『宮廷神官物語 選ばれし瞳の少年』

宮廷神官物語―選ばれし瞳の少年 (角川ビーンズ文庫)
榎田 ユウリ カトーナオ
4044491046


[Amazon]

読了。

朝鮮王朝風異世界ファンタジーシリーズの開幕編。


虎の神を崇める麗虎国。若くして宮廷神官となった鶏冠は、王命によりひとの悪しき心を見抜くという慧眼児を求めて旅をしていた。悪路に苦闘しながらようやく目的地ハシバミの村にたどり着こうかというところ、鶏冠は空から降ってきた肥柄杓にぶつかった。肥柄杓の持ち主は十二、三歳の額に布を巻いた貧しそうな、身なりも口も汚い少年だった。鶏冠は少年のとある言葉に激昂し、締めあげようとしたが、そこに現れた景曹鉄という青年に護衛官をいなされてしまう。曹鉄によりハシバミの村に案内された鶏冠は、さきほどの少年・天青が当の慧眼児だったとしらされる。




元気のよい男の子に、腕っ節の強いだけでなく結構思慮深い青年、そして苦労人の美形神官の活躍する、異世界陰謀ファンタジーです。

作者さんの本を読むのは榎田尤利名義のSF以来ですが、やっぱり、読みやすいだけでなく心地よい、小説らしい文章を書かれる方だなあと思いました。(余談ですが、この即品から榎田尤利名義はBL、榎田ユウリは一般向けの筆名とされたそうです)

「フェンリル」はシリアスハードセンシティヴでしたが、こちらはより娯楽要素が強く、しかもきちんと重みをそなえた物語で、雰囲気はなんとなく「宮廷女官チャングムの誓い」に男の子たちの爽やかさと賑やかさを加えたような感じです。

登場人物の配置を見るとBLみたいですが、そんな色合いはないので苦手な人も安心して読めますよー。

人物がみな生き生きとして、物語も地に足がついた話運びで、意外な展開やお約束の楽しみもあるので、とても面白かったです。
「チャングム」で覚えた朝鮮王朝の文化風俗があちこちに出てくるのも楽しかった。

そして、ワタシ的には鶏冠というキャラクターが一番たのしめました。
生真面目なのかと思うと、人とはズレたところに欲望を持っていて意外に簡単に道を外してしまったり(笑)、意外な特技をたくさん持っていたり、なのにさんざんひとに弄ばれているようなのが、アハハハハハ、ですwwww

とても楽しかったのでつづきも借りたいと思います。

宮廷神官物語―少年は学舎を翔ける (角川ビーンズ文庫)
榎田 ユウリ カトーナオ
4044491054

Comment

Comment Form

管理者にだけ表示を許可する

Trackback


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)