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『オイレンシュピーゲル 壱 Black&Red&White』

オイレンシュピーゲル壱 Black&Red&White (1)(角川スニーカー文庫 200-1)
冲方 丁 白亜 右月
4044729018



[Amazon]


借りて読了。

辛い過去を経て機械化義肢により武装化した三人の少女たち。彼女たちと正体不明のテロ支援組織とのかつてのウィーン=ミリオポリスでの攻防をクールシニカルに描く、近未来SFハードアクション。富士見書房刊の「スプライトシュピーゲル」シリーズの姉妹編。開幕第一巻。

『スプライトシュピーゲル』が面白かったよーといまだ未読の供給元に圧力をかけていたら手に入れてくれた模様ですw

スプライトシュピーゲルの三人娘は焱の妖精たちでしたが、こちらは飛行能力がなく、猋(表示されそうにないので書いておくと、犬がみっつ。ケルベルスとルビ)と呼ばれている三人娘です。どうやら皆同い年です。

黒いプードルと形容される突撃手の涼月。
赤いドーベルマンの風情とされる狙撃手の陽炎。
白いマルチーズと讃えられる遊撃手、夕霧。

それぞれに個性的に不幸な過去を持つ、個性的な性格の個性的な能力を持つ戦士たち。
彼女らの所属するのはミリオポリス憲兵大隊、通称MPB。
基本的には警官である三人の対するのは、基本的には国内犯。でもかなり物騒で危険な事件。
派手な衣装(下着を含む・苦笑)に身を包み、広報活動にも従事しつつ、もっとも危険な最前線での任務に突撃していきます。

読み始めて、スプライトシュピーゲルのお嬢さんたちは善良な性格でまだまだ幼かったんだなーと感じました。

こちらの三人は地を走る犬だからでしょうか、地上の汚穢を踏みしめつつ、それを皮肉に笑って蹴りとばしてしまうようなタフさがある。それがゆえの悪ふざけなのでしょう。

それぞれの過去も現在形の事件もスプライトにも負けず劣らずの凄惨さですが、シャープでクールな文章と、くっきりと描かれる近未来のウィーンの輪郭に、すがすがしささえ感じます。

スプライトと共通しているのは、舞台と敵。
国際都市ミリオポリスをとりまく複雑な国家闘争がメインだったスプライトに対し、こちらではその結果うまれた歪みによって苦しむ人びとの暮らしに焦点が当てられてます。
そんな社会に生まれる不幸な歪んだ人間を利用する反社会的な存在・武器製造会社プリンチップとその代理人リヒャルト・トラクル。

スプライトシュピーゲルのストーリーはまたしても大幅に失われている私の記憶ですが、トラクルおじさんのことは忘れてませんでした。さすがに。

でも、ミハエル中隊長ってどこかで見たような気がするんだが思い出せない(汗。

とにかく、アクションシーンの切れ味も、三人のやりとりも、サイコでスリリングな展開も、たいへん面白かったです。はやく空とぶ三人娘との絡みが出てこないかなー。わくわく。

余談。
オイレンシュピーゲルは、悪漢ティル・オイレンシュピーゲルからのネーミングでしょうね。
ドイツ語でオイレンシュピーゲルが悪ふざけの意味なのかどうかは門外漢の私にはわかりませんが、ティル・オイレンシュピーゲルのほうはぼんやりと記憶に。あれはたしか庶民寄りのピカレスクヒーローだったはず。ヒーローといってもやることはおもに詐欺なんだった気がするけど。

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