『夏目友人帳 8』

夏目友人帳 8 (花とゆめCOMICS)
緑川 ゆき
4592186680



読了。

あやかしが見えるために孤独だった少年が、あたたかな人びとに受け入れられて次第に自分の居場所を確かにしてゆく、ハートフルな日常伝奇ファンタジー。シリーズ第八巻。

線の細い絵柄で、ほのぼのとしてどこかさびしく切ないストーリーを描く、とっても繊細なシリーズの最新刊。

今回はニャンコ先生が前巻のつづきであまり活躍できず、そのかわり夏目少年の学校生活がクローズアップされた感があります。

あやかしに感情移入しすぎていた夏目が、人との関わりも大切なのだとあらためて認識する展開ですね。

だから今回はより人間寄りのストーリー。

あやかしが人と区別できないほどはっきり見えてしまう夏目とはほど遠いけれど、いないはずのものに対する感受性を持つという関係で関わりを持った友人が、表の世界の友人ともつながりをもち、夏目の日常がひとつにつながってくというシーンが、夏目にとってはとても不思議で感慨深く、不慣れな体験であるらしい、というあたりの描写がとても新鮮でした。

ここに登場するのはとっても繊細で傷つきやすいひとびと。
自分の行為が他人に傷をつけることに怯えて、一歩踏み出すことに躊躇ってしまう夏目が筆頭ですが、とにかく、ものすごく傷つくことを恐れていて、その度合いは私なぞから見ると度が過ぎるように感じるほどなのですが、これって今の若い人たちにはとても共感できることなのかなー。

子供の数が減って人付き合いが濃密になったために、よけいに大ざっぱで適度な距離のある関わりというのが難しいのかも知れないなーと思いました。

とにかく、夏目も少しずつ勇気を持って対人関係を築こうという気になってきたようなので、すこしホッとする巻でした。

文化祭とかのイベントも楽しかった。
全体的に明るい読後感が残って気持ちがよかったです。

個人的に気になったのは、ニャンコ先生がまっしろになってたところですか。
模様の輪郭線はあるのに、最後までトーンなしでした。
あやかし払いの矢が当たったからかな?
この次の巻には復活しているでしょうか。
ちょっと心配です。

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