『「エロイカより愛をこめて」の創りかた』

「エロイカより愛をこめて」の創りかた (マガジンハウス文庫)
青池 保子
4838770405


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読了。


最近になってマンガ『エロイカより愛をこめて』を読み始めた友人がいて、話をしているうちについ読み返したりしてにわかにマイブームと化し、つのるストレスの後押しもあって、つい購入してしまいました。

マンガ家青池保子先生のエッセイです。

すごく楽しかった!!!

これはファンの人は必読。
これまであまり露出してこなかったせいもありますが、著者の創作に対する並々ならぬ熱意と心構えがひしひしと伝わってくる裏話には、興味ぶかいをこえて圧倒されました。

緻密に組まれた構成に、軽妙な会話。
個性的すぎるキャラクターを十分に生かし切った展開。

それにくわえて、現地の人が見ても「まさにそのとおり」だという正確な情報を再現する美しい画面。

日本人が見てもわからないような細部にまで本物にこだわった創作には本当に頭が下がります。

読んでいていろんなところでプロフェッショナルであるということについて考えさせられました。
「自分ならこの題材をもっとおもしろく描ける」という自信は、積み重ねてきた経験とプロとしての自負から自然に湧いてくるものなんだろうなあ。

目次は以下の通りです。


★『エロイカ』アルバム イラスト名作、取材旅行秘蔵写真、海外の『エロイカ』、作家ポートレイト

はじめに

PartI 人気キャラクターたちの誕生と成長

第1章●少佐の筋肉&制服は、作者の幼児体験から
第2章●伯爵の原型は『レッド・ツェッペリン』のロバート・プラント
第3章●恐るべきおやじコンビ「仔熊のミーシャ」と「白クマ」
第4章●少佐の部下たち、ABDEG、そしてZ
第5章●おちゃらけ大魔王ロレンス、純情マフィアのボロボロンテ

PartII アイデアから完成まで、制作のプロセス

第6章●ビザンチン遺跡の資料
第7章●『皇帝円舞曲』とオーストリアの読者たち
第8章●物語を考え、ネームを組み立てるまでのプロセス
第9章●アシスタントたちとの仕事の現場
第10章●カラー原稿の構想から、仕上がりまで
第11章●仕事場には怪しいモノも、やってくる
第12章●スペイン取材旅行で出会った、不思議な犬
第13章●雑談、本、映画……すべてがアイデアのヒント

PartIII 青池保子の創りかた

第14章●たまには伯爵の楽しい美術講座
第15章●青池保子の創りかた
第16章●番外編・ドイツ軍の雑誌に載った『エロイカ』の記事が大反響

幻の合作★蔵出し★前口上
『いまごろなぜか真夜中のカレーライス・パーティー』(79年)大島弓子、おおやちき、青池保子
『はえかぶり姫』(80年)大島弓子、おおやちき、樹村みのり、青池保子、豪華絢爛・夢の競演!

☆青池保子 年譜
☆『エロイカより愛をこめて』本編と番外編のリスト
☆作品リスト
☆口絵・『エロイカ』アルバム解説
☆本文・注index

あとがき
文庫版あとがき●『アルカサル』完成、宝塚、展覧会、そして『エロイカ』再開
解説●三浦しをん●青池保子さんに愛をこめて




青池先生ももう還暦を迎えられたとのこと。
作家生命の残りを見すえての覚悟をあとがきに記しておいでですが、いつまでもお元気でおじさんたちの活躍を書いていてほしいなあと、中学時代から読んでいる一ファンとしては願うばかりです。
作風からしてたいへんだろうなーとは思うのですが。


ところで文庫版は巻頭のカラーページがすべてモノクロになってますので、余裕がおありなら単行本を買うことをお薦めいたします。


単行本はこちら。

「エロイカより愛をこめて」の創りかた
4838715633

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