『魔使いの犠牲』

魔使いの犠牲 (創元ブックランド)
ジョゼフ・ディレイニー 田中 亜希子
4488019811


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読了。

近世イギリス?で魔使い見習いの少年が、魔のもの関連の危機と取り組み成長していく冒険ファンタジーシリーズ。第六作。


七番目の息子の七番目の息子であるトムは、魔に対抗する力を生まれつきもっていて、魔使いグレゴリーの弟子となった。修行を始めて三年目、魔使いとしての役目が次第にわかってきたトムだが、その間に世界は魔王が目覚めるという危機的な状況に直面していた。そんなおり、故郷のギリシアで魔のものとの戦いに従事していたトムの母親が帰還した。トムの母親は人間ではない。おそらくラミア魔女なのだろうと推測していたが、ほんとうのところは聞けずにいた。母親と会うために実家に戻ったトムは、ペンドルの魔女達と同盟するという母親に驚く。母親の敵はギリシアの邪悪な女神オーディーンで、オーディーンを打倒しなければ世界の破滅は加速する。母親はトムとグレゴリーにも加勢を頼むが、グレゴリーは魔王をめざめさせたペンドルの魔女とは共闘できないと立ち去ってしまった。



装画の若者を見て、え、これトム? と驚きました。
読んでみたらもうすぐ十五歳だそうで……それにしては大人っぽくないか? いやこれくらいが十五歳標準なのかな、といろいろ悩んでみたりw

トムが大人に近づきつつあることを象徴するかのように、これまではタイトル魔使いがほぼ師匠を差していたのに、今回はトムの比重のほうが重くなっていた模様。

だんだん師匠に相談できないことが増えてきて、独り立ちのときが迫っているのかもしれませんねえ。感慨深い。

物語そのものは舞台が一時的にギリシアに移り、邪悪な女神オーディーンとの命がけの戦いをメインに描かれます。

面白かったです。

出てきた食事を食べてはいけないよとか、ダンジョン攻略とか、いろいろと伝統を踏まえた展開ですが、ギリシアの魔使いには失笑してしまいました。敗戦分析とかしたことなかったんだろうなあ……。

あと、女神オーディーン。ド迫力なんですが、なにがモデルなのかなと悩んでます。
活火山か何かかかな?
いずれにしろ、この物語世界は地中海文化圏なんだなあという思いを新たにいたしました。
ラミア魔女の起源もギリシア神話だったしね。

そこで魔王がイギリスに封じられている意味はなんなのかなー。
巻頭のウォードストーンに関する文章に、ふとあることを思いつきましたが、まさかそんなことはないですよねw と焦りました。

前作にひきつづき登場のグリマルキンがちょーカッコイイ!

それと、アリスとの微妙な関係が次第に熱を帯びてきて、でも色っぽさを微塵も感じさせないところが、とても興味深いです。

だんだん佳境になってきました。
これからの展開に目が離せません。


魔使いの弟子 (sogen bookland)
ジョゼフ ディレイニー 佐竹 美保
4488019528

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