『レッド・アドミラル 潜入捜査は戦乱の幕開け』

レッド・アドミラル 潜入捜査は戦乱の幕開け (角川ビーンズ文庫)
栗原 ちひろ 榊 空也
4044514151


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読了。

男装の麗人が海軍で奮闘する、異世界海洋冒険ファンタジー、シリーズ第二巻。


晴れて国王に活躍を認められたランセ率いる『幽霊艦』レーン号の面々は、じきじきの命令によりコーツ提督との連携作戦のためにレイドルク島へ向かうことになった。レイドルク島はかつての交易の要衝。敵対するアスファル帝国への前線基地としてそなえるための出撃だったが、島はすでにアスファルの手に落ちた後だった。ランセを敵視するコーツとの嫌がらせを受けつつも、島奪還作戦を開始するロディアたちだったが、そこには思わぬ敵が待ち受けていた。




一冊読んでキャラクターに馴染みが出来たせいか、前巻よりもかなり楽しく読めました。
海軍内でのいがみ合いと、あの手この手で難局を乗り越えるロディアたちのめちゃくちゃぶりが可笑しいです。
とくに、ロディアの「お願い作戦」には天然にも程があるだろうと呆れはてましたw

前巻での疑問、旧神関連の術は軍の研究所とやらが施したらしいです。
研究所……おもわずショッカーでうまれた改造人間を想像してしまいますが、理屈っぽい作者さんの世界だとなんとなく納得させられてしまうのが不思議。
そういえば旧神関係の設定も、ムアコックの永遠のチャンピオンみたいだし。
ファンタジー設定ですが魔法の気配よりもSFの空気を感じます。
そのへんがわたしが違和感を抱く要因なのかもしれないな。

とにかく、キャラクター小説としてより進化したこの巻では、当初このサブタイトルは合わないんじゃと感じた内容が、あれよあれよとすさまじいスピードの展開にいつのまにか合ってしまってたという、ものすごい力業で成し遂げられてしまいます。

めまいがするほど速かったけど、それでいてダイジェスト版のような感じはしないのが凄い。
もうすこし詳しく知りたいあれこれはありましたが、つっぱしる勢いに負けました。
スピーディーな話運びのなかに時間を止めるファンタジー描写が入りこまなかったのも、テンポの良さにつながったのかもしれません。

映画の話運びだなーと思いましたが、映画の文章ではないんだよなーとも思う。とても不思議です。

この内容、英米翻訳小説なら十巻くらいかけて描写しそう。
というか、どうして英米翻訳小説はあんなに分厚いのにハリウッド映画はタイトに過ぎるほどタイトなんだろう?

横道に逸れましたが、このシリーズ、いやこの作者さんの話は、いつものファンタジーを読むときの受け身姿勢だとつまらないんだーということがわかってきたような気がします。

攻めの少年向けライトノベル読み姿勢で行くべきなんだわ、きっと。

というわけで、面白かったです。
つづきはすでに出ているようですね。このつぎもこんな激流展開なのかしら。怖いもの見たさが混じる期待w


レッド・アドミラル 英雄は夜明けを招く (角川ビーンズ文庫)
栗原 ちひろ 榊 空也
404451416X

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