『春秋山伏記』

春秋山伏記 (新潮文庫)
藤沢 周平
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読了。

江戸時代後期の庄内平野のとある村を舞台におきる事件をひとりの山伏が解決する(?)、時代小説の連作短篇集。

庄内地方の習俗と言葉がていねいにえがかれていて興味深く、大変面白かったです。

収録作品は以下の通り。


験試し
狐の足あと
火の家
安蔵の嫁
人攫い

あとがき
解説 藤田昌司



カバー裏のあらすじには「時代長編」と書いてありますが、わたしは連作短編だろうと思う。
最初の話が最後に繋がっていたりはしますが、基本的に話のひとつひとつが独立してるので。

初・藤沢周平だったのですが、この方の文章はリズムが心地いいですね。
すっと心に届いてくる。
そしてさすが手練れの作品という完成度です。
物事の多くを書きすぎない、あと少し読みたいと言うところで筆を置く、余裕と余白の多さが想像力をいい具合に刺激してくれました。

これはまた宝の山を発見したかもしれませんw

ところで、山伏というので手に取ってみた本なのですが、山伏の結婚相手は巫女と決まっているらしい。
そこで『RDG』を思い出してしまったのですが……あははw

主人公はいちおう山伏の大鷲坊ですが、多分に狂言回し的な存在でした。
それよりも庄内地方の山村の日常やらがよくわかります。
それとちょっとだけ伝奇っぽい話もありましたね。あくまでも理解不能な存在がたしかにいた、というだけの話でしたが。

かなりおおらかに性的なことが書かれているので、そういうのがお好みでない方はご注意を。

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