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『ジェイミーの墓標 1 アウトランダー4』

ジェイミーの墓標 1 (ヴィレッジブックス F カ 3-4 アウトランダーシリーズ 4)
ダイアナ・ガバルドン 加藤 洋子
4863327048


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読了。

第二次大戦後から十八世紀にタイムトリップしたヒロインの、歴史冒険ロマンスシリーズ「アウトランダー」第二部の開幕編。



1968年、夫フランクが死んだ後、クレアは成長した娘ブリアナを連れてスコットランドを訪れていた。クレアは友人だった牧師の息子で歴史学者になっていたロジャーに、ジャコバイトの反乱カローデンの戦いに参戦したスコットランド人達の生死の調査を依頼する。ブリアナに惹かれたロジャーの尽力によって、クレアたち親子はとある墓地にたどり着く。そこでジョナサン・ランダルの墓を発見したクレアは叫んだ。しかし、もうひとつの墓を見つけた時には血の気を失い倒れそうになった。「ジェイムズ・アレグザンダー・マルコム・マッケンジー・フレイザー、クレアの最愛の夫」。クレアは娘に、この十八世紀の墓のあるじが彼女の父親だと告げる。




序章が思わせぶりすぎてたまりませんw

第一部の終わりでジャコバイトの反乱を未然に防ぐことにしたクレアとジェイミー。
なのに冒頭でクレアは二十世紀にいて、しかも娘が十九歳になっていて、ということは彼女自身は四十代になっていて、夫フランクとは死に別れていて、そしてふたたびハイランドを訪れているって、どういうことですか?

しかもタイトルが『ジェイミーの墓標』。煽りすぎですw

けど大丈夫、茫然自失の序章が終わったら、十八世紀にトリップ。
前作の続きが始まります。

舞台はフランス。あら、ローマには行かなかったの?
そこでふたりはジェイミーの親族を頼り、ボニー・プリンス・チャーリーと呼ばれるジャコバイトの旗印である王子の動向を探るためにフランス宮廷に食い込もうと奮戦していきます。

仲間のスコットランド人達がほとんどジャコバイト派として活動しているのに、クレアの予言を信じてそれを阻止しようとするのだから、苦労は並大抵ではありませんが、ふたりがともにいて同じ方向を向いているかぎりは辛いなんて感じてないんだろうなと思わせられる、楽しげな雰囲気が漂っています。

新婚さんですからねえ……w

十八世紀のフランスの社会風俗がたくさん描きこまれてて、その部分にとても読み応えがありました。ストーリーそのものよりもわたしとしてはこういう部分が楽しいです。

怪しげな薬屋のおっさんや、スリの少年などの無名の脇役たちが愛らしいのも嬉しい。

しかし、今回最もインパクトがあったのは、なんといってもアンジュー病院をとりしきるマザー・ヒルデガルドとその使い魔(笑)。
教会の慈善病院でくりひろげられる十八世紀の医療事情と合わせて、たいへんに楽しませていただきました。

クレアの治療者としての使命感とマザー・ヒルデガルドの天啓を体現したような存在が、ひびきあい、親密さとなっていく過程がよかったです。

ジェイミーのスパイ活動に関連してのフランス王宮のシーンなども面白かったけど、やっぱりわたしは庶民の生活に惹かれるんだなーと思いました。

この作者さん、胸キュンストーリーよりも家族もののほうが向いてるんじゃないかな。
第一部の出会ったばかりのときよりも、夫婦になってからのほうがクレアとジェイミーのやりとりがよい感じです。

さて、さっそくつづきを予約しましたよ。

ジェイミーの墓標 2 (ヴィレッジブックス F カ 3-5 アウトランダーシリーズ 5)
ダイアナ・ガバルドン 加藤 洋子
4863327080



シリーズ開幕編はこちら。

時の旅人クレア〈1〉―アウトランダー〈1〉 (ヴィレッジブックス)
ダイアナ ガバルドン Diana Gabaldon
4789719812

Comment

No title

さすがは鋭いw このシリーズ、巻が進むごとに胸きゅんロマンスじゃなくて家族ものになっていくんです。官能シーンもたまに頑張ってるんですがw
怪しげな薬屋のおっさんは実は重要人物なのですよ…忘れないでいてくださいw シリーズの謎に関わってくることになるので。

>マザー・ヒルデガルドとその使い魔(笑)。
私も大好き~。
そのシーンだけ読み返したいくらいw
実は初めて読んだ時、このコンビをゆめのさんは気に入るだろうなぁと思ってました。

犬やら馬やら熊やら豚たちが活躍し、赤ちゃんと幼児の生態もリアルで笑えます。作者さんは動物学者だから、観察力に優れてるんでしょうね。
出てくる人物はキャラじゃなくて人間って感じです。

こういう描写を削っていけばコンパクトスリムになるんでしょうが、これがこのシリーズの最大の魅力なんで、でも原書はマジで撲殺できるほど分厚いらしい。翻訳で分厚い四分冊だから想像できちゃう。訳すのも大変だ。

ええーっ、家族ものになっちゃうんですかw
それって、もしかしてクレアはまたトリップしちゃうんでしょうか。
娘さんはどうなるの?
それにトリップした先でジェイミーは何歳になってるんだ!
もしかしてきっちりと二十年後だったりしてw

> 怪しげな薬屋のおっさんは実は重要人物なのですよ…忘れないでいてくださいw シリーズの謎に関わってくることになるので。

薬屋のおっさん、カバラをやってるようなふりしてじつは違うみたいなこと言ってましたが、やはり秘密結社の一員?

> >マザー・ヒルデガルドとその使い魔(笑)。

見透かされてましたw
実際的で有能でなおかつユーモアのある人物って憧れます。
使い魔がジェイミーを撃退するシーンが楽しかったなあw

> こういう描写を削っていけばコンパクトスリムになるんでしょうが、これがこのシリーズの最大の魅力なんで、でも原書はマジで撲殺できるほど分厚いらしい。翻訳で分厚い四分冊だから想像できちゃう。訳すのも大変だ。

そうなんですよね。はっきりいってストーリー的にはそれほど斬新なところはないですよね。
冗長な部分が世界を体感させてくれるからこそ、楽しいのであって。
歴史の流れも大切だけど、そこに生きていた人間たちの喜怒哀楽が日常生活といっしょに描かれるところが魅力です。

今回のびっくりは、ジェイミーに雇われたスリの少年が罰を受けるシーンでした。
社会の公正さがこういうふうに実現されていた時代なんだなーとしみじみ感じましたねえ。

クレアがいちいち義憤に駆られて無謀な行動をするのも、二十世紀との意識の差を際だたせるためなんだろうなと、やっと納得できてきました。

とりあえず、第二部はこのまま読めそうだなーと安心しています……いや、まだ速いか(苦笑。

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