『夢幻紳士 回帰篇』

夢幻紳士 回帰篇
高橋 葉介
4152090790



借りて読了。

大正から昭和初期くらいの時代を舞台にした怪奇幻想譚のシリーズ。

美形の私立探偵・夢幻魔実也くんが事件にケリをつける役回り、という大枠だけが決まっていて、いろんなテイストの話が描かれてきたシリーズですが、今回のタイトルは「回帰篇」。

なんでそんなタイトルなのかと思ったら、本の投げ込み広告にいままでの名作のセルフリメイク・セルフリテイク作だと書いてありました。そういうことは本自体に書いておくべきだと思うのですが……違うのでしょうか。

しかし、読んでみても過去作品の記憶はまったく甦らなかったので、私は結局新作として読みました。ははは。

それにしても過去作品の雰囲気とか絵柄とかは覚えているので、今回のこの作品集はずいぶん作風が変わったなあと感じはしました。

昔のほうがもっと印象がシャープでクリアだった気がします。そしてエログロがきつかったような。怪奇幻想譚といっても怪奇のほうに重点があったというか、絵のインパクトで気分が悪くなったこともあったくらい悪の夢だった。

最近は幻想のほうが強くなってきて、絵も淡く翳りをおびているふう。
エログロ度も少なくなってきて、気持ち悪いのはおんなじなんですが輪郭があいまいになって抽象的になり、より夢度が高くなった。悪の夢ではなく、悪い夢になったかんじ?

以前はスプラッタホラーだったのがファンタジーホラーになったような?

でも悪夢は悪夢なのでホラーの冠が取れることはないなと思います。

線もより記号的になってきましたが、魔実也くんの表情だけはエロ度が増している……気がするなあ。

ところで、この巻では魔実也くんが探偵であることにはまったくといっていいほど触れられておりません。

かれはすでに探偵ではなく、なかば魔物の一員として描かれている気がいたします。
さすらいの半魔人・夢幻魔実也(汗。

面白かったです。

が、元の話が全然思い出せないのがなんか悔しいです。

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