『身代わり伯爵の失恋』

身代わり伯爵の失恋 (角川ビーンズ文庫)
清家 未森 ねぎし きょうこ
4044524092


[Amazon]

いただいて読了。

元気で鈍感な女の子とヘタレ貴公子の、近世ヨーロッパ風異世界冒険ロマンスコメディー、シリーズ九冊目。


パン屋の娘ミレーユはじつはアルテマリス公爵の隠し子。兄フレッドの身代わりを幾度か務めるうちに兄の副官リヒャルトに無自覚な恋をしたミレーユは、隣国シアランに帰国したリヒャルトを追いかけ、大公位を継ごうとするかれのために尽力したいとのぞんで身元と性別を隠しシアラン騎士団第五師団に潜入する。現大公への謀反の疑いをかけられ、親衛隊に取り囲まれた第五師団の隊長ジャックは、リヒャルトの妹でかれに宝剣を渡したいという公女エルミアーナの救出をミレーユに命じるが。




窮地に陥った第五師団とミレーユ。
遠く離れた水上の神殿で急を知らされたリヒャルト。
大公一家の思い出の詰まった離宮が炎上するなか、繰り広げられる一大スペクタクル!

そして、姫君の危機に風のように駆けつけて、命がけで救い出してくれる王子様(エルミアーナ言)

とうとう、とうとう、このときがやってきたのねーーー!!!

開き直ったリヒャルトのなんと凛々しいこと。
いきなり変身したあげくリミッター解除して最終形態までいっちゃったヒーローみたいにかっこよく。

そしてヘタレ返上、押して押してどこまでも押しまくったあげく、ようやくたどりつきました。

ああ、長かった。何度も間違えてやり過ぎて誤解されて、その度に後悔し反省し消極的になったり考えなおしたり迷ったりしながら、とうとうここまで……感無量!!



と盛り上がりつづけた前半のあとで、なんですかこの展開は(脱力。

たしかに大公妃になったミレーユは想像が難しい、というかあまりに危なっかしすぎて心臓に悪い。
分別盛りの人間にとってはとても心配なのはよくわかりますが、あれはリヒャルトを大公位を継ぐ存在としてしか見ていない、ひとりの人間として認めていない行為ですよね。ムカムカ。

さらに、ミレーユがまた持って回った思考をしてとんでもない方向に突撃しているのが心配。
彼女の行動を的確に推理するヴィルフリート王子に、やはりこのふたり似ているんだわとニヤリ。

ウォルター伯の不気味さの原因がわかってぎょっとなったあげくに、いつも華麗に立ち回るフレッドまでがまさかの大ピンチ。

わわわ、このあといったいどうなるのー!?

てところで次巻に続くです。ひいいいいい(悲鳴。

ところで、代表ジャックの第五師団のひとびと。
ここまできてもまだ誤解をつづけられるのですか。いくら女性に免疫がないからって鈍感過ぎじゃないですか。
副隊長イゼルスくんの気苦労がしのばれました。

そういえば、ミレーユがおばさんたちに吹き込まれてきた「顔がよくて甘い言葉ばかり言う男は信用するな」というのは、きっとミレーユ父のことですよね。
ミレーユがいろいろと鈍感に育ったのは、素質もあるけど環境に負うところも多いんだろなあと思いました。

今回のお気に入りシーンは、置いていかれたリヒャルトとロジオンがぼうぜんとしてるところかな~。
ロジオンがいちいちミレーユにしたことを報告するシーンも好きですw

さあ、つづきつづき。


身代わり伯爵の告白 (角川ビーンズ文庫)
清家 未森 ねぎし きょうこ
4044524106

Comment

Comment Form

管理者にだけ表示を許可する

Trackback


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)