『魔法使いの娘 8』

魔法使いの娘 (8) (WINGS COMICS)
那州 雪絵
4403619592



借りて読了。


日本一の陰陽師に育てられた娘が父親がらみでオカルトな事件に遭遇するあやかし人情マンガ、シリーズ完結編。

パパが自分の両親を殺したという事実を知った初音ちゃんと、初音ちゃんが知ったという事実を知ったパパとの、「最後の対決」というこれ以上ないクライマックスの完結編です。

パパはどうして初音ちゃんの両親を殺してしまったのか、どうして初音ちゃんをひきとったのか、どうしてきちんと修行させてこなかったのか。

それらの疑問は思いがけないほど危険なパパとの対決のサスペンスフルな展開の中でひとつひとつ解明されていきます。

パパとの対決はそこらのあやかしとのものより、ずっとハードで容赦なしです。
パパと初音ちゃんの父親との過去を垣間見た初音ちゃんと読者は、鈴の木無山の人間的な欠落を目の当たりにして呆然。

絶望的な気分に陥ったところで今度は思わぬ助っ人が現れて吃驚仰天。

いやー、初音ちゃんのお父上ってかっこいいなあ!
あ、バラしてしまった。

この巻、手も足も出ないと思われた無山の罠の中で、人間として弱くていいかげんでずるいパパを初音ちゃんが読み解くところが一番の醍醐味だなと思いました。

無威さんやジュニアさんの過去がわかって、ふたりの人格もようやくつかめたし←オイ。

兵吾がかつて初音ちゃんを殺そうとしたことは私がすっかり忘れてましたが、いや、たぶん忘れていても問題ないです……と思いたい。

忘れていたといえば、シリーズ的にこれまでのひとつひとつの話はほとんど忘れていたのです。
というか、まだ思い出せないので忘れているといったほうが正しい。

忘れたなかで個人的に一番気になるのは、小弥太ってどういう性質のあやかしだったんだっけ? ということだったりします。うーん。思い出しても意味はない気もするけれど。

ということで、鈴の木無山という名のあやかし捕獲の話はこれで完結。
濃密な人間関係の話が作者特有の乾いた描線で描かれるとあまりドロドロしないので読みやすかった。

こういう題材ならもうすこし叙情性が欲しいような気が個人的にはするけど、人間にポイントをしぼった話だし、これはこれでいいのだと思いました。


そして続編がすでに連載開始されている模様です。
タイトルは「魔法使いの娘ニ非ズ」。
パパを人間にする話なのかなと漠然と想像中。

Comment

No title

こんにちは。
『魔法使いの娘』はいい終わり方でしたね。
今後も話が続くのも大変嬉しいところ。
第一回を読みましたが,従前と全く雰囲気は変わっていません。
初期の頃に近い印象ですね。
個人的には兵吾と蛙の伏線が生かされたのが嬉しかったです。

こんにちはw

きちんと予定通りに解決したおはなしって気持ちがいいですよね。
初音ちゃんのバイタリティーが那州雪絵ならではの荒ぶり方でそこもよかったと思います。

つづき、読まれたんですね。
雰囲気が変わらず続いてくれるのはとても嬉しいです。
この感じ、好きなんですよね。

ところで、兵吾と蛙、なんでここに蛙が……と思ったのですが、伏線だったんですね。
忘れています、思い出せません。
穴があったら入りたい~(滝汗

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