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『胡蝶の失くし物 僕僕先生』

胡蝶の失くし物―僕僕先生
仁木 英之
4103030534


[Amazon]


読了。


やる気ナシだった若者が美少女仙人と出会って弟子入りすることになった。師弟以上恋人まではほど遠いふたりと、神馬やあやかし美女との旅の道中を描く、唐時代を舞台にした中華ファンタジー連作短編「僕僕先生」。シリーズ三作目。

一作目より二作目が、二作目よりも三作目が、と尻上がりに面白くなっていくと、わたしは感じているシリーズです。

収録作品は以下の通り。


職業凶徒 闇に囚われた者
相思双流 せっかちな女神
主従顚倒 夢に笑えば
天蚕教主 惑う殺し屋
回来走去 誰かのために流す涙
恩讐必報 失くし物、見つけた物




今回はいつもの人情味あふれるテイストに、奇っ怪な風体の暗殺者・劉欣が僕僕先生をターゲットとして送り込まれてきて、アクションやサスペンスのほうにも世界が広がって参りました。

それに、皮一枚の薄妃があいかわらずいい味出していますねー。

王弁もあいかわらず僕僕先生にからかわれ通しですが、ぐうたらな性分が愛嬌とかんじられるほど働くようになってきて、なかなか成長してきているなー感心します。

この巻のポイントは、劉欣とかれの背後関係。
そしてかれの心境変化と意外な素質でしょうか。

殺伐としたエピソードもさらりと読ませてしまう文章で、血も凍るような殺人鬼すら物語の一部として収めて語られるのが心地よい。
この作者さんの、語る対象との距離感が、今のわたしの好みにぴたりとはまってるんだなあと思います。

にしても、僕僕先生は王弁をたんに面白がって側に置いているだけなのかしら。
この僕僕先生と王弁のつかず、はなれずも、王弁としては気がもめるのもよくわかる、微妙すぎる距離感です。

読んでいる方はとっても楽しいのでこのまま微妙であって欲しいですが、ちょっと王弁が哀れにも思われてきたりしてw


シリーズは既につづきが刊行されています。
さびしい女神―僕僕先生
仁木 英之
4103030542


開幕編はこちら。
僕僕先生 (新潮文庫)
仁木 英之
4101374317

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