『時の旅人クレア 2 アウトランダー2』

時の旅人クレア〈2〉―アウトランダー〈2〉 (ヴィレッジブックス)
ダイアナ ガバルドン Diana Gabaldon
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読了。

第二次大戦直後のスコットランドから十七世紀にタイムトリップした女性の、波瀾万丈な運命を描く、歴史ロマンス小説。シリーズ第二巻。

細やかな描写で臨場感たっぷりに十七世紀のスコットランド野蛮人たちの生活を描き出す、骨太でなおかつ脂肪もたっぷりの、ロマンス小説です。

戦場看護婦だったクレアは、戦後、夫とともに訪れたスコットランドのストーンサークルで不思議な現象に遭い、気がついたら十七世紀で夫そっくりのイングランド人に捕らえられそうになったところを、逆にスコットランド人達に捕らえられ、そのまま余所者の客人としてスコットランド人のコラムを領主とするリアフ城に連行されます。

クレアはそこで出会った若者ジェイミーと、どうやら運命の絆で結ばれていたらしいです。

どうやらというのは、前巻を読んでからしばらく経ってしまったので、この巻の冒頭のエピソードの理由を忘れてしまいました……(汗。

ネタバレになるのでこれ以上のあらすじを書くのは控えますが、やーー、なんというか、ものすごくたくさんのディテールに圧倒されます。

これを読んでるだけで十七世紀のスコットランド人が城でどういう生活を送っていたのかがなんとなくわかるような気がしてくる。

クレアは知識を活かして治療師となり人びとの治療に精を出し、馬の世話をしているジェイミーのおかげで馬のお産に立ち会ったり、貴婦人として城主の晩餐に出席したり、城主の書斎にお邪魔したり、若い女の嫉妬を買って呪詛を受けたり、魔女と噂される夫人の仕事場に入ったり、とそれはもう、様々な体験をしてくれるのでなおさらです。

なんといいますか、このエピソードの奔流にひたっていると、クレアの運命なんてどうでもよくなってきてしまい、このまま城の日常を書いてくれてもいいのにと思ってしまいました。

それはそのまま、自分の境遇から眼を背けているクレアの心境と重なっているのかもしれませんが。

クレアとジェイミーの関係は、正直言ってわたしにはあまり興味がわかなくて。
ラヴシーンを読んでいてもぜんぜんドキドキしないので、それにつきあうのが面倒くさくなってしまった。

それよりも、プライドの高いお馬さまドナスの話のほうがずっとわくわくしました。
巻のラスト近くでのクライマックスであらわれるドナスに、きゃー、と心の中で歓声を送ってましたw

と、このようにわたしはロマンス小説の読者としては大失格なのでありまして、だからこんなことを言う資格はないとも思うのですが、でも、中心のストーリーから注意が逸れてしまうほどの膨大な描写は、ちょっとはしょったほうがよくはないかという印象が残りました。

あまりにも横道に逸れ度が大きいので、ストーリーが動きだすときの唐突感もおおきくて、作者の思惑がみえみえになってしまう。それって、ちょっと興ざめです。

それとクレアの人の忠告を無視する度合いが甚だしいのも、ちょっとなあ。
だから余計に、ストーリーよりも日常生活を読んでいたく思ってしまったわけですね。

うーん。うーん。
十七世紀スコットランドは楽しいけど、クレアの人生につき合っていけるのかのほうがわたしには問題のような気がしてきました。

とりあえず、三巻は予約したのでシリーズのことについてはそれから考えよう。


時の旅人クレア〈3〉アウトランダー〈3〉 (ヴィレッジブックス)
ダイアナ ガバルドン Diana Gabaldon
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