『月夜のチャトラパトラ』

月夜のチャトラパトラ (文学の扉)
新藤 悦子
4062158647



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読了。


トルコの世界遺産カッパドキアの洞窟を改造したホテル、ペリバジャス。あるじの父親アタ、母親アナとともにホテルで暮らす少年カヤの視点で、カッパドキアの景観と自然、トルコの文化などを織り交ぜて描く、ファンタジー。


この話はとっても好きだー!!

なにしろあのカッパドキアですよ。奇岩の風景が世界遺産に指定されているトルコの土地。
しかもその岩に昔の人が掘った洞窟を改造したホテルが舞台なんですよ。

しかも、あたたかく薄暗く居心地よい空間に、美味しそうなトルコの食べ物がふんだんに登場。
ぶどうの絞り汁を煮詰めた甘味ペクメズとか、餃子みたいなマントゥとか、ああ私も食べてみたい~という欲求に駆られます。

もうそれだけで私としては充分なのですが、そのうえにこの話にはかつてここにあったという古代都市ソベソスが出てきてしまったりするのです。

登場人物たちはカヤをのぞいて皆大人ですが、それぞれに個性があり癖があり欠点がある、大人らしくない大人たちなのもいい。

寒い月夜、ぬくぬくとした家の中で甘い飲み物を飲みつつ読みたいなあと感じる、ほっこりとしたお話でした。

アナのよくするコーヒー占い、『イスタンブールの群狼』にも出てきたような気がしますが、いったいどうやってコーヒー滓から何かを読みとるんでしょう。

してもらいたいとは思わないけど、自分でやってみたいような気がする……。

書き忘れてましたが、著者はオスマントルコ時代を舞台にした『青いチューリップ』を書かれた方で、ノンフィクションも書かれる方です。あとがきによるとカッパドキアの洞窟ホテルに実際に何度も宿泊されているらしい。なんかいいなあ。

青いチューリップ (講談社文学の扉)
新藤 悦子 小松 良佳
4062125862

Comment

No title

こんにちは。
しばらく前から拝見しております。

『月夜のチャトラパトラ』大変面白そうな本ですね。
私もイスタンブルやカッパドキア大好きなので,
手に入り次第読んでみようと思います。

なお,珈琲占いについては下記サイトに簡単に触れられています。
参考までに。
http://www.ucc.co.jp/coffee/column/column.php?cc=11

No title

カッパドキアの洞窟ホテルですと!?
それは、絶対読まなくては!
いつも良い本を紹介してくださって、ありがとうございます。

>森山樹さん

はじめまして、こんにちは。
イスタンブルやカッパドキア好きに見つけていただいて嬉しいですw

新藤悦子さんはトルコ好きにはお薦めの作家さんだと思います。
小説は児童書が主で、ノンフィクションは私もまだ読んではいなかったりしますが……(汗。

コーヒー占いのページのご紹介、どうもありがとうございます。
のちほどじっくりと拝見したいと思いますw


>冬木さん

そうなんです、洞窟ホテルなんです!
洞窟、というところからすでに雰囲気に酔っていました。
なんとなく洞窟が好きなんです。
ファンタジー的に言えば母胎回帰でしょうかね。

そういえば冬木さんは洞窟探検がご趣味でしたねw
楽しんでいただければ嬉しいです。

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