても魔法界の住人の行動に興味が向かいがちです。

そんなわけで、今回の傑作はやっぱり、フェアリーゴッドマザー! でしょう。
お節介なのは乙女の恋を成就させる手伝いをする、という性質からしようがないわけですが、そのアドバイスもサポートも頭が痛くなるような時代錯誤にみちみちていて、それでなくともストレスの多いケイティの大いなる頭痛の種となります。しかもまったく空気を読まない唯我独尊、ゴーイングマイウェイで、どうみても険悪になっているのに「ワタシ、やったわv」な盛りあがりっぷりで、これがもう可笑しくてなりません。

あとは、ケイティとオーウェンを迎えに来た車の運転手たち。
これは語ってしまうと面白くないので書きませんが、ニューヨークまでの道中が楽しくてなりませんでした。

あとは生き物を何でも懐かせてしまうオーウェンのエピソードにも笑った。

私にとってのこの話の面白さは、現代に魔法があることに無理がなく、物語に必要不可欠な要素として機能している、きちんとしたファンタジーだってところだと思う。

出てくるのがほとんど欧米産の魔法の住人で、アメリカ土着の精霊たちが蚊帳の外であるのがちょっと残念なのですが、この話にはネイティブの登場人物がひとりもいないので致し方のないところなのでしょう。

さて、話的にはイドリスとの攻防がかなり激しくなってきたところですが、そこでケイティがあることに気づいてある結論に達してしまいます。

そして現実的なケイティならではの行動に走るというところでこの巻は終わりです。
なにしてるんだ、そんなことしても無駄に決まってるのに~。
とやきもきしながら次巻に続く、です。

つづきもいただいているので比較的すみやかに読めそうです。
というか、これを書きおえるまでと我慢していたんですのよ、ようやく書けてホッとしました。
さあ、読もう!

コブの怪しい魔法使い―(株)魔法製作所 (創元推理文庫)
Shanna Swendson 今泉 敦子
4488503055

Comment

No title

ゆめのさん、こんばんは。
私も最近読んだばかりのタイトルです。
個人的な感覚かも知れませんが、2冊単位で読むのが良いようです。
ファンタジー部分は、単巻で一応のクライマックスを迎えますが、ケイティとオーエンの関係は2冊単位で読まないとスッキリしませんから。
悪役が憎みきれないのも良いなぁ。

Leonさん、こんにちは。

二冊単位というお言葉にそういえば、と思いあたること多々ありました。
なるほど!
ということは次巻でまた二人の仲は一段階進むのですね。

悪役のイドリス、おかしいですよね~。
あんなに飽きっぽいのに、よく敵対する根気がつづくなと感心します。
直に出会うとすぐにころりとペースを持って行かれちゃうのがラブリーですw

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