『乙嫁語り 3』

乙嫁語り(3) (ビームコミックス)
森 薫
4047273287


借りて読了。

中央アジアの遊牧民の日常とロマンスを描く時代シリーズ。

発売日に買いにいかなかったらリアル本屋から消えてしまいまして、うわあんと泣いていたら貸してくれる人がいたので読めましたw

カルククとアミルちゃんたちの天幕を離れたスミスさん視点で進む第三巻。

私財でアジアを巡り文化風俗を調査する、たぶんお坊ちゃん育ちだけど放浪者のスミス青年。

異なる風習と文化風俗との出会いに好奇心だけをもっていた読み手とスミスさんが、どうしようもない理不尽さと憤りにわなわなと震えるエピソード。

ここで、わたしはこれまでであったアミルちゃんたちの家族はとても恵まれて幸せな例だったのだなと思い知らされることになります。

旅の途中で出会った、若く美しい遊牧の後家さんタラスさんの幸薄さがあまりにもひどい、ひどすぎます。どのくらいひどすぎるのかは読んでください。きっと「ふざけんな!」と叫びたくなる事うけあいです。

とはいえ、これも法治でない治安の悪い土地の、力が無いと生きていけない、力のないものは力あるものを頼らないと生きていけない、いたしかたない現実です。

スミスさんと読み手のわたしはタラスさんの境遇に憤りますが、社会環境の作った風習には必然性もあるのですよね。

この作品の時代なら、ヨーロッパでも日本でも状況はそう違わないと想像します。

しかし、力あるものの個人的な資質でその下のものの幸不幸が定まってしまうということへのやるせなさはどうしようもなく、無力感にうちひしがれつつ涙をのんで耐えるしか無いので、哀しいです。

その哀しさをすこしでもへらすべく、いろんな制度は整備されてきたのですよね。

そんな暗くなりがちななかでのオアシスは、スミスさんの窮地に駆けつけたカルクク君たち。
アミルちゃんはともかく、なぜパリヤちゃんまでいるのでしょうね。
市場ではしゃぐ一行のほほえましさにほほが緩みました。
相変わらず天然のアミルちゃん。いきなりキジをさばいてしまうアミルちゃん。
そんなアミルちゃんに引きずられるかのように次第にほぐれていくパリヤちゃんがまたかわいいw

さらにさらに、市場ででてくる食べ物の美味そうな事! これは反則だ!
絵の細やかな美しさはもはやいうまでもないといった感じ。

このあとスミス氏はアンカラに向かうそうです。
……オスマン帝国?w

シリーズ開幕編はこちら。
乙嫁語り 1巻 (BEAM COMIX)
森 薫
4047260762

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