『時の旅人クレア 1 アウトランダー1』
時の旅人クレア〈1〉―アウトランダー〈1〉 (ヴィレッジブックス)
ダイアナ ガバルドン Diana Gabaldon

[Amazon]
読了。
第二次世界大戦後、ストーンサークルから十八世紀スコットランドへとトリップしてしまった27歳女性の、波瀾万丈な冒険と恋の物語。シリーズ開幕編。
「世界中で人気沸騰のロマンティック・アドベンチャー巨編」だそうです。
ロマンス系の文庫から出ているのでなんとなく敬遠していたのですが、このたび縁あって読んでみました。
現代の、といっても第二次大戦直後なので65年前なわけですがなハイランド地方をおとずれた若い夫婦の休暇の様子が描かれる冒頭は、ちょっと面倒くさかったですが、それを乗り切った後にひらけてくる十八世紀スコットランドの世界が臨場感満点ですばらしかったです。
すでに近世になっているグレートブリテンですが、スコットランドはいまだに中世の無法地帯っぽく、氏族の男たちの豪放磊落なさまや、氏族社会におけるさまざまな人間関係から、ひとびとの一日の過ごし方、城内の様子、衣食住、と細々と描かれるディテールを堪能しました。
わたしが特に萌えたのは、あまり科学的でなく理屈にも合ってない理論を元に治療を施していた治療者の残した、治療室のようす!
ヒロインが従軍看護婦だったという設定は様々な場所で生きてきます。
さらに、十八世紀で出会った夫の祖先との予想外の展開と、ヒロインが深く関わることになりそうな魅力的な若者との出会いがあります。
いやはや、この若者ジェイミーの描写といったらまあまあまあv
たしかにロマンス小説だわーと思いましたw
何度も言うようですが、舞台は十八世紀スコットランド。
その複雑な歴史的背景は、ヒロインの夫の祖先ともヒロインを保護した氏族とも若者の過去とも深く関わっていて、これからの展開にも大いに影響がありそうです。
タイムトリップものなのにファンタジーともSFとも違う雰囲気は、この話が歴史的な視点から描かれているからかな。作者さんは現代人(といっていいのかわからないけど)が体験する十八世紀スコットランドを書きたいのかもと感じました。
現代人といっても1945年なのは、従軍看護婦だった若い女性を書けるぎりぎりの時代だからかなと思ったりしました。
ところで、この巻は原作を三分冊した一冊目でした。
おかげでたいそう極道なシーンでぶち切れております。
つづきを早く読みたい! と叫びつつ、我慢してしばし待ちたいと思います。
時の旅人クレア〈2〉―アウトランダー〈2〉 (ヴィレッジブックス)
ダイアナ ガバルドン Diana Gabaldon

ダイアナ ガバルドン Diana Gabaldon

[Amazon]
読了。
第二次世界大戦後、ストーンサークルから十八世紀スコットランドへとトリップしてしまった27歳女性の、波瀾万丈な冒険と恋の物語。シリーズ開幕編。
従軍看護婦だったクレアは、戦後にとれた休暇を夫フランクと過ごすためハイランド地方を訪れていた。考古学が専門で、祖先がこの地方にゆかりがあるというフランクは郷土史に並々ならぬ情熱を傾けていたが、クレアは純粋に土地の習俗を楽しみ、あるいは嫌悪して過ごしていた。ある日、地元にあるストーンサークルをおとずれたふたりは秘密の儀式が行われるのを目撃し、その直後、クレアは異変に巻き込まれ、気がつくと大勢が争い合う暴力の現場に居合わせていた。混乱する彼女を捕らえたのはジョナサン・ランダル。夫フランクそっくりの男はイングランド軍大尉でフランクの祖先その人だった。
「世界中で人気沸騰のロマンティック・アドベンチャー巨編」だそうです。
ロマンス系の文庫から出ているのでなんとなく敬遠していたのですが、このたび縁あって読んでみました。
現代の、といっても第二次大戦直後なので65年前なわけですがなハイランド地方をおとずれた若い夫婦の休暇の様子が描かれる冒頭は、ちょっと面倒くさかったですが、それを乗り切った後にひらけてくる十八世紀スコットランドの世界が臨場感満点ですばらしかったです。
すでに近世になっているグレートブリテンですが、スコットランドはいまだに中世の無法地帯っぽく、氏族の男たちの豪放磊落なさまや、氏族社会におけるさまざまな人間関係から、ひとびとの一日の過ごし方、城内の様子、衣食住、と細々と描かれるディテールを堪能しました。
わたしが特に萌えたのは、あまり科学的でなく理屈にも合ってない理論を元に治療を施していた治療者の残した、治療室のようす!
ヒロインが従軍看護婦だったという設定は様々な場所で生きてきます。
さらに、十八世紀で出会った夫の祖先との予想外の展開と、ヒロインが深く関わることになりそうな魅力的な若者との出会いがあります。
いやはや、この若者ジェイミーの描写といったらまあまあまあv
たしかにロマンス小説だわーと思いましたw
何度も言うようですが、舞台は十八世紀スコットランド。
その複雑な歴史的背景は、ヒロインの夫の祖先ともヒロインを保護した氏族とも若者の過去とも深く関わっていて、これからの展開にも大いに影響がありそうです。
タイムトリップものなのにファンタジーともSFとも違う雰囲気は、この話が歴史的な視点から描かれているからかな。作者さんは現代人(といっていいのかわからないけど)が体験する十八世紀スコットランドを書きたいのかもと感じました。
現代人といっても1945年なのは、従軍看護婦だった若い女性を書けるぎりぎりの時代だからかなと思ったりしました。
ところで、この巻は原作を三分冊した一冊目でした。
おかげでたいそう極道なシーンでぶち切れております。
つづきを早く読みたい! と叫びつつ、我慢してしばし待ちたいと思います。
時の旅人クレア〈2〉―アウトランダー〈2〉 (ヴィレッジブックス)
ダイアナ ガバルドン Diana Gabaldon

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