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『駅神ふたたび』

駅神ふたたび
図子 慧 こさ ささこ
4152089660


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読了。

駅で易をたてる老人“ヨンバンセン”の卦をもとに、易学学院の面々が他人の事情を推測する、日常ミステリ。『駅神』のつづき。

前回と同じく、男子大学生の章平視点でかれの身近なひとびとの事件を題材にした話が展開される、連作ミステリ。

前巻では章平君の父親のエピソードが話への入り口になってましたが、今回もメインは章平君の妹と父親の話で、このシリーズはどうやら家族ものの側面も持ちあわせているようです。

とはいえ、そのほかに相続人が犬という話があったり、お隣の美人妻の話があったり、八卦仙のつづきがあったりと、バラエティーはゆたか。

どのはなしも、章平君のひとのよさと大家のミヤコさん曰く「アンポンタン」な穏和な性格によるのか、物騒な話でもどこかのどかな雰囲気を漂わせているところが好きです。

妹は、四歳より先の人生でもらえる誕生日プレゼントとき替えに母親にもらったものだ。だから妹にどれだけ振りまわされても仕方ないのだ、と諦めている章平君が、わたしは好きですw

自分に似ているのにとびきりの美少女で頭もよく、気も強い。そして兄にはとことんわがままで横暴だけど、母親は苦手。
そんな吉乃ちゃんは、この話ではめずらしい萌えキャラか。
彼女のエピソードはとてもほほえましくて、楽しかったです。

最後には章平君の政治家秘書をしているお父さんが登場。
そういえば、章平君が易学学院の面々と知り合うきっかけを作ったくせに、本人はけっきょくほとんど出てこなかったんでしたね。

かれの進退伺いをヨンバンセンに尋ねる話は、とっても面白かったです。

これであと、相沢家のメンバーで出てきてないのは、高校教師だというお母上だけですね。
章平君の話を聞いているだけでもけっこうキョーレツな御方みたいですが、お姿を拝見してみたい。

それに、大家のミヤコさんのキャラが絶妙なので、彼女の活躍ももっと読みたいです。
章平君が一人前になるまで、元気が頑張ってください。

たあいない人間同士の会話の中に、戦後の昭和を生き抜いてきたひとびとの歴史や思いを織り交ぜ、いまを生きるひとびとの日常の事件を絶妙の距離感でさらりと描くこのシリーズ、お気に入りです。

どうかつづきも出ますように。なむなむ。


前巻である開幕編はこちら。

駅神 (ハヤカワ文庫 JA ス 2-2)
図子 慧 こさ ささこ
4150309345

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