『町でうわさの天狗の子 5』

町でうわさの天狗の子 5 (フラワーコミックスアルファ)
岩本 ナオ
4091328199



読了。

現代日本の地方都市を舞台に、天狗の父親を持つ女の子のちょっと不思議風味だけどごくふつーの高校ライフを描く、ほのぼのコミック。シリーズ第五巻。

天狗の康徳坊を父親に持ち、お山では太郎坊と呼ばれる高校生の秋姫ちゃん。彼女は天狗になんかなりたくなくて、ふつうの人間生活を送りたいと願ってて、強引に高校生活を始め恋に行事にとエンジョイしています――というお話。

読んでいると秋姫ちゃんが天狗の子であることを忘れてしまいそうな、ごくごく普通の学園もの。
だけど、天狗の血筋がらみのいろいろもきちんと話に組み込まれていて、それがとっても普通に馴染んでいる。

この普通感覚がこのマンガのチャームポイントなんだろうなあと、またしても思うのでありました。

あまりにも普通なのでファンタジーとしてみるとちょっと違和感があるよなと思っていたのですが、これって天国も地獄もないひとびとの世界観に近いのかなー。
ここでは死んだ人も幽霊になってそのままへらへらと一緒に暮らしていそうな気がします。インカの祖先のミイラみたいにね。

考えてみれば人が天国を夢見るのは現実から逃れたいがためなので、ひるがえれば現実の辛さがなければ天国も地獄も意味をなさないのでは。
罪とか苦しみとかいろいろを感じなければ、人は死んで天国に行きたいとは思わない、のかもしれない。
だから死んでも生きててもおんなじ。ただ人も異形もみんな一緒に暮らしてます、てことになるのかも……しれない?

と、妙なことを考えてしまいましたが、お話はちょっと力持ちな女の子の恋愛込み日常話として楽しく読めます。

失恋後の秋姫ちゃんはだんだん幼なじみでお目付役で次郎坊の瞬くんを意識し始めて……というのがこの巻の読みどころ、かなー。

そして修行に別のお山に出かけた瞬くんの留守をつくかのように、あらたなキャラクターが登場。

三角関係は解消されたかと思ったのにまたあらたに形成されるのか。

私は三郎坊の暗躍(?)が楽しいです。
あと、秋姫ちゃんと切れて途端に出番が減ったタケルくんの素晴らしい才能にも目を瞠りました。

あの八咫烏、けっきょくストラップの意味をなしていない気が……(苦笑。

とにかく読んでてとても楽しかったです。
つづきをお待ちしています。

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