『スフィンクス ここではない☆どこか2』

スフィンクス (flowers comicsシリーズここではない・どこか 2)
萩尾 望都
4091670393



読了。というか二度目です。


初読時の衝撃がつよくて言葉にできなかった短編連作集。
間をおいてもう一度読んだらどうにかなるかと思ったけれど甘かったです。

収録作品は以下の通り。


オイディプス メッセージⅢ
スフィンクス メッセージⅣ
海の青
青いドア
世界の終わりにたった1人で(前編)
世界の終わりにたった1人で(後編)

しまうまのQ&A




エディプス・コンプレックスの元となったギリシア神話のエピソードを元にした「オイディプス」と「スフィンクス」。

現代日本を舞台に少女のコンプレックスや家族の葛藤を描くその他の話。

どれも心の深いところにずしんとくる重さというか深みがあって、萩尾望都というマンガ家の偉大さをあらためて思い知らされました。

とくに「世界の終わりにたった1人で」は、凄いインパクトでした。
ひとりの女性画家の半生記にひとつの家族の歴史がくんずほぐれつというか。

最近、日本を舞台にした話が多くなってきましたが、それは作者様がそれだけ達観されてきたためなのかなー。
生々しい血族同士の話との距離を絶妙にたもってまとめあげ、幻想すらつれてくる作品にうーん、すごいなあとそれしか言葉が浮かんでこない。

やっぱり萩尾先生は凄いです。

ところで、わたしのこころに一番響いたのは「青いドア」中のこの台詞でした。

人の縁と
いうのは
業なんだよ

奥さんとの
縁も
業だと
思って
引き受ける
しかないね



……たしかに、そうかもしれない。


先日刊行されたムックでこの作家の歩んできた道のりを知って読むと、じつにしみじみとしてしまう言葉でした。
本を前にして拝みたくなってしまったです。


シリーズの前巻はこちら。

山へ行く (flowers comicsシリーズここではない・どこか 1)
萩尾 望都
409167027X


インタビュー記事が充実のムックはこちら。

文藝別冊 萩尾望都 少女マンガ界の偉大なる母
4309977340

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