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『別冊 図書館戦争 II』

別冊図書館戦争II (図書館戦争シリーズ 6) (角川文庫)
有川 浩 徒花 スクモ
404389810X


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借りて読了。

言論統制が現実となった近未来を舞台に、唯一の抵抗集団となった図書館の戦闘職種としてがんばる女の子のアクションラブコメディーシリーズ「図書館戦争」の、番外編的中短編集その2です。

目次は以下の通り。


一、もしもタイムマシンがあったら
二、昔の話を聞かせて
三、背中合わせの二人(1)
四、背中合わせの二人(2)
五、背中合わせの二人(3)

単行本版あとがき
文庫版あとがき

ウェイティング・ハピネス

文庫化記念 有川浩インタビュー その2



豪快な隊長の優秀な補佐である緒方副隊長の、意外な過去とロマンスを描く「もしもタイムマシンがあったら」。

堂上と小牧の新人時代を描く「昔の話を聞かせて」。

柴崎と手塚の恋の行方を描くサイコサスペンス「背中合わせの二人」。

玄田隊長と稲嶺元指令の会話から隊長のロマンスの決着へとすすむ「ウェイティング・ハピネス」。

過去編ふたつと後日譚がふたつ、という構成でした。
緒方副隊長の話はとてもまじめなロマンス小説。
堂上・小牧コンビの話は熱血青春バディーもの。
玄田・稲嶺コンビのは、しみじみとしたエピローグ、といった雰囲気で、これらはみな基本ほのぼの路線でした。

そのなかでとても異質だったのが、柴崎・手塚のロマンス話。
てっきり、別冊Iの堂上と郁みたいなラブラブを予想していたら、なんと。
とってもサイコなサスペンスじゃあ、ありませんか。
柴崎に襲いかかる精神的な恐怖と不安と焦燥と苛立ちの連続に、ひいいいいと心の中で悲鳴を上げること数知れず。

たしかに柴崎はめったに根を上げないつよい女ですが、ここまで苛めなくとも~と思いましたよ~。
さんざん翻弄されて傷つけられてぼろぼろになるまで追いつめられないと弱音をはけない女に設定された柴崎がかわいそうでなりませんでした。

この事件ってそうとうなトラウマになりそうです。経験があるからって書いてありますが、そのぶん柴崎は病んできたわけで、それがここまで痛めつけられたら手塚の愛を得たからって完治するとは思えないんです。

途中の展開や描写にとてもリアリティーがあるので、よけいに楽観的になれないのですよ。
はれやかな舞台が描かれてハッピーエンド、になってますが、なんだかなー。

というわけで、一番好きな手塚・柴崎のエピソードがもやもやーっとなってしまったのが残念ですが、シリーズ全体はとても面白かったし、楽しかったし、作者さんの真摯さが強く伝わってくる、好ましいシリーズでした。


シリーズ開幕編はこちら。
図書館戦争 図書館戦争シリーズ(1) (角川文庫)
有川 浩 徒花 スクモ
4043898053

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