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『私が知っている野生動物 シートン動物記1』

私が知っている野生動物 シートン動物記 (1) (シートン動物記)
アーネスト・T・シートン 藤原 英司
4081330018



読了。

カナダ作家アーネスト・T・シートンの表した動物に関する著作をあつめ、完訳として出版された「シートン動物記」全集の第一巻。

『私が知っている野生動物』『灰色グマの伝記』『サンドヒル雄鹿の追跡』の合本です。
原題に刊行年が記されていないので、何年の作品かは不明。

あまりにも有名なシートン動物記ですが、わたしはたぶん子ども向けの抄訳かこれをもとにつくられたテレビ番組を見たかしているだけで、原作はまったく触れていませんでした。

家にずっと全集が眠っていたのにも関わらず。

このたび、思い立って読み始めたのですが、これがたいそうおもしろく「なんでいままで読まなかったの、バカバカわたし!!!」状態になりました。

短編がほとんどなのですが、どれもこれも動物の一生を生き生きと描きだして、対象との間に距離を置いた冷静な筆致がらも情に訴えてくるものがあり、しみじみとした余韻の残るものが多かったです。

とくに名を知られた狼王ロボのはなしと、だく足のマスタングには心の中で泣きました。
まるで伝説の英雄譚のようなんです。

一編一編に動物の生とおなじだけの重みがあって、読み捨てにはできない、すぐさま次にもかかれない、ということでかなり時間がかかりましたが、それだけ充実した読書の時間が送れましたv

巻頭にはシートンの娘さんによるメッセージが寄稿されています。

目次は以下の通りです。


発刊に寄せて
読者への覚え書き

私が知っている野生動物

 ロボ――コランポーの王様
 銀の星《シルバー・スポット》――あるカラスの物語
 ぎざ耳坊や――綿尾ウサギの物語
 ビンゴ――私の犬の話
 スプリングフィールドのキツネ
 だく足の野生馬《マスタング》
 ワリー――キツネ犬の話
 赤襟さん――ドン谷のアメリカウズラの物語

灰色グマの伝記

 第一部ワーブの子ども時代
 第二部ワーブの壮年時代
 第三部ワーブの老衰時代

サンドヒル雄鹿の足跡

訳者あとがき



ずっと眠っていた本なのでとても古くて、発行年は1971。
訳者の方は翻訳に正確を期すために並々ならぬ準備を重ねられたそうで、シートンの足跡や作品の舞台となった場所をほとんどご自分で見て歩かれたそうです。刊行された年から推測すれば1960年代のことです。その時代に外国を歩きまわるのはものすごく大変だったに違いないです。それだけの決意をもってあらわされた翻訳は、とても読みやすくわかりやすく、しかも格調高い文章で、たいへんにすばらしかったです。

というわけで、古いのでやっぱりこの本はすでになく、おなじ出版社から訳文もおなじで刊行されている『シートン動物記』シリーズがありますが、どうやら内容がいくぶん変更されている模様。

全七巻だったのが全九巻になって、先頃イギリスで客死された増井光子さんの解説が付されているようです。

オオカミ王ロボ/ぎざ耳坊やの冒険/ほか4編 シートン動物記 (1) (シートン動物記 全9巻)
アーネスト・T・シートン 増井 光子
4082300015

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