『狩られるものの生活 シートン動物記2』

狩られるものの生活 シートン動物記 (2) (シートン動物記)
アーネスト・T・シートン 藤原 英司
4081330026


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読了。

シートン動物記全集の第二巻。
「狩られるものの生活」と「タラク山の熊王」を収録しています。
目次は以下の通り。



狩られるものの生活
  読者への覚え書き
 クラッグ――クートネー山の雄山羊
 町の吟遊詩人――ある雄スズメの冒険物語
 ジョニー熊
 マガモの母さんと陸の旅
 チンク――子犬の成長
 カンガルー・ネズミ
 ティトー――りこうになったコヨーテの話
 コガラは、なぜ年に一回気が狂うのか

タラク山の熊王
 献辞
 タラク山の熊王



シートンが書いているのは完全なノンフィクションではない、とシートンみずからが記しています。
かれは、ある傑出した個体の一生を書きあげるためにいくつかの個体のエピソードをまとめてひとつのものとして表現する、という方法をとっているそうな。

ひとつの個体の一生をすべて目撃することは、自然状態で生きる野性の生き物であるならなおさら、不可能。とすれば、たしかな断片の間に生じる空白をできるだけ自然に埋めようとすれば、おなじ種族の個体のそれらしきものを使うのがベターだよなと思う。

そして、できるなら見栄えのするエピソードを使いたいというのは物語を語る者としては当然の気持ちだろうなと。

ノンフィクションの手法としてはいかがなものかとは思いますが、それって人間の英雄伝説の成立過程に似ているような気がします。

だから、シートンの話は叙事詩みたいな気高い雰囲気を持つものが多いのかな。

それと、野生の生き物たちには必要不可欠な大自然の描写の雄大でなおかつ細やかで具体的なのが、世界そのものとの一体感を強く印象づけてくれるのも、わたしのツボを直撃しています。

一巻で受けた衝撃ほどではないにしろ、この「世界とともに生きている」雰囲気があるかぎり、わたしはこの全集を読み続けるような気がします。

けっきょく、なんだ。
世界そのものを描くファンタジーが好きなのと根っこはおなじですね(苦笑。

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