『伯爵と妖精 月なき夜は鏡の国でつかまえて』

伯爵と妖精 月なき夜は鏡の国でつかまえて (コバルト文庫)
谷 瑞恵
4086013150


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読了。

ヴィクトリア朝のイギリス周辺を舞台に、妖精伯爵の女の子とタラシ伯爵のロマンスを妖精界を巻き込む陰謀を背景に描く、ケルティックなファンタジー。シリーズ……第何作目ですか?(汗。

今回は新婚編の第二弾。
ハネムーンから帰還したリディアとエドガーの、まだまだぎこちない新婚生活でのすれ違いが描かれます。
青騎士伯爵とプリンス関連でいうと、ブルターニュから持ち帰った妖精国の地図の解読をめぐっての幽霊屋敷での怪事件です。

こんなに不安でイライラしているエドガーを読むのが楽しいとは思わなかった(笑。

今回はシリーズ中でも屈指のドタバタコメディーでした。
そのおかげで幽霊屋敷での事件なのにまったくゴシック風な雰囲気がなく、すれ違うリディアとエドガーの心理がお笑いとともにさりげなく描かれていきます。

登場人物が多いうえにいろんな事が起こるので展開が速いです。笑えるシチュエーションとサービスエピソードがてんこ盛りの巻でした。

リディアとエドガーも大変でしたが、そのほかにも状況の犠牲者はたくさんいて、そのなかでも可笑しかったのはやはりニコとレイヴン。

“ニコとレイヴンお友達同盟”者としては、こんなにたくさん活躍するふたりにちょっと困惑……(汗。

いや、ニコとレイヴンが仲良くしているのも、そのシーンが幸せに笑えるのもとっても嬉しいのですが、こんなに堂々と何度も出張ってくれなくても、もっとひそかに活躍してくれればそれでいいんですがという気持ちです。微妙でわがままな読み手心理というものでしょうか。そんなに大規模にファンが増えなくてもいいのよーとか(苦笑。

というわけでお話は笑えて楽しかったですが、一方でファンタジー要素がどんどん背景にひいていくようなのが残念な巻でもありました。

レーベル的に、恋愛要素のほうが大きい方が正解で、読み手にも受けるんだとは思うのですが、主人公たちが戦っている意味までが間延びしているうちにうすれて緊張感が無くなると、ファンタジー読みのワタシ的にはだんだん興味が薄れていくのですよね……。

いまはまだかろうじて留まっている、おもにニコとレイヴンのおかげでという段階なので、今後あんまり引き延ばさずに、緊張感を持続してシリーズを終えてもらえたらと思います。極個人的に。

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