『さよならピアノソナタ 4』

さよならピアノソナタ〈4〉 (電撃文庫)
杉井 光 植田 亮
4048674293


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読了。


硬質な文章でみずみずしく描かれる、青春音楽小説。シリーズ完結編。



盛況のうちに幕を閉じた文化祭の後、真冬への気持ちを自分でみとめたナオは真冬に誕生日のプレゼントを贈ることを思いつく。何を贈るかで悩んでいたとき、とあるライブイベントを訪れたナオは、そこでクリスマスイヴに催される一大イベントの『スノウクラッシュ』存在を知らされる。そのイベントのチケットをプレゼントにすることにしたナオだったが、そのことを真冬に告げる前に神楽坂先輩が『スノウクラッシュ』への参加表明を宣言した。




怒濤のイベント攻撃!

疾走するかのような展開はひきつづき、ナオと、ロックバンド・フェケテリコを構成する三人の少女たちの恋愛模様が、鮮明にひびく音楽に共鳴りしながらゆれうごいていくさまが、ときに厳しくときにやさしく、劇的に描かれていて堪能しました。うふv←何?

今回、ナオ君は自分の鈍感さにどん底まで突き落とされますが、これはもう自業自得としかいいようが……(苦笑。

それよりも、シリーズ開始そうそうに示されていた「真冬のギター演奏の特異さ」がこんな展開を生むとは予想だにしませんでした。

このシリーズ、とにかく構成がすばらしいです。
情に流されずきちりきちりとドラマが組んであって。
非常に説得力のある心理劇がキャラクターの行為で示されて。
なおかつ、文章にセンスがあって小説としての楽しみ=言葉の芸が満喫できる。

音楽描写の巧みさと、蘊蓄の深さも好みです。

一年、くるりと季節が巡ってラストシーンにつながるところもいいなあ。
というか、わたしのやりたいことなので羨ましかった。

とてもたのしいひとときを過ごせました。
わたしがもっと若かったら、さらにのめり込んで読んでたろうなと思います。
真冬や千晶に感情移入して。
神楽坂先輩にめろったりして。

残念ながらわたしが共感したのはナオのダメ父・哲朗だったりするんだな……(汗。
最後に見せ場があって嬉しかったです。

シリーズはこれで完結ですが、番外短篇集が出ています。
こちらも入手済みなので可及的すみやかに読みたいです。

さよならピアノソナタ―encore pieces (電撃文庫)
杉井 光 植田 亮
4048680781


シリーズ開幕編はこちら。
さよならピアノソナタ (電撃文庫)
杉井 光 植田 亮
484024071X

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