『クォンタムデビルサーガ アバタールチューナー II』

クォンタムデビルサーガ アバタールチューナーⅡ (ハヤカワ文庫JA)
五代ゆう 前田浩孝
4150310297


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読了。

ゲームソフト「アバタールチューナー」の原案小説。シリーズ第二巻。
近未来風異世界SF、かな?

ジャンクヤードを舞台に血みどろの抗争が繰り広げられるPart 1煉獄の完結編です。

質感あふれる言葉遣いにリズムのある文章で、雰囲気のある世界が描かれています。

一巻冒頭で突然自意識をもたされた主役たち。
いままで感じることのなかった過去や人間関係に関する感情にとまどい、自らの変化と罪の意識に怯え、予告なく変化していく状況にジャンクヤードを支配するカルマ教会への不審を抱きはじめて、理由を求めて楽園への扉をめざしていく過程が熱いです。

一巻からひきつづくトライブ同士の抗争を背景にした戦闘シーンが圧巻。
変身するキャラクターたちの個性が強烈で、その武器や得意技、つぎからつぎへとスピーディーに変化する状況の描写にしびれます。

基本的に主役のサーフをはじめとした〈エンブリオン〉メンバーに、有力キャラクターが加わっての展開で、このあたり、ゲームがもとであることが推測されるシーンがぞくぞく。
パーティーを組んでの戦闘や、廃墟を元にした基地でのダンジョン攻略など、ああ、このゲームやってみたいーと強く思わされました。

戦闘シーンがぶつぎれになるのではなく、物語全体の進行と連動してどんどんテンションがあがっていくのにぐわーときます。

ジャンクヤードの秘密が次第に明らかになるのに、セラの謎はぜんぜん明らかにならないあたり、撒かれた餌を拾い食いして飢えをだまくらかされているような、作者の罠にまんまとはまってるな感がひしひしと。

サーフとヒートの文字通り氷と炎のふたりの危ういバランスや、かれらとルーパ親父との関係や、アルジラとジナーナの百合っぽい関係など、キャラクター小説としても楽しめますが、一本通った筋によって全体に漂う緊張感がたまりません。

ジャンクヤードの全貌が見えたときの驚きと、何故?という疑問への答えをもとめて、ひきつづき三巻へと進みたいと思います。

とにかく、面白いです!

クォンタムデビルサーガ アバタールチューナーⅢ (ハヤカワ文庫JA)
五代ゆう 前田浩孝
4150310386

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