『夢の上 3 光輝晶・闇輝晶』

夢の上3 - 光輝晶・闇輝晶 (C・NOVELSファンタジア)
多崎 礼 天野 英
4125011524


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読了。

神に抑圧された国に生きるひとびとの語りがかさなりあい、からみあって次第に反乱の全貌が明らかになっていく、異世界ファンタジー完結編。

最後の巻の語り手は、やはり光神王の二人の王子でした。
光輝晶はアライス。闇輝晶はツェドカ。

己の信ずるところに向かってひたむきに進んでいくアライス。
雌伏しながら情報を集め、機会を待ち続けるツェドカ。

対照的な二人の、出会いと別れ、そして再会。

急速に結末へ向かって進んでいく物語の興奮と、隠されていた光神と光神王の事実が明らかになっていく謎解きのカタルシスに酔いました。

断片がつなぎあわされてジグソーパズルのように全体像があらわれてくるところが、すてきでした。

欲を言えばツェドカに一巻から登場してほしかったなー。
そして、最大の驚きはもう少しあとのほうで味わわせてほしかったと思います。

一巻を読んだときに予想した枠物語はそれはもう悲劇的なものでしたので、それもすこし肩透かしだったかな。
大部分の読み手の方に歓迎される、すっきりとした後味だと思いますが、たぶんわたしはひねくれ者なのですな。ものたりないと感じてしまうのは(汗。

あと、一人称の語り形式だからか、なんとなく最後まで箱庭を見ているような心地が拭えなかったのが気になりました。
でも、それが風通しの良い雰囲気につながっているのかもしれません。

しかしです。個人的な最大の不満は、イズガータ様とエシトーファ視点の話が読めなかった事ですよ。
たしかに物語的には必要ないかもしれないけどー、イズガータ様はともかくエシトーファは重要なのに出番が少なすぎですよう。しくしく。

閑話休題。

いろいろ書いてしまいましたが、面白かったです。
一人分読むたびに前に戻って再読ということを幾度かしたのですが、するといろいろと気づくところがあって、また楽しめました。

物語らしい物語だったなあと思います。

夢の上〈1〉翠輝晶・蒼輝晶 (C・NOVELSファンタジア)
多崎 礼 天野 英
4125011230


夢の上〈2〉紅輝晶・黄輝晶 (C・NOVELSファンタジア)
多崎 礼 天野 英
4125011389

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