『宮廷神官物語 双璧の王子』

宮廷神官物語 双璧の王子 (角川ビーンズ文庫)
榎田 ユウリ カトー ナオ
4044491100


[Amazon]

読了。

やんちゃな男の子をみまもる周囲の視線があたたかい、朝鮮王朝風異世界宮廷陰謀ファンタジー。第七巻。


人の悪しき心を見抜く力を持つ少年・天青は、若き神官・鶏冠にみいだされ、宮廷で神官見習いをするうちにしだいに王位継承争いの渦中にまきこまれつつあった。立太子式の最中に王母によってあばかれた、第一王子の生存。敬愛する藍晶王子を脅かす存在の出現、しかもそれが兄貴分だった武官の曹鉄であるという事実に、天青は驚き悩む。藍晶王子の王位継承を望むのなら曹鉄に会ってはならないと命じる鶏冠に反発し、こっそりと曹鉄のいる王母の宮にもぐりこむ天青だったが、その事実は本人の意に沿わない結果をもたらした。王母によって隔離され孤立感を深める曹鉄は、亡き母のおもかげをやどす婚約者にひきあわされる。




やーっと読めました、第七巻。
面白かったです。

藍晶王子の民に沿う政策を快く思わない王母様の実態が次第に明らかになってきて、うわ、怖ーい、となる巻でした。
人心掌握に香がふんだんにつかわれてるのも、女性の陰謀ならではでしょうか。

その巧みなやり方に翻弄される藍晶王子派の焦りと緊張と不安に、天青がまっすぐに子供らしく反応するあたりが、とてもかわいいのでございます。

この子供らしいってところ、重要ポイントだなー。
子供の無邪気な無謀さを嫌味なく書くのって、案外難しいような気がする。
無謀な行為はともすると「なんでここでこんなことするの」と読み手がキャラクターに対して白けてしまう要因になるからなー。

天青の場合は、ほんとうにまだ子供で、子供の狭い知識の中で一生懸命考えてやってしまった、というふうに受け取れるので、それがありません。

多分、鶏冠とのやりとりがいいんだろうなー。
風邪を引いた鶏冠をさらに悪化させるエピソードには、笑いがこらえ切れませんでしたwww

そして、鶏冠が天青のまっすぐさにいろいろ影響を受けていると語るあたりも、うんうん、そうなんだよねとうなずいてしまいました。

王母様に先手を取られていろいろ大変な巻でしたが、心理的なあれこれがきっちりと描かれていてたいへん説得力があり、安心してハラハラドキドキできる展開にたいへん満足いたしました。

最後に王母様の事情もわかってなるほどーと思わされます。

しかし、そうするとどうやって決着するかが今後の読みどころですね。
つづきがはやく読みたいです。世間的にはとっくにでてますが……;

個人的には、王様の存在感がなさすぎなのが気になります。
出てきても、どんな人物なのかまったく印象に残らないんだ……王様なのに。

宮廷神官物語 鳳凰をまといし者 (角川ビーンズ文庫)
榎田 ユウリ カトー ナオ
4044491119

Comment

Comment Form

管理者にだけ表示を許可する

Trackback


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)