『彩雲国物語 蒼き迷宮の巫女』

彩雲国物語 蒼き迷宮の巫女 (角川ビーンズ文庫)
雪乃 紗衣 由羅 カイリ
4044499209



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読了。


政治的陰謀の中で官吏として頑張る女の子の、中華風異世界ファンタジー、シリーズ二十冊目。


体調を悪化させて縹家に運び込まれた秀麗は、弱者の味方として興った縹家の実態をしり、それを排除しようとする陰謀と孤独に戦う大巫女・瑠花姫の離魂した姿と邂逅する。つぎの瑠花の器として捕らえられた珠翠を追ってきた藍楸瑛、何者かの命により侵入した司馬迅、もともと共にいたリオウとともに、秀麗は国全土を揺るがす蝗害の危機に立ち向かうため縹家の蓄えた知識を得るための行動を開始する。



縹家関連の話は、これでいちおうの決着をみたのでしょうか。
あいかわらずぎゅうぎゅう詰めの一冊でした。

起きていることと出てくる人物の考えていることと言っていることがすべて並列状態で記述される文章、読みやすいのですが微妙にわかりにくいなーと、いつも感じます。いや、とても面白いのですが! 出来事の輪郭がつかみにくいのは現在進行形だからかな。たぶん、現実にも起きていることの意味なんて後からしかわからないのだし。

なにより、こんなに理屈っぽくて小難しいからくりやなにやらをすんなり頭に染みこませる手際は見事だなーと思います。

秀麗ちゃんは一時のふぬけ状態から完全に脱し、ついに縹家の当主との対面も果たし、なんとなくお互いに認め合った模様で、よかったです。

さらに想像を絶する苦難に落とされていた珠翠さんを救うため、体面をかなぐり捨てた楸瑛の必死に頑張る姿がたいそうほほえましかった。そして王様が秀麗ちゃんにあしらわれるたびに鼻で笑っていたのを後悔するところがとても笑えたw

そして珠翠さん関連でこんなに楽しいシーンが読めるとはw

リオウ君はりっぱになったなー。

それにくらべて王様はどん底ですねえ……。

朝廷はすっかり旺季どののもとに掌握されていて、この大災害の時機にそうなってくれてよかったとだれもが感じているなんて、なんて哀れなんだろう。
自業自得とはいえ、王様をきちんと教育しなかったものにも責任があるだろうにと思ってしまいます。

この事態を招いた黒幕はいったいだれなのだろうとかんがえたとき、もしかしたらもしかしてと、王様を王様にした人物を思い浮かべてしまったのですが、いや、そんなまさか。でも最近まったく姿をあらわさないのはどうしてだろうとまた疑心暗鬼です。

ところで、この巻にきて登場人物の平均年齢が一気に上がりましたね。
これまでずっとなんて若者ばかりの朝廷なんだろうとおもっていたのが、すべて雌伏していただけだったとは。
これが普通の姿だよなーと思いつつも、なんとなく反則されたような気分になるのは何故でしょうか(苦笑。

そして私はじいさんたちの繰り広げている会議の柄がえらく悪いのにぎょっとしましたw

さて、次巻まではしばし間が空くとのこと。
個人的にはへこんでいた黎深さんのこれからの活躍が楽しみです。

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