『コルセットに翼 1』

コルセットに翼 1 (プリンセスコミックス)
もと なおこ
425319611X


読了。

二十世紀初頭のイングランドの女子寄宿学校で、虐げられる少女の意志強く生きていく姿を、謎の男性とからめてドラマティックにえがく、少女マンガ。シリーズ開幕編。


両親が事故で死亡したクリスは、父親と血が繋がっていなかったために遺産相続人になれず、親戚に女子寄宿学校に押し込まれてしまう。ミス・デズデモーナの経営するデズデモーナ寄宿学校は、良家の子女をあずかる品位ある学校とのふれこみだったが、実際はミス・デズデモーナによる虐待が日常的に行われる、少女たちを抑圧する場所だった。父親の方針により奔放に育てられたクリスは、ミス・デズデモーナとことあるごとにぶつかり、のっけから反省房行きを宣告される。暗く寒いその部屋で、クリスは二人の少女たちに出会い、歓迎の言葉をかけられる。




『レディー・ヴィクトリアン』でヴィクトリア朝に生きる女性の姿を時代とともにみずみずしくえがいた作者さんの新作。

あらすじをみてまるで小公女みたいだなーと感じたのですが、中身は、たしかに寄宿学校で虐げられる女の子という構図はそのまんまなのですが、いろいろと斬新な要素がちりばめられていて、どきどきします。

それは虐げられるのが生徒すべてだったり、表向きはミス・デズデモーナの言いなりな少女たちが、ひそかに抵抗組織めいたものをつくっていたり、旅の途中で出会い、すぐに別れた足の不自由な片眼の素敵な(!)男性だったり、かれとヒロインの持つなにやら繋がりめいたものを思わされる小物だったりするわけですが。

まさに開幕編、といったかんじで、まずは状況説明の一巻なのですが、暗示される展開や伏線やらがキラキラとしていて、うわー、と思いました。

ビバ、ドラマティック・少女マンガ! ですね。

とても楽しく読みました。

ちょっと残念だったのは以前と比べると絵が粗くなってること。
線は丁寧なのにな。もううまく描こうとは思っていないような割り切った雰囲気がそこここに感じられるのがむー、でした。

マンガ家さんはベテランになると絵に対する執着が薄れていくのかな。
それとも、肉体的な限界なのでしょうか。

美しい絵を描かれていた方なので、よけいにそう感じてしまうんだろうとは思いますが。

ともあれ、ここではお話は始まったばかり。
既刊は今月出たばかりの七巻まで。
とりあえず、つづきを買う機会をうかがっております。


コルセットに翼 2 (プリンセスコミックス)
もと なおこ
4253196128

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